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ネコをはりつけの刑にする悪魔子供を持ってしまった善良パパママは大苦悩!ホームビデオのドキュメンタリ風ホラー映画。エイドリアン・パスダー、ケイディ・マックレーン、アンバー・ジョイ・ウィリアムズ、オースティン・ウィリアムズ。監督クリストファー・デンハム。2008年。
エイドリアン・パスダー演じるパパはイベント大好きビデオパパである。やれサンクスギビングだ、結婚記念日だと年がら年中ビデオを回して愛する家族の姿を記録する。バカノリすぎる点はあるが、まぁ愛すべき人物であろう。こんなきれいな奥さんとかわいい子供たちがいたら、男は幸せすぎてビデオバカになってしまうものかもしれない。
という楽しげなホームドラマ風景なんだけど、子供たちのノリはじつに悪い。ジャックとエミリーは仲良しで見ためもかわいい双子兄妹なんだけど、常に無表情である。冷めた目つきでぼんやりしててぜんぜんしゃべらない。ノリの悪いガキだなと私もあなたも思うだろう。子供たちは徐々に反抗的な態度を見せはじめる。パパとキャッチボールするシーンでは石コロをぶん投げ、カエルを万力締め、ディナーの席ではパパのお祈りを聞きつつわざと皿を落とす、くらいまではギリギリ許容だったが、ネコをはりつけ処刑するという行為に至ってはもはや病気である。
パパママの苦悩が始まる。ママはセラピストでパパは聖職者という変わった夫婦なんだが、どちらも人助けをする商売であり、彼らは善良である。自分たちの子供がなんでこうなっちゃったのかぜんぜんわからない。ママはプロのセラピストらしい調子で薬物療法をやるといい、パパは聖職者らしく悪魔払いの儀式をやりはじめる。
やりすぎパパのエクソシストシーンはコメディノリなんだが、後半はダダダーとえらいことになる。ジャック・ケッチャム原作ですかといいたくなるくらい(ケッチャムは関係ないですが、ソレ風という意味です)。
※感想
Holly shit! ヒデー話だ。ゴア表現はマイルドで血飛沫なんかほとんど出ませんがこれは残虐です。かわいい子供たちが善良な人を意味なく襲うってのはこわいです。私はよかったですけど、imdbのbbsを見ると賛否両論ですね。『否』の方が多いか。ハンディカム一本撮りという手法が批判されているんだと思いますが、確かにそのせいで不自然なところがありましたが、ソレはおいといてよかったと思うんですけどね。手法にこだわらずに普通の映画みたいにつくっておけば名作になったかも?と思うともったいない。
映画の後半になると、ぜんぜんしゃべらなかった子供たちが饒舌になります。このあたりから本格的にアクションスタート。子供の猟奇性が徐々にあらわになるという筋書きだととかく単調になりがちですが、この映画はいったん好転したかのように見えたりとかですね、流れに工夫があったのがよかったです。
映画の中盤あたりで、ママが悩むところでいう台詞↓
I feel like I don't know these people. They're strangers in my house.
とても心理的にこわいですね。こんなことをあなたの家族のだれかがブツブツいいだしたらどうしますか。
SPOILER ALERT!!!!
ネタバレ!
ネコを残虐はりつけの刑にして父母をチビらせた子供たちは、こんどは学校で無関係な子供をトイレに連れ込んで噛みつきまくるという事件を起こしたもんで、えらいこっちゃとなる。このへんからバカノリホームビデオではなく、『苦悩する一家の記録』というムードになってくる。
ママの口から善良パパはじつは子供の頃に大人に虐待された経験があるっていう秘密が明かされ、ママは「病気なのはパパの方ではないか、彼はひそかに子供たちを虐待していたのではないか」と疑うようになる。一方のパパは「この家に悪魔がいる」と確信したもんで、ジャジャーンとエクソシズムの儀式をやりだす。子供たちをベッドに縛りつけ「悪魔よ、立ち去れ〜」とブチかます。妻は「ヤメテー」と泣く。夫婦関係はギクシャクし、家庭崩壊も時間の問題か。と思ったら、意外にもヒョイと好転する。
クリスマスの晩には最悪だったのが、イースターの頃になると家族に笑いが戻る。ジャックとエミリーは学校でいぢめた子供と仲直りし、むこうの親とも折り合いがついたようで、家に遊びにきた。やりすぎパパはバニーちゃんコスで歓待し、子供たちを喜ばす。みんなはうれしそうです。パパの悪魔払いが効いたのか、ママの薬物療法が効いたのか。どっちなのかわかりませんが。
ま、ホラー映画なので、このあとにどどーんと惨劇が起こるわけですが、その直前のいわゆる『ため』の数分間のシーンはとてもよかったです。善良パパママがキッチンで昔話をするところ。ふたりが出会ったときのことを思いだしてしゃべるんですね。
Clare: Mr. Romance.
