2008/7/9 (Wed) at 4:20 am

映画|心霊写真|Shutter

陰湿イジメで捨てられ女の怨念オバケ心霊写真ホラー。主演アナンダ・エヴァリンハム。監督バンジョン・ピサヤタナクーンパークプム・ウォンプム。2004年。タイ映画。

心霊写真 / Shutter DVDDVD画像

カメラマン男とその恋人の女子大生が夜道で女性を轢いた。と思ったら、死体はなかった。ぜったいぶつかったはずなのにへんだな!という事件をきっかけに奇怪な出来事が始まる。男の職業はカメラマンなのでたくさん写真を撮るんだけど、心霊写真が続々出てくるようになった。彼はその日から首が痛くなり、友達は連続自殺し、彼自身は女のオバケを見るようになった。冷や汗ダラダラ。彼の過去に関連してるらしい。

※ネタバレ少なめの感想

奥菜恵ちゃんで話題のハリウッド版リメイクを見たあとにこっちも見てみました。私、二度目なんだけどやっぱおもしれーなーと思いました。ハシゴを逆降りしてくるオバケのシーンがすきー!主演のカメラマン男は何度も高いところから落っこちて、それでも死ななくてギブスに包帯巻いて生き残ったのかと思ったら絶望のラスト。いまはお父さんになってカタギの暮らしをしてるが昔はわるさをしたもんだ、なんていう男性がこの映画を観たら背筋が凍るでしょう。タイのホラーって、「学生時代の親友同士の過去話」ていう設定が多いですよね。家族とか友達などの繋がりをだいじにするお国柄だからかな。

Spoiler Alert!
以下ネタバレです。
ハリウッド版の方をこれから見ようかっていうひとにもネタバレになるのでご注意下さい。

カメラマン男の学生時代。彼には大好きな恋人がいたんだけど、彼女は無口で変人扱いされてる女の子だったので、彼はだれにもいえなかった。目の前で彼女がいぢめられてても、助けてあげるどころか、いっしょにニタニタ笑ってたくらいである。かわいそうです。それじゃ好きじゃなかったのかというと、そういうわけでもなく、単に彼女との関係が友達にバレるのが恥ずかしかったからという、若い男子にありがちな思考回路だったみたい。恥ずかしいことだけど、なんかわかる気がする。

恋人に助けてもらえない彼女は深く傷ついた。わーわー泣いて、わめいて、カミソリで手首を切ったりした。狂女みたいになっちゃって、どっかに消えてしまった。いまになってオバケになって出てくるくらいだから、どこかで悲しく孤独死したんだろうか。という過去の話を男はいまの恋人に打ち明けた。すまぬすまぬという懺悔口調である。男の告白を聞いた恋人は衝撃を受けつつも、優しく慰めた。恋人がいぢめられてるのに助けてあげないなんてヒドい男ではあるけれど、本人は深く後悔しているし、昔の話だから許してあげることにしたのだ。

そうこうしてるあいだもオバケが出てくるわ、首は痛いわ、友達は死んじゃうわのバタバタ続きなんで、男は恋人といっしょに失踪した昔の恋人の実家を訪ねた。娘を失って絶望する母からその後の彼女のことを聞いた。彼女はふらりと田舎に帰ってきて、ずっとふさぎこんでいたという。入院。そして投身自殺。悲しみの母は娘を火葬せずに死体をずっと家に置いといた。ミイラみたいになっていた。男と恋人は絶望母と重い会話をし、心霊写真を見せ、火葬をするようにすすめた。

後半クライマックスはオバケ女の襲来である。深夜に現れたそれは、怯える男を追いかけ回してうらめしやーのお岩さんみたい。うぎゃーひぃいいいヤメテ〜の連続攻撃シーンにたっぷり時間が割かれる。このクライマックスはとてもよい!ホラーのショッキング映像手法というのはさんざん出尽くしているので、私もあなたもたいていのモンでは驚かないと思うけれど、この映画の手法はとてもよくできていて、がんがんとチビらせてくれる。天井逆さ歩きのオバケとかいいよね!きゃあーーー(楳図かずお風)。

男は高いところから落っこちて死んだかと思ったら、生きていた。包帯グルグル巻きで病院で寝てたらオバケ女が火葬されることになったと聞かされた。これで成仏してくれるんだろうか。平和な音楽が流れてハッピーエンド。のわけがない!

ラストでは、彼女が自殺した本当の理由が明かされる。男の友人たちに学校でレイプされたのだ。レイプは悲惨だが、それ以上に彼女が傷ついたのは恋人がそれを写真に撮ったせいである。そのカメラは彼女がプレゼントしたヤツだった。男は悪友たちにヤレといわれて、むりやり写真を撮らされたんだけど、女にしてみりゃダブルに傷つくわな。

という恥ずかしい真相が暴露され、男の恋人はその事実を知り、やっぱりこの男はバカだと思った。彼女は同じ女としてそれが許せなかったんだな。ふたりは破局。ひとり部屋に残った男は泣いてわめいてオバケと対決。ポラロイドに写った自分の肩にオバケががっちり乗っかってるのを見てひぃいいいい。またまた落下。こんどは死んだかと思ったら、またまたサバイブした。彼は精神病院の独房にいてボケーと宙を見つめている。その肩にはオバケ。一生離れてくれません。おしまい〜。

ハリウッドリメイクのレビューはこちら↓

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原題: Shutter
別題: Shutter
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Están entre nosotros
Shutter - Sie sind unter uns
Shutter: El fotógrafo
Shutter: The Original
Shutter: They Are Around Us
Widmo
邦題(カタカナ): 『心霊写真』
制作年: 2004年
制作国: タイ
公開日: 2004年9月9日 (タイ)
2004年11月18日 (香港)
2005年1月22日 (タイ) (Bangkok International Film Festival)
2005年4月23日 (アメリカ) (Tribeca Film Festival)
2005年6月30日 (韓国)
2005年7月28日 (ドイツ) (München Fantasy Filmfest)
2005年10月11日 (スペイン) (Sitges Film Festival)
2005年11月12日 (フランス) (Lyon Asiexpo Film Festival)
2006年1月26日 (フランス) (Gerardmer Film Festival)
2006年5月13日 (日本)
2006年6月30日 (イタリア)
2007年3月27日 (アメリカ) (DVD)
2007年4月28日 (イギリス) (Dead by Dawn, Scotland's International Horror Film Festival)
2007年6月29日 (イギリス)
imdb.com: imdb.com :: Shutter
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
音楽
シネマトグラフィ
編集
キャスティング
プロダクション・デザイン

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