2011/6/18 (Sat) at 12:45 am

映画|イーターズ|Eaters

ウーヴェ・ボル・プレゼンツ!イタリアの低予算ゾンビ映画。アレックス・ルッケージグリエルモ・ファヴィーラクラウディオ・マルムージロゼッラ・エルミ。監督ルカ・ボーニマルコ・リストーリ。2010年。

イーターズ / Eaters DVDDVD画像

ゾンビウィルスが蔓延する終末世界。

このウィルスは女性の感染率が高く、健康な女性は絶滅寸前。出生率はゼロになり、人類は大ピンチ。ローマ法王は拳銃自殺。西も東も無政府状態。人類は死滅する運命であるか。

イゴールさん(アレックス・ルッケージ)とアレンさん(グリエルモ・ファヴィーラ)は廃墟暮らしのゾンビハンター。同じ廃墟内には科学者のGynoさん(クラウディオ・マルムージ)てのもいて、こちらはへんな実験をやりつつ、ウィルスを研究している。

実験室にはアレクシス(ロゼッラ・エルミ)という女性が監禁されている。彼女はウィルスキャリアなんだが、まだゾンビ化していない。彼女は貴重なサンプルであり、そしてまた、アレンさんの恋人でもある。

科学者Gynoは自分の研究のためにゾンビが要るんで、しばしばイゴールとアレンに「ゾンビを捕まえてきてくれ」と頼む。ふたりはよっこらしょうとハンティングにいく。

ゾンビをブッ殺すだけなら簡単だが、生け捕りをしなくちゃいけないのが面倒である。が、ふたりはそれが、世のためになる、と信じて科学者の頼みを聞いてやる。彼らは軍隊のような上下関係のある組織でなく、生き残りたちが助け合っているという雰囲気なんですな。

次なるハンティングは2日間に渡る長距離ドライブをしなくちゃいけないのだが、ふたりは文句をいいつつも、廃墟を出発。

うだうだと寄り道をしつつ、ゾンビをいぢめて遊ぶネオナチだの、狂った画家オヤジだの、キチガイどもの相手をしつつ、わっせわっせと進んでいったら、この疫病を広めた張本人とされる『Plague Spreader』というカルトの秘密基地があるらしいよ、つって、なんだかんだとやるうち、謎の少女と出会って驚く。おぉーー、女がいたよ!

ふたりが苦労しているあいだ、一方の廃墟では、科学者男のGynoがニタニタ笑いでキチガイ計画を実行する。

トレイラー動画

Eaters (2010) trailer

日本語版も出たよ

私が観たのは最近出たUK版ですが↓

2011年6月3日、日本版DVDも出た。邦題『EATERS(イーターズ)』↓

レンタルもあるよ↓

感想

低予算のゾンビ映画としては十分オッケー。おもしろかったですよ。

「ローマ法王が自殺!」なんてびっくりしたなあ。そういう映像があるわけじゃなく、ニュースキャスターが原稿を読み上げるだけなんだが、ギョッとしました。

ゾンビハンターのコンビは性格がずいぶん異なるようで、ハゲのイゴールさんは「おんどれ!ブッ殺せ!」の武闘派なんだが、一方のアレンさんは思慮深いタイプ。ふたりはしょっちゅう意見が対立しつつも、心の奥底では相手を信頼しているというコンビでした。

この終末世界じゃ女は滅多にいないから、男たちは「どんなブスでもかまわん!」とかいってるところに謎の少女が出てくるんだが、だから彼女にとってはよりどりみどりの状況なんだが、エンディングの台詞を聞いていると、この少女は優しくて男前のアレンさんよりも、イカついイゴールさんの方が好みだったみたいです。なんかおもしろい。

低予算映画なのでそう派手なシーンはないんだが、時折グジャッと出てくるグロゴア特殊効果は気合いが入っていた。ハンター2人が寄り道をしながら突き進んでいくのがメインなんだが、飽きないようにチョロチョロとアクションを入れてくる。サービス精神がありますな。

ところで「ウーヴェ・ボル・プレゼンツ!」ってなんなの?「ウェス・クレイヴン・プレゼンツ!」はよくあるけど、結局なんなの?と疑問が湧きます。上にリンクしたアマゾンのページでは「製作総指揮ウーヴェ・ボル!」なんて書いてあるんだが、IMDbではウーヴェ・ボルはこの映画のプロデューサーとしてクレジットされておらず、Thanks Toに入っている。

IMDbのユーザーレビューでCoventryさんというひとがこんなのを書いていたんだが↓

When they came to the Belgian Fantastic Film Festival to introduce their movie, they told the audience that they literally sent out millions of emails and letters to acclaimed directors in the business, but Uwe Boll was the only one kind enough to reply. Say what you want about Uwe Boll but he's definitely not pretentious.
IMDb - Eaters user reviews

ここに書いてあるBelgian Fantastic Filmでの監督さんの発言について、裏付けとなるようなページは他になかったので、コレが正しいのかどうか私にはわからないんだが、おそらく、ボルさんがイタリアの若い監督コンビに手を差し伸べて、ディストリビューションだのなんだのを助けてあげたということなのかなと思われます。

これに関し、あちこちの掲示板やらレビューサイトやらではこんないわれようで↓

ウーヴェ・ボルのゾンビ映画だからといって落胆することはないよ!彼は監督やってないんだから!『House of the Dead』みたいな心配は要らないさ!」

人助けをしてコケにされるというのも気の毒ですが、これがボルさんってことなんだろうか。コケにされつつ、でも、愛されるキャラですよねえ。彼が死んだらみんな泣くと思いますよ。

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原題: Eaters
別題: Zombie Planet
Eaters: Rise of the Dead
邦題(カタカナ): 『EATERS』
制作年: 2011年
制作国: イタリア
公開日: 2011年4月7日 (フランス) (Absurde Seance)
2011年6月8日 (イタリア) (Roma Tre Film Festival)
2011年11月11日 (イタリア) (ToHorror Film Festival)
2012年9月18日 (フランス)
imdb.com: imdb.com :: Eaters
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
音楽
シネマトグラフィ
編集
プロダクション・デザイン
視覚効果(Visual Effects)
特殊効果(Special Effects)
Makeup
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