2013/6/28 (Fri) at 8:31 am

映画|ブラッド・ゾーン(怪奇!血のしたたる家)|The House That Dripped Blood

『家』にまつわる怪奇物語オムニバスのホラー映画。ピーター・カッシングクリストファー・リーイングリッド・ピット。監督ピーター・デュフェル。1971年。

ブラッド・ゾーン(怪奇!血のしたたる家) / The House That Dripped Blood DVDDVD画像

どっかの森の家。

この家を借りた映画スターが行方不明になったというので、スコットランドヤードの腕利き刑事(ジョン・ベネット)が捜査にやってきた。

刑事は地元の警察署を訪ね、家を斡旋した不動産屋のオヤジ(ジョン・ブライアンズ)から事情を聞いたところ、「あの家は普通じゃないんですよ。わたしは止めたんですよ。あぁ、おそろしい」なんつって、なにがなんだかよくわからない。

不動産屋のオッサンによれば、その家では、これまでにも不思議な出来事が何度も起きたそうな。家にまつわる4つの不思議話が、オムニバス形式で語られます。

Method For Murder

ホラー小説家の男(デンホルム・エリオット)が、きれいな奥さん(ジョアンナ・ダンハム)を連れて、例の家に引っ越してくる。男は家の古くさい雰囲気をひとめで気に入り、「いい物語が書けそうだ!」つって、喜んで創作に打ち込む。

彼はドミニクという名の絞殺魔が出てくるこわいお語を書いていたんだが、創作に没頭するうち、そのドミニク(トム・アダムス)が目の前に出てきてギョギョギョ。どうやらホラー小説を書いているうちに頭がおかしくなったらしいです。彼は妻の勧めに従い、精神科医(ロバート・ラング)のお世話になるが、またまたドミニクが出てきて、ヒャーと驚く。

最後に明かされるオチは火曜サスペンス風です。

Waxworks

例の家に、孤独な生活を愛する独身の金持ち中年男(ピーター・カッシング)が引っ越してくる。レコードを聞いたり、本を読んだり、静かに暮らすのがこの男の趣味らしいが、でもやっぱりちょっと寂しそうです。

彼はときどき気晴らしに町に出る。そこで蝋人形館を見つけてフラリと入ったら、サロメの蝋人形を見てびっくり。かつて自分が愛した運命の女とそっくりだったから。

館の主(ウルフ・モリス)が出てきて、「どうです?美しいでしょう?またいつでも見にきてください」と耳元で囁き、へんな笑い声をあげる。なんだかきもちわるい。

男は蝋人形のことをを忘れようとしたんだが、友達(ジョス・アックランド)に誘われ、再び足を踏み入れてしまう。すると友達男もサロメ人形に魅了される。ふたりの男は美女の人形に翻弄され、運命が狂わされてしまう。

ゴシック調の夢幻映像がいいですなあ。ピーター・カッシングのダンディな装いも見どころです。

Sweets To Sweet

例の家に子連れの中年男(クリストファー・リー)が引っ越してくる。子供は小学校低学年くらいの少女であるが、子役時代の宮沢りえに負けないくらいの美少女です。少女を演じるクロエ・フランクスはお人形みたいよ。

彼らは平凡な父娘のように見えたが、やがてその異常性が露になってくる。なぜか父親は娘を学校に通わせることを嫌い、家庭教師の未亡人(ニリー・ドーン・ポーター)を雇って、勉強を教えてやってくれという。

少女は家庭教師になつき、ふたりは母娘のようになってくる。やがて家庭教師は父親の教育方針に疑問を持つようになる。学校にいかせないばかりでなく、公園で他の子供たちと遊ばせるのもだめだというし、人形を買ってあげたら、父は逆上してそれを火の中に放り込んでしまった。説明を求めても「いまは話せない」というばかりである。

父親のようすを見ていると、娘を嫌っているというよりも、「怖れている」という風に見える。この少女にはいったいどんな秘密があるのでしょう。

The Cloak

そして、最後は、映画スターの悲劇物語ですが、これだけはちょっとコメディタッチです。

例の家に映画スターのオッサンが引っ越してくる。彼の名前はポール・ヘンダーソン(ジョン・パートウィー)。そして、当然のように、美女もいっしょ。こちらはイングリッド・ピットが演じているんだが、役名がカーラというんですよ。なかなかおもしろい。

