2013/1/23 (Wed) at 11:33 pm

映画|ウェディング・デー|Wedding Day

人生最良のウェディングデーに人生最悪の経験をする、誠にもって気の毒な人々を描いたスリラー映画。デヴィッド・ケックナーC・トーマス・ハウエルジェニファー・ケラー。監督アンドレ・ゴードンデイル・ファブリガー。2012年。

ウェディング・デー / Wedding Day DVDDVD画像

2組の結婚カップルが登場。

彼らは赤の他人同士であるが、偶然の巡り合わせにより、同じ日に同じ会場でウェデングをやることになった。

結婚カップルを中心に、周辺の人々の人生ドラマが進行します。悲喜交々の群像劇。兄弟やら親戚やら友達やら。登場人物多数。

新ヨメ(ステファニー・ドラポー)は結婚相手(アンドレ・ゴードン)の兄(ショーン・フィールド)と恋愛過去がある。その兄は前科がある。兄は弟相手に嫉妬がメラメラ。

結婚式当日に些細な理由で口喧嘩をする花嫁と花婿(ジェニファー・ケラーブランドン・モラーレ)。

花嫁の友達女(ケイト・シーゲル)は、弟(ブラッド・ベネディクト)を助けるため、恋人(ジェイムズ・ライオンズ)を警察に密告する。その恋人ってのは、ギャング(C・トーマス・ハウエル)と手を組み、クレジットカード詐欺をやっている。

ウェディングプランナー女(Natalie Howe)は2つの結婚式を同時進行せねばならない緊張でヒキツリ顔。新郎の従兄弟は、彼女のドジに罵声を浴びせる。この女優さんのテンパリ演技はすごい。見ているこっちも顔が引きつってくる。

個人的な悩みを抱える神父様(デヴィッド・ケックナー)は、ひとりになると泣いている。

ウェディングのデコレーター担当の女(エミリー・フレッチャー)は、意外な人物に出会った衝撃でウェディングケーキを落っことしてしまう。その女を好きになる優しい男は花婿の友達。

こんな調子で、いろんなひとたちが出てきて、複数のお話が同時進行する。ポケーとしているとわからなくなってしまう!

ウェデングに集まった人々は満面の笑みを浮かべ、和やかにカップルを祝福するが、その胸中には各自の都合ってもんがあり、仮面の裏には罵倒僻み妬みが渦巻いているのである。そして、最後の最後に、神父様がヒデーことをやらかす。なんという後味のわるさであるか。

トレイラー動画

トレイラーを見るとアクション満載ですかと期待させられるが、これは少しミスリード。ドラマ主体のスリラー映画で、派手なドンパチなどはほとんどありません。

アンドレ・ゴードン監督のインタビュー

感想

ガイジンさんの顔と名前が覚えられない!というひとには辛い映画。誰が誰の友達だとか親戚だとか、ちゃんと観てないと関係性がわからなくなってしまうよ。

最後にハゲの神父様がびっくりすることをやらかすんだが、2度観してわかったんだが、あちこちで微妙に伏線が張られている。それらの断片を記憶していれば、彼がそうなることはある程度予測できるけれども、たいていのひとは見過ごすのではないかな。勘のいいひとならわかるのかな。

ギョッとする後味の悪さがいいところだが、群像劇風のつくりであるため、つまり、ヒーローやヒロインは存在せず、有象無象の人々が各自の都合で行動しているさまを客観的に描いているというつくりなので、観客は、誰に感情移入していいのかわからない。これゆえ、つまらないと感じるひとが多いかも。

好意的に推察するならば、この映画の制作者はわざとそのような居心地の悪さを演出しているのだろう。『観客を突き放す感』を前面に出すのが監督さんの主張なのだろうたぶん。

加えて、そこはかとなく人種差別ネタが盛り込まれているのがいやらしいところ。あからさまな人種差別者は出てこないが、微妙に見え隠れする。結婚式てのはこんな人間のいやらしさが露見する場所でもあります。

いくつかタルい部分もあったが、なんとなくおもしろかったから、私はよかったですよ。

エンドロールの最後にアンドレ・ゴードン監督のありがとうメッセージが出る(彼は花婿役で出演もしている)。「国を守ってくれる人々に感謝しましょう」とかなんとか長々としゃべったあとに、US Department of Veteran Affairs(= アメリカ合衆国退役軍人省)のurlが出る。あれはなんなのですかね。ちょっと唐突だよね。

US版DVDのオマケはトレイラーだけでした。CCつき↓

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原題: Wedding Day
制作年: 2012年
制作国: アメリカ
公開日: 2012年 (アメリカ)
imdb.com: imdb.com :: Wedding Day
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
シネマトグラフィ
編集
キャスティング
プロダクション・デザイン
アートディレクション
衣装デザイン
視覚効果(Visual Effects)
Makeup
謝辞

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