PV1,622

!!!! SPOILER ALERT !!!!
!ネタバレ注意!

ネタバレ注意!SPOILER ALERT!

本ページは『映画|ホーム・ムービー|Home Movie』のネタバレ全開です。この映画の普通の(ネタバレのない)レビューはこちらにあります↓

ネコを残虐はりつけの刑にして父母をチビらせた子供たちは、こんどは学校で無関係な子供をトイレに連れ込んで噛みつきまくるという事件を起こしたもんで、えらいこっちゃとなる。このへんからバカノリホームビデオではなく、『苦悩する一家の記録』というムードになってくる。

ママの口から善良パパはじつは子供の頃に大人に虐待された経験があるっていう秘密が明かされ、ママは「病気なのはパパの方ではないか、彼はひそかに子供たちを虐待していたのではないか」と疑うようになる。一方のパパは「この家に悪魔がいる」と確信したもんで、ジャジャーンとエクソシズムの儀式をやりだす。子供たちをベッドに縛りつけ「悪魔よ、立ち去れ〜」とブチかます。妻は「ヤメテー」と泣く。夫婦関係はギクシャクし、家庭崩壊も時間の問題か。と思ったら、意外にもヒョイと好転する。

クリスマスの晩には最悪だったのが、イースターの頃になると家族に笑いが戻る。ジャックとエミリーは学校でいぢめた子供と仲直りし、むこうの親とも折り合いがついたようで、家に遊びにきた。やりすぎパパはバニーちゃんコスで歓待し、子供たちを喜ばす。みんなはうれしそうです。パパの悪魔払いが効いたのか、ママの薬物療法が効いたのか。どっちなのかわかりませんが。

ま、ホラー映画なので、このあとにどどーんと惨劇が起こるわけですが、その直前のいわゆる『ため』の数分間のシーンはとてもよかったです。善良パパママがキッチンで昔話をするところ。ふたりが出会ったときのことを思いだしてしゃべるんですね。

Clare: Mr. Romance.
David: Johnny Romance.
Clare: And I asked you what could a psychiatrist and a pastor ever have in common and ...
David: I said, "Faith."
Clare: ... and you said faith.
David: Faith!
Clare: That the two of us, more than any other people, could actually help people.
David: That's right. And I do love you, but I don't believe in Freud.
Clare: That's okay. I don't believe in God.
David: That's okay. He believes in you. He believes in this family.
Clare: That makes three of us.
(kiss)

というスィートなシーンでは、ママはバニーちゃんコスのパパのひざにダッコされているんだけど、キスしたあとママは「あれ、あなたのポケットにニンジンが?」と大人のギャグをカマす。と、ほんとにパパのポケットからニンジンが出てくる。ギャハハと笑ってニンジンをポリポリ食う。というオチでした。Ha!

そのあと子供たちを呼びにいったら部屋にいなくて、窓からロープが垂れ下がっている。パパは外に出て子供たちの隠れ家小屋に行ってみる。そこはジャックとエミリー専用で「大人は入っちゃだめ」と張り紙がしてある。無邪気な子供の遊び場だと思われていたんだけど、親たちはそこに初めて入ったんだけど、したらば、その中はホラー一色のありさまでジェイソンの部屋かよ状態で、きもちわるい絵が一面に貼ってあり、カエルの死体がぶらさがっていた。ひぇええ。そして、その奥ではジャックとエミリーが友達を拘束し、いままさにブッ殺そうとしているところだった。きゃーーーーー。

あまりの過激ショックに憔悴しきったパパママは観念しきったようであり、きちんと法的機関に連絡してありのままを報告した。えらいですね。今日はイースターだし、子供だし、ということで、一晩家で監督せよということであった。つまり明日になれば、子供たちは当局に拘束されるのであり、どっかのサイコ施設に放り込まれるのだろう。

という内容を憔悴顔のパパママがビデオ記録しているのである。このへんの演出の不自然さが不評を買ったのだろう。まぁいいじゃないですかと思うんですが。

その晩、悪魔な子供たちは最後のイベントをブチかます。パパママをヤクで動きを鈍らせ、まずはパパをバットでメッタ打ち。ヤクで動けない親たちをbrutalにいぢめぬく。じっさいにこれをやられたら、肉体的苦痛よりも精神的な苦痛の方が何倍も大きいだろう。善良パパママは心臓ばくばく。映画の前半では終始無言だった兄妹だったが、最後は饒舌になる。「やぁ、ぼくはジャック!」「あたし、エミリー!」「これからこわーいショーが始まるヨ。みんなは最後まで見れるかな?テヘッ」てなことをしゃべって親を叩きのめす!

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