2013/3/8 (Fri) at 9:52 pm

映画|ザ・ベイ|The Bay

海からやってきた寄生虫感染パニックを全編ドキュメンタリタッチで描くホラー映画。ケサー・ドナヒュークリステン・コノリークリストファー・デナム。監督バリー・レヴィンソン。2012年。

ザ・ベイ / The Bay DVDDVD画像

2009年6月4日。メリーランド州のチェサピーク湾に位置する小さな町で事件は起きた。

海の中で突然変異の寄生虫が大量発生。魚の死骸がプカプカ。人間にも感染。体にブツブツができて、病院に担ぎ込まれる人たちが続出する。症状が進行すると、体の中から寄生虫(シャコみたいなの)がウジャーと出てきて、人間は中から食い荒らされる。うへー。きもちわりー。

映画は、事件の生存者、ドナ・トンプソン(ケサー・ドナヒュー)なる女性の視点で進行する。当時、大学生だった彼女は、ご当地のお祭りを取材する目的で、カメラクルーと共にやってきたのだが、急きょ予定変更、決死の現場リポーターになった。

当初、彼女は猟奇的な殺人事件だと思っていた。アルカイダのバイオテロだというひともいた。アタフタするひとたちは情報がまったく得られない状況だったのである。楽しいお祭りデーは惨劇の修羅場と化す。わーわー。

ドナさん自身のリポート映像に加え、現場の生々しい映像がたくさん出る。一般人のホームビデオ、テレビニュース、パトカーのカメラ映像、iPhoneのFaceTime、医師のSkype映像、各所に取り付けらた警備カメラの映像、当局に閉鎖された陰謀暴露系サイトの活動家が撮影した映像。

海に飛び込んでウギャーと死亡するカップル。ひとりぼっちの恐怖をfaceTimeで語る感染少女。事件を知らずにクルーザーで家族に会いにきた善良夫婦(クリステン・コノリー + ウィル・ロジャース)。なにが起きているのか理解できないまま、死んでいった人々の恐怖が、様々な角度から映し出される。

地元の病院はてんてこまい。担当の医師(スティーヴン・クンケン)は治療法がわからず、Skype経由で、CDC(Centers for Disease Control and Prevention = アメリカ疾病予防管理センター)に協力を仰ぐが、そうこうやってるうちに、感染者はどんどん増える。もう間に合わない!

さて、この寄生虫の原因だが、この町には大きな養鶏場があって、チキン肉を生産しているんだが、ここでステロイド餌を食った鶏の糞を海にドバーと廃棄した結果、いくつかの要因が重なり、人間が知らないあいだに、寄生虫が突然変異したらしいよ。という話であるが、ドナさんが掴んでいる情報によれば、事件発生の6週間前に兆候はあったのである。

6週間前、海で調査をしていた2名の海洋学者の死体が発見された(クリストファー・デナム + ナンシー・アルカ)。死体には異様な傷跡があり、警察は死因を特定できなかった。「サメかな」「サメにしてはへんだ」「わからない」「サメってことにしておこう」てな調子で片づけられてしまったのだが、じつは、このふたりは、魚の死骸に寄生虫を発見し、市の当局並びに市長(フランク・ディール)に対し、何度も警告を送り続けていたのである。市長はこれを完全無視し、こうなっちゃったというわけです。

全編ドキュメンタリタッチで進行する感染恐怖ホラー映画。こわーい。きもちわるーい。

トレイラー動画

The Bay (2012) trailer

感想

ナマニクさんのレビューを読んで、私も観てみましたよ↓

なかなかよかったですな。最近のfound footage系としては、私的には、『Grave Encounters 2』よりも断然上。ひとりぼっちでiPhoneにしがみついている少女とか、なにも知らずにノコノコやってきた善良夫婦とか、かわいそうだったなあ。虫が魚からビョーンと出てくるところがきもちわるかったなあ。シャコみたい。と上に書きましたが、大きいダンゴ虫みたいなヤツなんですね。ほんとにきもちわるいよ。