David: Johnny Romance.
Clare: And I asked you what could a psychiatrist and a pastor ever have in common and ...
David: I said, "Faith."
Clare: ... and you said faith.
David: Faith!
Clare: That the two of us, more than any other people, could actually help people.
David: That's right. And I do love you, but I don't believe in Freud.
Clare: That's okay. I don't believe in God.
David: That's okay. He believes in you. He believes in this family.
Clare: That makes three of us.
(kiss)
というスィートなシーンでは、ママはバニーちゃんコスのパパのひざにダッコされているんだけど、キスしたあとママは「あれ、あなたのポケットにニンジンが?」と大人のギャグをカマす。と、ほんとにパパのポケットからニンジンが出てくる。ギャハハと笑ってニンジンをポリポリ食う。というオチでした。Ha!
そのあと子供たちを呼びにいったら部屋にいなくて、窓からロープが垂れ下がっている。パパは外に出て子供たちの隠れ家小屋に行ってみる。そこはジャックとエミリー専用で「大人は入っちゃだめ」と張り紙がしてある。無邪気な子供の遊び場だと思われていたんだけど、親たちはそこに初めて入ったんだけど、したらば、その中はホラー一色のありさまでジェイソンの部屋かよ状態で、きもちわるい絵が一面に貼ってあり、カエルの死体がぶらさがっていた。ひぇええ。そして、その奥ではジャックとエミリーが友達を拘束し、いままさにブッ殺そうとしているところだった。きゃーーーーー。
あまりの過激ショックに憔悴しきったパパママは観念しきったようであり、きちんと法的機関に連絡してありのままを報告した。えらいですね。今日はイースターだし、子供だし、ということで、一晩家で監督せよということであった。つまり明日になれば、子供たちは当局に拘束されるのであり、どっかのサイコ施設に放り込まれるのだろう。
という内容を憔悴顔のパパママがビデオ記録しているのである。このへんの演出の不自然さが不評を買ったのだろう。まぁいいじゃないですかと思うんですが。
その晩、悪魔な子供たちは最後のイベントをブチかます。パパママをヤクで動きを鈍らせ、まずはパパをバットでメッタ打ち。ヤクで動けない親たちをbrutalにいぢめぬく。じっさいにこれをやられたら、肉体的苦痛よりも精神的な苦痛の方が何倍も大きいだろう。善良パパママは心臓ばくばく。映画の前半では終始無言だった兄妹だったが、最後は饒舌になる。「やぁ、ぼくはジャック!」「あたし、エミリー!」「これからこわーいショーが始まるヨ。みんなは最後まで見れるかな?テヘッ」てなことをしゃべって親を叩きのめす!
画像

| 原題: | Home Movie |
| 邦題(カタカナ): | 『ホーム・ムービー(原題)』 |
| 制作年: | 2008年 |
| 制作国: | アメリカ |
| 制作スタジオ: | Moderncine |
| 公開日: | 2009年5月3日 (イギリス) (Dead by Dawn, Scotland's International Horror Film Festival) 2009年12月8日 (アメリカ) (DVD発売) |
| imdb.com: | imdb.com :: Home Movie |
- Adrian Pasdar :: エイドリアン・パスダー [imdb] (David Poe)
- Cady McClain :: ケイディ・マックレーン [imdb] (Clare)
- Amber Joy Williams :: アンバー・ジョイ・ウィリアムズ [imdb] (Emily Poe)
- Austin Williams :: オースティン・ウィリアムズ [imdb] (Jack Poe)
- Sam Hamadeh [imdb] (executive producer)
- William M. Miller :: ウィリアム・M・ミラー [imdb] (producer)
- Frank Olsen :: フランク・オルセン [imdb] (executive producer)
- Robert Tonino :: ロバート・トニーノ [imdb] (co-producer)
- Andrew van den Houten :: アンドリュー・ヴァン・デン・ホーテン [imdb] (producer)
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