映画|オーバータイム|Overtime

悪名高い麻薬売人男（ベンジャミン・ウッド）が法廷で無罪を勝ち取り、うれしげに外に出てくる。待ち構えるテレビリポーターに答えるのは、悪徳弁護士のサマンサ・カーター（ケイティ・スチュワート）。

「彼は無実なんですよ。なんにもわるいことしてないのです。正義は勝つのです。はいはい、あとはノーコメント。さようなら」

こんな調子で犯罪者の味方をするなんて、なんと胸くそのわるい女弁護士であるか。と思ったら、じつは、彼女にはウラの顔がある。世の悪人から顧問料をガッポリせしめたら、人知れず、わるいやつらを懲らしめているのです。ハングマンみたいな。

彼女の命令を受け、ウラの仕事をやるのが黒スーツのマッチョなコンビである。こちらはレイフ（アル・スノー）とマックス（ジョン・ウェルズ）という。

サマンサは弁護士の立場を利用し、ギャング男から麻薬の供給元を聞き出した。グレッグ・チェンバースなる黒幕の存在は、警察さえ知らない極秘情報である。この男は当局の目を逃れ、悪質な新ヤクを流しているという。彼女はレイフ&マックスのコンビを招集。わるもんを抹殺するよう命じた。

コンビは敵のアジトに行く。このビルの中で麻薬を製造しているんだな。わるいやつがいるもんだ。とずんずん進んでいったら、ゾンビじみたバケモノがガオーと出てくるではないか。肩のへんにグニョグニョ触手があって、それがぐわーと伸びて、襲ってきやがる。うへー。

ラボで働く狂科学者がへんなバイオ実験をやらかしたらしいです。レイフとマックスはゾンビどもを蹴散らし、他の生存者たちと出会い、真相に接近しつつ、最後はどどーんとラスボスのオバちゃんゾンビと対決するってわけです。

という内容の低予算ホラーですが、レイフさんの家族のお話も同時に進行します。彼には愛する奥さんと子供がふたりいるんだが、今日は息子の誕生日。なんとしてでも夕方までに仕事を終わらせ、家にプレゼントとケーキを持って帰らないと、奥さんに離婚されちゃうのです。こちらもたいへん。彼は奥さんの愛を取り戻すことができるんでしょうか。

トレイラー動画

Overtime (2011) trailer

感想

ゾンビが出てくれば幸せ。というひと向け。

アル・スノーというひとは有名なプロレスラーなんだそうですが、私はそっち方面はさっぱりなので、ぜんぜん知りませんでした。確かにそんなかんじの体格のいいおじさんでした。

派手にパンチやキックをやるんだが、プロレス技ってのは特になかったなあ。どうせならそういうのもやればいいのにね。コンビ相手のジョン・ウェルズというひとはマッチョ系の俳優さんで、なかなかの男前でした。

パッケージに「action-packed zombie-alien comedy」なんて書いてあるから『ゾンビエイリアン』と書きましたが、そう大したもんじゃないです。典型的な低予算ホラーで、だるーいギャグと安っぽい特殊メイクのゾンビが出てくるいつものヤツ。特殊メイクの出来は中の下。

触手がグニョーと出てくるという点がエイリアンらしいところなんだが、予算の関係からか、触手の場面はとても少ない。ガオーと襲ってくる名無しさんたちは、いわゆる普通の低予算ホラーのゾンビと変わらない。

おもしろいかっていわれると微妙なんですが。プロレスファンはうれしいのかな。

ところで、細かい話ですが、最後はガスで窒息死させるという手法でゾンビを退治するんですね。だからゾンビじゃないと思うんだが、パケにはゾンビと書かれてあるのです。

US版DVDのオマケ

マット・ニーホフ監督

ブライアン・カニンガム監督

オマケはこれだけ↓

• Commentary (Brian Cunningham, Matt Niehoff, Al Snow, John Wells)
• Behind The Scenes
• Press Promo
• Documentary
• Trailer

Behind The Scenes、Press Promo、Documentaryはどれも似たような内容で、かなりダブっているので、水増し感があるなあ。US版DVDは英語字幕つき↓

• amazon.com - Overtime [DVD]

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