当ブログ的には、あの虫を七輪で焼いて食っているホームレスオヤジ、なんてのが出てきたら大ウケなんだが、それはなかった。お笑いじゃないですから。

総じておもしろかったが、2名の海洋学者の場面が気になった。彼らは事件の6週間前に死んだので、彼らの映像だけは『過去のそのまた過去の映像』なんだが、ボケーと見てると、その設定を忘れてしまうひとが多いのではないか。字幕で説明されているから編集ミスということはないが、あのふたりが市長に抗議するような場面でも入れておけば、もっとわかりやすかったんじゃないかな。

IMDbのBBSやら他のレビューを読ませて頂いたところ、「つまらん」というひともけっこういる。そのきもちもわかるよ。ドキュメンタリタッチでリアリティにこだるんなら、いかにも映画的なこわい音楽がジャジャーンと鳴るのはへんではないか。とかさ。いわれてみれば確かにそうだ。私はそこまで気にしませんが。

感染するひととしないひとがいるのは説明不足ではないか。という意見もあった。私、思うに、そこはいいんじゃないの。この映画の場合、急にみんながバタバタ死んで、なんにもわかんなくて、もうたいへんなんですよ!という危機状況のさなかという設定だから、説明不足でもいいじゃないですか。

お祭りの日にそこらじゅうで一斉に発症するというのは不自然ではないか。というのもあった。あー。確かに。それはそうだなあ。まぁ気にすんな!

とまァ、好みによって評価はイロイロありますが、『ヨンガシ (2012)』よりおもしろいのはまちがいない。あれはつまらなかった。あと、この前見た『人類滅亡計画書 (2012)』は韓国のアンソロジー映画で、この中にも感染ホラーの作品『A Brave New World』てのが入ってて、こちらはよかった。モキュメンタリではなく、普通の映画のつくりなんだが、ゴミ処理場 → 家畜の飼料 → 焼き肉屋経由でウィルスに感染!ていう話なんだが、『ザ・ベイ (2012)』のチキンの糞の設定と少し似ている。でも、『A Brave New World』には、牛を屠殺する場面があるから、そういうのがだめなひとは見ない方がいいです。映画としてはいいんですが、ああいうのを見るとちょっといやだよね。

DVDのオマケ

US版DVDのオマケは、コメンタリとメイキングです。

  • Director Commentary
  • Into The Unknwon: Barray Levinson On "The Bay"

バリー・レヴィンソン監督
バリー・レヴィンソン / Barry Levinson 画像

インタビューによれば、監督さんは「FRONTLINEがつくったチェサピーク湾の水質汚染に関するドキュメンタリ番組を見て着想を得た。たいへんよい番組だった」という話をしているんだが、それはたぶんこれだと思います。こちらはつくりものではなく、本式のドキュメンタリです↓

この映画のDVDは英語字幕つき↓

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原題: The Bay
別題: The Bay
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Залив
Затока
邦題(カタカナ): 『ザ・ベイ』
制作年: 2012年
制作国: アメリカ
公開日: 2012年9月13日 (カナダ) (Toronto International Film Festival)
2012年9月21日 (スペイン) (Donostia-San Sebastián International Film Festival)
2012年9月30日 (アメリカ) (New York Film Festival)
2012年11月2日 (アメリカ) (limited)
2013年1月31日 (フランス) (Gerardmer Fantasy Film Festival)
2013年2月23日 (イギリス) (Glasgow Film Festival)
2013年3月1日 (イギリス)
2013年6月6日 (イタリア)
2013年6月13日 (フランス) (Champs-Elysées Film Festival)
2013年6月19日 (フランス)
2013年6月26日 (スペイン) (DVD)
2013年7月26日 (ドイツ) (DVD)
2014年5月31日 (日本)
imdb.com: imdb.com :: The Bay
監督
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シネマトグラフィ
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