このふたりは現在製作中のホラー映画に共演するので、いっしょに撮影をやっているんだが、ポールという俳優は、ホラー映画にたくさん出ているだけのことはあり、プライドが高くて、口うるさくて、スター気取りの男である。

衣装係が持ってきたマントが気に食わないもんで、かんしゃくを起こし、監督(リチャード・コー)を小僧呼ばわりし、悪態をつき、スタジオを飛び出してしまう。

町をうろついて、骨董屋にフラリと入ったら、じつにいいかんじのマントを見つけた。ニタニタ笑いの店主(ジェフリー・ベイルドン)は「お代は13シリング」なんて気前のいいことをいうからこりゃまたラッキー。彼は喜んでマントを買う。

それは呪われたマントだった。それを着るとヴァンパイアになってしまうのです。うへー。彼は運命から逃げられない。最後はイングリッド・ピットもヴァンパイアに変身してガオーとキバを出します。うわー。

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そして、最後には、最初に出てきた腕利き刑事が再び登場します。「アホくさいオバケ話を聞くためにわざわざきたんじゃないぞ」とかいって、ひとりで例の家に乗り込みます。彼は地下室でこわい目に遭う。

トレイラー動画

以下はYoutubeにあったトレイラーですが、DVDの画質はもっときれいです。

The House That Dripped Blood (1971) trailer

感想

ピーター・カッシングのダンディな装いは、ファッション雑誌を見ているようであります。

きまったぜ
ピーター・カッシング 画像

森の中でこんなポーズをキメて、サマになる男はなかなかいないと思いますよ。カッシングさんはどんな映画でも紳士然としてますが、この映画では、特に、彼のお洒落が際立っている。シーンが変わるたびに衣装が変わります。静かな生活を好む孤独な独身男という設定ですが、家の中でひとりでいるあいだもキメまくりで、スウェット上下でコンビニに行く、なんてことは絶対にやりません。すごい。

そしてクリストファー・リー。この映画では、怪奇スターの彼がガオーとだれかを襲うのでなく、ヒキツリ顔で「ひぃー」とこわがるのです。それだけでもおもしろいのに、こわがる相手というのが、怪物でもせむし男でもなく、お人形のように愛らしい少女であるという点がすごくおもしろいですね。

こわがらせ専門のリーさんが
クリストファー・リー 画像

こんなかわいい少女にヒーヒーいわされる
クロエ・フランクス
クロエ・フランクス / Chloe Franks 画像

そしてイングリッド・ピット。女ヴァンパイアに変身してガオーとなる。

いいですなあ。
イングリッド・ピット / Ingrid Pitt 画像

この映画は、豪華スターのみなさんがうわーと出てきて、物語もおもしろいから、クラシック好きな方にはおすすめです。

DVDのオマケ

私が持っているのは今年2月に出たDVDですが、オマケはナシでした。英語字幕はついています↓

一方、日本語版では、日本でテレビオンエアされたときの吹き替え音声やマックス・J・ローゼンバーグのインタビューが入っているそうです。オマケはこちらのほうがいいですね↓

Memorable Quotes

Carla Lind: At heart he is pure Gothic.

Henderson: Great ones... Frankenstein, Phantom of the Opera, Dracula. The one with Bela Lugosi, of course, not this new fella.

Carla Lind: Welcome to the club!

Stoker: Perhaps you understand the secret of this house now? Precisely. It reflects the personality of whoever lives in it. And treats him accordingly. I hope it finds a proper tenant soon. Perhaps you would like it? There's nothing to be afraid of. If you're the right sort of person. Think it over.

画像

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原題: The House That Dripped Blood
別題: Dom wampirów
Huset som drepte
Huset som droppade blod
La casa che grondava sangue
La maison qui tue
La mansión de los crímenes
To spiti pou estaze aima
Totentanz der Vampire
邦題(カタカナ): 『ブラッド・ゾーン』
制作年: 1971年
制作国: イギリス
公開日: 1971年2月 (イギリス)
1971年3月31日 (アメリカ) (San Francisco, California)
1974年11月27日 (フランス)
imdb.com: imdb.com :: The House That Dripped Blood
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
音楽
シネマトグラフィ
編集
キャスティング
アートディレクション
Makeup

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