短編映画|Japanese Legends: SLIT
Fangoで無料公開中!
先日お伝えしたパブロ・アブセント(Pablo Absento)さんの『Japanese Legends: SLIT』がFangoriaから公開されました。ジャジャーン!
短い会話しかないのでそんなに難しくないと思いますが、聞き取り苦手な方のために台詞を書きました↓
A Guy: Hey wait. What is a pretty girl like you doing in the middle of nowhere? Hello? So what's your name?
A Girl: Do you really think I'm pretty?
A Guy: Yeah, of course! I do!
A Girl: Are you sure about that?
A Guy: Yeah. You're very pretty.
A Girl: What about now?
A Girl: まずい!
以下は映画を観てから読んでください
最後の「まずい!」がかなりギョッとしました。「まずい」っていう言い回しがすごいし、あれを目の前でいわれたらおそろしいわー。
おそらく「えっ。これでおしまいですか?」という風に感じる方が多いんじゃないですかね。だいたいこのパブロさんというのは、人をケムに巻くというか、「パッと終わって、ヒューッと去っていく」「気がつくと彼方にいてもう振り返らない」という美学を重んじる人なんですよ(たぶん)。この空気感の中に漂わせる何かがあるのかもしれませんヨ。
記事をアプする前にちょっとインタビューをと思い、「最初の方で結婚リングを取る場面がありました。彼女は結婚してたんですね。なにか男関係でヒデー目に遭って、あのような境遇になってしまわれたんですか。どういう背景を想定しているんでありますか」と訊いたら、口裂け女の由来をずらずらと答えてくれました。私もそこまで知らなかった。彼女はずいぶんリサーチをしたんだなあと思って、「いまの言葉を引用していい?」と訊いたら、「みんなの好きなように感じてほしいから、細かい情報などは与えないほうがよいような気がするけど、まぁ、好きなように書いたらいいよ」とのことでした。
そうかー。ではそこらへんは割愛して、彼女からもらった以下の文を引用します。彼女の創作に対する考え方が示されている良い文章です。この文章には深い意味が込められているので、正確に訳さねばとがんばりました。英語的なニュアンスを日本語に固着させるのがむずかしかったですが、ブレンダンに訳文を見せたら、「上手上手!」といってもらえたので、自信満々で訳文を載せます↓
A monster to some, a reminder to others of the price we pay for apathetic attitudes towards others.
The film focuses on a famous urban legend, which is believed to be based on true events. A strange character walking around the empty streets was terrifying locals in 70s-80s of the last century. Rumors of alleged sightings began spreading around the Nagasaki prefecture, then spread throughout Japan and caused panic in many towns.
People fear what they do not understand. Much like our character, whose origins spawn from being a victim of violent domestic issues, overlooked by a society more concerned with image and ideals than the people who create them.
他者に対する冷淡さは、ときに、報復の怪物になって返ってくるといいます。
この映画は事実に基づいたといわれる有名な都市伝説を描いています。無人の通りを奇妙な人物が歩いて住人たちをこわがらせるという噂話が70-80年代にありました。長崎県で目撃情報が寄せられたのをきっかけに日本中に広まり各地でパニックを引き起こしました。
人間というのは理解出来ないものに恐怖を覚えます。口裂け女の恐ろしさは、暴力行為の犠牲者の噂が広まるうち、怪物のイメージが人々の空想に乗って増幅され、社会の中に浸透していくそのありようです。
倉林さんと私の作品がオープニングに
オープニングの中で私らの作品があちこちで出てきます。倉林さんの絵はすごくいいね。どれがそれかはすぐにわかってもらえると思うんですが、これはいわないと気づかない!というのがあってですね、塵みたいなのがブワーと宙を飛んでるじゃん?あれは私が書いた『呪』の文字なんですよ。『呪』が乱舞しているんです。私のブログのPVみたいじゃん。はははは。うれしい!
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