映画|フォビア 2|Phobia 2
タイのホラーアンソロジー『Phobia』の続編PART2最新作。パークプム・ウォンプム、バンジョン・ピサヤタナクーン他、タイを代表するホラー監督5人によるオムニバス。オバケありゾンビありトカゲあり笑いありの豪華ラインナップはFUN-TO-WATCH!
30分程度のエピソードが5話あります。前作『Phobia』よりもおもしろかったと思いました。低予算ながらいっしょうけんめい知恵を絞っておもしろく見せようというクリエイターの独創性がかんじられます。
前作と同じく今回もいくつかのトリビアが隠されているみたい。5つのお話はまったく別の物語なんだけれども、映画に登場するだれかとだれかがチョッピリつながっているのです。前作はあまりに細かすぎてまったくわかりませんでしたが、今回は「あ、コレかな」と気づいたところがいくつかありました。トレイラーをどぞ↓
5つのお話をちょっとネタバレで紹介します。みなさんはどれがおすき?
Novice
Director: パウィーン・プーリジッタパンヤー / Paween Purijitpanya
Actors: Jirayu La-ongmanee, Ray MacDonald
山の修行寺に預けられた少年は元不良だが、いまはもう観念顔である。取り返しのつかないことをやっちゃったもんでここに預けられたわけだが、これは仕方がないとはいえ、まだ子供なので少しかわいそうでもある。ヒネクレ目つきをしているが、ほんとはママが恋しいのだ。物語は、彼が更生して立派な大人に成長する感動ヒューマンドラマである。冗談です。すません。夜中におなかが空いてお供え物を食おうとしたらば(これがインスタントラーメンなのだ。悲しすぎる)オバケが出てきてこわい目に遭う。ひぃ。トカゲ&ヘビのにゅるにゅる演技が見どころです。アレがシュッとくるときのタイミングが絶妙!サソリやゲジゲジのみなさんの友情出演もあります。
Ward
Director: ウィズート・プーンウォララック / Visute Poolvoralaks
Actor: Dan Worrawech
みため大学生くらいの普通のアンちゃんが足を大怪我して入院する。優しい看護婦さんに世話を焼いてもらって、さて落ち着いた、と思ったら、隣のベッドには脳死患者の老人がいた。きもちわるいなと思いつつ、でもここは病院だから病人がいて当たり前だよなと自分にいいきかせつつ、でも夜中になったら異変が起きておののく。ナンマンダブツナンマンダブツと汗だくお祈りの甲斐なくオバケが出てきてウギャー!こえーよ!足を動かせない主人公がカーテン越しに覗こうとモソモソするあたり、緊迫感があっておもしろい。最後に意外なオチがある。
Backpackers
Director: ソンヨット・スックマークアナン / Songyos Sugmakanan
Actor: チャーリー・タライラット / Charlie Trairat, 小関亜希子 (Akiko Ozeki)
ヒッチハイクでタイを旅する日本人バカップルがこわいめにあうお話。トレイラーの運ちゃんは無愛想なヒゲオヤジで、助手席に乗るのは気弱そうな子分である。こいつらは犯罪者なのだろうかとおっかなびっくりしつつ、道が進んでいったら、なにやら後ろで音がする。ごつんごつん。問題は運ちゃんでなく、後ろの積み荷にあるのであった。ひぃ。最後まで緊迫感が持続し、ラストのオチもよかった。
以下追記及び修正。2011年1月25日。
ところでこの映画に出ている日本人のネーチャンだが、IMDbには『Erika Toda』と書かれてあるんだが、これは間違いであるとその後わかった↓
彼女は小関亜希子(Akiko Ozeki)ちゃんていうんですよという親切なメールをもらって、検索してみたら、確かにそのようです。彼女はタイで活動している日本人らしいよ。アイドルなのかな。女優なのかな。そこらへんよくわからないんだが、教えてくれたひと、ありがとう。修正しました。
それにしてもIMDbのデータが違っているといろいろめんどうなので、本人あるいは代理人のひとはIMDbにいって正しく直してもらったほうがいいですね。
追記以上。
Salvage
Director: パークプム・ウォンプム / Parkpoom Wongpoom
Actor: Nicole Theriault
高級外国車ディーラーを営むヤリ手女(憎たらしいけど美人である)は事故車であることを隠してバンバン売って大儲け。「こちらのオーナー様はとてもだいじに乗っていらしたのですわ。ホラ、ご覧になって!こんなによい状態でこのお値段は滅多にございませんのよオホホ」とかいってホイホイ買わせちゃう。こういうことやってるとバチが当たるのです。深夜の駐車場にはたくさんの高級車が置いてあるんだが、そこで彼女のかわいい愛娘がいなくなる。わるもん女でも自分の娘はかわいいのだ。ママのせいで罪のない娘がヒデー目にあう。この残酷さがホラーです。美人ビッチのこわがり演技を楽しもう!
In the End
Director: バンジョン・ピサヤタナクーン / Banjong Pisanthanakun
Actors: マーシャ・ワタナパーニット / Marsha Wattanapanich, Wiwat Kongrasri, Pongsatorn Jongwilas, Nattapong Chartpong, カンタパン・プームプーンパチャラスック
ホラー映画の製作現場を舞台にしたホラー映画。オバケ役の女優さんが急に具合が悪くなって緊急入院となる。製作のみなさんは大弱り。「ラストを変更しなくちゃ」とかいってたら、オバケ女優はホイと戻ってきた。驚くみんなに「さつえいやりましょおお」と力ない声でいうのだ。オバケメイクそのままの姿はますますの迫真オバケである。ひぃ。もしかして、ほんとのオバケ?
というお話は、前作『Phobia』の『In The Middle』とまったく同じプロットである。あちらでは山の中という設定だったが、今回は映画の撮影現場。オタオタ男4人組がそのまんまのキャラで再登場する。コミカルノリで進行し、映画オタクの小ネタをはさんでくるところも似ている。似ているけれど、こちらの方がずっとおもしろい。前よりもずっと変化があるし、今回は4人組に加えて、カワイコちゃん女優もいるのだ。カワイコちゃんだけがオバケ女優の異変に気づいていないという点もおもしろい。この監督さんはよほどこのテーマがすきなのですね。確実に進歩しているなあ。えらいなあ。
と思ったらですね、最後にもういっちょうダダーとtwistがくるのですよ。この多段攻撃はかなりよかったです。満足満足。
Awesome!
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Ha phraeng | |
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2009年 | |
タイ | |
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imdb.com :: Ha phraeng |
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