2013/6/24 (Mon) at 11:54 am

映画|ウォーム・ボディーズ|Warm Bodies

ゾンビと人間が愛し合うへんなお笑いゾンビ映画。ニコラス・ホルトテレサ・パーマージョン・マルコヴィッチアナリー・ティプトン。監督ジョナサン・レヴィン。2013年。

ウォーム・ボディーズ / Warm Bodies DVDDVD画像

ゾンビが蔓延する終末世界。

生き残った人間たちは、高い壁に囲まれた砦の中に閉じこもり、苦しい闘いを続けている。

ここはかつて栄えた飛行場。

名無しのゾンビ男(ニコラス・ホルト)が登場。彼はウガガーとやりながら、他のゾンビといっしょに、そこらへんを歩き回っている。

映画の中では、彼の心の声がナレーションで語られる。その内容を聞いていると、人間の心を完全に失っているわけではないようです。

彼の回りには同じようなゾンビがウヨウヨいるが、その中に混じって、ガイコツ姿のバケモノもいる。これはボーニー(Boney)というもんで、ゾンビ生活を長くやっていると、こういうバケモノに変化するらしい。

ゾンビは人間を襲って肉を食うが、その時点では、かすかに人間のきもちが残っている。でも、いつしか、本物の悪鬼となり、醜悪なガイコツ姿になっちまうらしいです。

ある日、ゾンビ男は人間と鉢合わせする。当然ながら、襲った。そして、肉を、脳ミソを、食った。うめー。

彼はゾンビがゾンビであるように人間を襲ったが、目の前で怯えるカワイコちゃんを見たら、へんなことが起きた。急にこの娘を助けたくなってしまったのである。なぜであるか。

彼がさっき食ったのは女のカレシ(デイヴ・フランコ)だった。そいつの脳を食ったら、カレシの記憶がゾンビ男に移植されたような案配となり、ふたりの愛の日々が、ゾンビ男のゾンビ脳に投影された結果、「この女を助けたい!」と考えついてしまったのである。世の中、不思議なことがあるもんです。

ゾンビ男は必死で手招きをして、こわがる女を自分の棲みかに連れていった。女はおそれおののき、連れていかれてどうなるんだと恐怖の人であったが、やがて相手が自分を守ろうとしているとわかると、友達みたくなってくる。

ゾンビ男はカタコト言葉をしゃべる。でも、むずかしい話になるとお手上げ。「名前はなんていう?」と訊かれても、「R-R-R-R.......」としか答えられない。たぶん人間だった頃には、ランディだかロバートだか知らないが、『R』で始まる名前だったのだろう。でも『R』しか思い出せないのである。

てわけで、彼は『Rさん』と呼ばれる人間の友達第一号のゾンビになった。カワイコちゃんの名前はジュリーさん(テレサ・パーマー)という。ふたりは仲良くなる。

ジュリーはRといっしょに数日間を過ごしたのち、彼のお陰で安全圏に戻ることができた。でも、Rのことを仲間にしゃべるわけにはいかない。「ゾンビに助けてもらった」なんて、誰も信じてくれないから。彼女の父親(ジョン・マルコヴィッチ)は、ゾンビ討伐のリーダーであり、ゾンビへの憎しみが凝り固まったようなオッサンである。そんな話をしたら、怒りだすに決まっている。彼女は悩む。

そうこうするうち、ゾンビたちの方にも微妙な変化が起きていた。Rさんが「人間を助ける」というゾンビらしくない行動をしたらば、なにやら不思議な作用が起きて、他のゾンビたちにも変化の兆しが顕れてきたのである。これならゾンビと人間は共存できるのではないか。

ジュリーの親友女にアナリー・ティプトン。Rさんの親友ゾンビにロブ・コードリー。といったみなさんが登場します。

人間とゾンビの愛を『ロミオとジュリット』風に描いたへんなゾンビ映画です。

トレイラー動画

Warm Bodies (2013) trailer

邦題『ウォーム・ボディーズ』

私は今月発売されたUS版DVDを観ましたが、この映画は邦題『ウォーム・ボディーズ』にて、2013年9月21日、劇場公開だそうです。詳しくは公式サイトをどぞ↓

感想

これはちょっとだめであった。しかし、お笑いの好みというのは人それぞれだし、この映画を褒めているひとも多いので、気になる方は私の感想などに惑わされることなく、ご覧になってくださいよ。以下、文句タラタラです。

