映画|Faim De Mort Trilogy
亀頭イチゴを食え食え!全編ゴアゴアのフランスのホラー映画 from Unearthed Films。おすすめ。監督Francios Yagopian。2015年。
どっかの家。
汚い男が汚い部屋でテレビを見ている。やがて彼はのらくらと立ち上がり、汚い台所にいったら、ステンとスッ転び、やれやれと起き上がる。
するとどうであろう。冷蔵庫の裏からグロ死体女がぶわーと出てくるではないか。男はおののいて相手をやっつける。が、その後も、別の扉から別の動く死体が出てきて、これまたグジュグジュにやっつける。
こっちは男で、チンコをブラブラさせていたところが、針金にチンコが引っかかったままで動くもんだから、チンコがグニョーと引きちぎれ、亀頭が北方領土のように分断されてしまった。台所の床は肉片と血塗れだらけになる。
男は「あわあわ」とへたり込むが、「そうだ!俺は腹が減ったのだ!」と台所にやってきた理由を思い出し、あたりの肉片を食い始める。彼の目には、死体が食材に見えているようだ。彼はグジュグジュ内臓をかき集め、正しく料理をしていると信じて、むしゃむしゃと食い続ける。
これは狂った男の幻影なんだな。彼は普通にめしを食っているつもりなんだな。
と観客が気づく頃には、もう完全にイッちゃってて、めちゃくちゃなありさまとなり、男は奇怪なグロ光景の主役となり、めくるめくグロ世界にどっぷり浸る。亀頭がイチゴに見えちゃってるんだから、幸せなものである。
死体と戯れたい人向け!人間の想像力って素晴らしい!亀頭イチゴを食え食え!
トレイラー動画
Faim De Mort Trilogy (2015) trailer
感想
これがあるからジャケ買いはやめられない。ブラボー!
Just saw FAIM DE MORT TRILOGY! Wow super gory mayhem! Definitely worth to buy! Gonna do my write-up soon! これはびっくりしたなあ。@Unearthedfilms
— Hiro Fujii (@horrorshox) October 27, 2016
トレイラーはおもしろいが、過去の経験からいって、こういうのは地雷度99%である。ところがフタを開けたら想像を上回る出来だった。生きててよかったー。
全編これ強烈グロゴアのオンパレードだが、そこかしこにおもしろみがあり、ユーモアと残虐さの隙間を狙っている意図に気づかされる。ホラーファンなら誰もが食いつく全方位的おすすめ作品だ。ドアノブがチンコになっちゃう『クリーチャーズ 異次元からの侵略者 (2012)』が大好きなあなたなら、きっと好きになるだろう。例えばこんな描写がある↓
男は生首をトイレに捨てる。その上からオシッコをかけたら、自分のチンコがもげてしまう。あわててトイレに手を突っ込んで、生首の裏側あたりに落ちているであろうチンコを探す。すると、なんと、生首とチンコがトイレ内で合体し、こんなものが出てきてしまうのだ↓
しかもこのチンコ群が勃起するのだ↓
こんな描写がたくさんある。プラクティカルのゴアメイクに、ストップモーションアニメを取り入れているのも斬新だ。グニューと神経繊維が引きちぎれていくとかさ。これは本当に力作だ。こつこつとがんばってつくったんだなあ。えらいなあ。急遽『チンコリンピック』のラインナップに加えたいと思ったが、残念ながら上映時間が足らない!くそっ!
ゴアエフェクトばかりでなく、構成もいいのである。通常、ゴアハウンド向けを標榜するインディーズホラー作品というものは物語なんてへったくれもなく、退屈なものが多いが、『Faim De Mort Trilogy (2015)』においてはその例はあてはまらない。主人公男の背景等は全く説明されないが、なんとなくわかる。DVDのジャケにはこう書かれてるんで↓
A man lost between life and death confronts all sorts of events that turn him into real voracious cannibal. It is taken strange bloody hallucinations which push him to fill his hunger and to fight against demonic forces.
「生死のはざまをうろつく男が見た悪魔的な幻影」ということだそうなので、『シュラム 死の快楽 (1993)』みたいなものかと思う。死ぬ間際に見た一瞬の夢だろうか。死ぬならドブで死にたい。そんな理想の死を思い描く、私のようなあなたであれば、買って損しないだろう。
『Faim De Mort Trilogy (2015)』はトリロジーという名の通り、3つのパートに分かれている。ぜんぶ合わせて35分程度しかない。しかし、その濃密度はすさまじく、カルピスの原液を煮詰めた粘着液を飲まされているようだ。だから短くてもお得感がある。加えてメイキングもある。
最後になったが、この映画には台詞がまったくないのである。男のやっていることを見物しているだけで楽しめる。英語苦手な方も大丈夫。みようみよう。私は版元のUnearthed Filmsから買ったけど、日本のアマゾンからも買えるみたいですよ↓
Release Date: 2015-10-27
Studio: Unearthed Films
Run Time: 35 minutes
Language: French
Rated: Unrated (Not Rated)
Number of discs: 1
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