2010/3/23 (Tue) at 7:38 pm

映画|カミングアウト・オブ・ザ・デッド|ZMD: Zombies of Mass Destruction

シアトルのきれいな町にゾンビが出てきてウギャー!ジャネット・アーマンド。監督ケヴィン・ハメダニ。2009年。

カミングアウト・オブ・ザ・デッド / ZMD: Zombies of Mass Destruction DVDDVD画像

シアトル、ポートギャンブル。絵ハガキみたいにきれいな風景で知られるこの町にゾンビがジャジャーンと出現。町はおおさわぎ。わーわー。少女は助けを求めて泣き叫ぶ↓

Mummy ate duddy!!
ママがパパを食べちゃった!

といういつものヤツなんだが、この映画は政治宗教ネタのお笑いが随所にあり、そのギャグラインはおそろしく不発だらけ(と私には思えた)なんだが、いちおう説明しておくと、次のようなみなさんが登場します。

プリンストンからドロップアウトして帰ってきたイラン系アメリカ人のカワイコちゃん。彼女はご近所さんやカレシにさえ「イラク人てのはなー」といわれて、いつも腹を立てている。その父親は地元でバーガー屋を経営。イラン人おねーちゃんをテロリストと信じて拷問するオッサンは「アメリカ人として当然の権利を行使しているのだ!」とわめくが、息子に「パパは元々カナダ人だろ!」と怒られる。

さらに、ゲイであることをママに告白するためNYから帰ってきたアンちゃん、そのボーイフレンドのゲイ男、ゲイやら中絶やらを敵視する単細胞頭の神父、保守派市長、市長の対立候補の教師女はリベラル思想の持ち主。

こんなみなさんがゾンビを相手にジタバタします。ギャグはつまんなかったけど、特殊効果はかなりイケてましたヨ!

動画

ZMD: Zombies of Mass Destruction trailer

感想

映画を観る前は、ポスターのかんじからして『Masters Of Horror』のシーズン1の『Homecoming』(イラクで死んだ兵士がゾンビになるやつ。監督ジョー・ダンテ)みたいなもんかなと思ってたら、だいぶ違ってました。アメリカ兵は出てこない。舞台になってるPort Gambleてのはこういう町らしい↓

この映画のゾンビは昔ながらのスローモータイプで、ゴアゴアの特殊効果はとてもよかったです。内臓ぐじゅぐじゅかぶりつきやら、めんたまドローンやら、頭部ガッポリ損傷やらといった定番はちゃんとあるし、顔面カワハギぱくぱくうめー、アゴから脳天突き抜けナイフずどどん、といった工夫がありました。すごいすごい。

1313fxのTom DevlinがFXをやっています。彼のサイトにいくと、ギャラリーやビデオクリップがあっておもしろいよ↓

という点はよかったですが、上に書いたようにギャグが不発だったのでしばしば忍耐を要しました。いくつかよかったところもあったけど↓

Lance: Ladyfingers, you're such a fag, Tom.

Frida: How stupid do you have to be to get fired from washing dishes, D-Bone?
Derek: Maybe it's because you have such a perfect I-rack.
Frida: Wow. That's so dumb of you to say.
Derek: Or, you know, whatever, Middle Eastern. Why do you people always take things so Syria-sly?
Frida: I don't know, but I do know that there's Norway you are getting into these panties tonight.
Derek: I'm not from Norway. I'm American.
Frida: So am I, dumb shit! Why does everybody think I'm supposed to be this..
Derek: Hey, hey, whoa, Kuwait a minute, all right? Now, you know I'm just joking, right? You're right. I'm a dick.

Joe: Your mom is made of tougher stuff than you think! It's just a bite from a zombie.
Brian: Dad, she was bitten. Haven't you ever seen zombie movie before?
Joe: Brian, you know I'm a vampire man.

Joe: You are not gonna deter me from my God-given right as an American!
Brian: Dad, you're from Canada.

上に引用したところはバカ受けギャハハというほどでもないけど、健闘が感じられました。でもなにかが足りないという気がする。ギャグってのはむずかしいですね。私、勝手なことをしゃべってますが、「じゃおまえがなんかおもしろいこといえ」といわれたらできないです。そんなんむり。

後半、教会にたてこもるところで神父のオッサンが「罪人だからゾンビになるのだ」とえんえんしゃべるところはかなりかったるかったです。あ、でも神父の態度に怒ったゲイ男のコレはよかったですね↓

You're all going straight to hell!

"straight" がノンケの意味の "straight" とカブってるんだと思われます。なんて説明をしちゃうとつまんなく聞こえてしまいますが。。あー、こんなん書いてると、なんとかほじくり返してポジティブ評価をしているような気になってきた。痛々しいのでもうこの話はやめます。

いろいろ不満を書きましたが、全体的にはオッケー。ゴアゴアが楽しめたからよかったです。

画像

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原題: ZMD: Zombies of Mass Destruction
別題: Zombieworld
制作年: 2009年
制作国: アメリカ
公開日: 2009年4月18日 (アメリカ) (Washington D.C. International Film Festival)
2009年4月25日 (アメリカ) (Minneapolis-St. Paul International Film Festival)
2009年6月 (アメリカ) (Los Angeles Film Festival)
2009年6月2日 (アメリカ) (Seattle International Film Festival)
2009年10月3日 (カナダ) (Vancouver International Film Festival)
2009年10月22日 (アメリカ) (Austin Film Festival)
2009年10月25日 (フランス) (Sainte Maxime International Horror Film Festival)
2009年11月 (アメリカ) (Starz Denver Film Festival)
2010年1月29日 (アメリカ) (After Dark Horrorfest)
2010年3月23日 (アメリカ) (DVD)
2010年4月17日 (アメリカ) (FilmOut San Diego)
2011年8月17日 (フランス)
imdb.com: imdb.com :: ZMD: Zombies of Mass Destruction
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
音楽
シネマトグラフィ
編集
プロダクション・デザイン
アートディレクション
衣装デザイン
視覚効果(Visual Effects)
特殊効果(Special Effects)
Makeup
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