やたらめったら「感動してください」臭がぷんぷんである。あーもうわかった!っていいたくなるよ。

「ゾンビがゾンビらしくない行動をするお笑いゾンビ映画」というのはひとつのジャンルとして確立されていると思うが、この映画のゾンビはぜんぜんゾンビらしくないのである。単に「顔色が悪くて、頭の足りないひとたち」というだけに見える。「ゾ、ゾンビなのに、こんなことがありえるのかあああ!」という意外性が感じられなかった。

お笑いのセンスも合わなかった。Rに助けられたネーチャンがゾンビウヨウヨの地帯を逃げていくシーンでは、「ゾンビの真似をすればいい」とかいって、彼女は「ウガガガー」とゾンビぽい動きをして、そしたら襲われないという話だが、ぜんぜんおもしろくないよ。

てわけで、好きな方にはすません。お笑いの好みは人それぞれでありますから、そこはひとつ、恨まないでくださいよ。

「ゾンビがゾンビらしくない行動をするお笑いゾンビ映画」で、当ブログの最近のオススメはこちらであります↓

これはスゲーおもしろいよ。ギャグのキレは抜群。

あと、余談ながら、「ヴァンパイアがヴァンパイアらしくない行動をするお笑いヴァンパイア映画」もあります↓

こちらはカワイコちゃんが出てくるラブコメ風のヴァンパイア映画です。アリシア・シルヴァーストーンクリステン・リッターちゃんが出ているよ。出てからだいぶ経つんだけど、日本版は出ませんね。どうして出ないの?おもしろいのに。

翻訳本『ウォーム・ボディーズ ゾンビRの物語』

原作者のアイザック・マリオンさん
アイザック・マリオン / Isaac Marion 画像

この映画の原作はアイザック・マリオン著『Warm Bodies』ですが、日本でも翻訳が出ていました↓

こちらはペイパーバック↓

US版DVDのオマケ

ジョナサン・レヴィン監督
ジョナサン・レヴィン / Jonathan Levine 画像

オマケはたくさんあるよ↓

  • Audio Commentary with Director Jonathan Levine and Actors Nicholas Hoult and Teresa Palmer
  • Boy Meets, ER, Doesn't Eat Girl
  • R&J
  • A Little Less Dead
  • Extreme Zombie Make-Over!
  • A Wreck In Pregress
  • Bustin' Caps
  • Beware The Boneys
  • Whimsical Sweetness: Teresa Palmer's Warm Bodies
  • Home Movies
  • Zombie Acting Tips From Rob Corddry
  • Deleted Scenes
  • Shrug and Groan Gag Reel
  • Theatrical Trailer
  • Also From Lionsgate

英語字幕つきです↓

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Тепло наших тiл
Tình Yêu Zombie
邦題(カタカナ): 『ウォーム・ボディーズ』
制作年: 2013年
制作国: アメリカ/カナダ
公開日: 2013年1月16日 (イタリア) (Rome premiere)
2013年1月29日 (アメリカ) (Hollywood, California premiere)
2013年1月31日 (ロシア)
2013年2月1日 (カナダ)
2013年2月1日 (アメリカ)
2013年2月7日 (イタリア)
2013年2月8日 (イギリス)
2013年2月14日 (香港)
2013年2月21日 (ドイツ)
2013年3月14日 (韓国)
2013年3月20日 (フランス)
2013年4月11日 (オーストラリア)
2013年4月19日 (スペイン)
2013年9月9日 (日本) (Tokyo premiere)
2013年9月14日 (日本) (Old Town Taito International Comedy Film Festival)
2013年9月21日 (日本)
imdb.com: imdb.com :: Warm Bodies
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
シネマトグラフィ
編集
キャスティング
プロダクション・デザイン
アートディレクション
セット制作
衣装デザイン
視覚効果(Visual Effects)
特殊効果(Special Effects)
Makeup
謝辞

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