2011/1/10 (Mon) at 2:26 pm

映画|セルビアン・フィルム|A Serbian Film

血塗れペド変態グロ狂気拷問ゴアゴア凄惨ゲスなスナッフ主題のホラー映画。セルビアからキチガイ誕生。監督&主演スルジャン・スパソイエビチ(Srdjan Spasojevic)。2010年。

セルビアン・フィルム / A Serbian Film DVDDVD画像

ミロスさん(スルジャン・スパソイエビチは監督でもある)は元AV男優。現役時代には、幾多の美女をヒィヒィ泣かせた伝説のスターだったが、いまは平凡な家庭人である。美人妻と幼い息子を愛する彼は、おきらくに引退人生をやっていたところ、昔なじみの女優さん(Katarina Zutic)から不意に呼び出され、俳優仕事をやらないかと誘われた。

彼女がいうには、外国市場向けの大予算のポルノ企画があって、ソレに出演すれば、息子の代まで安泰に暮らせるほどのギャラがもらえるそうな。という話は怪しさ満点なんだが、引退して収入のない彼はこわごわ興味を持つ。高級車のお迎えがきてどっかの邸宅に連れていかれたら、謎の金持ち男が登場。アンダーグラウンド世界の大ボスであろうか。

Vukmir(セルゲイ・トリフノヴィッチ)と名乗るその男は、ミロスと握手をすると感謝感激で台詞をしゃべった。

「知ってますか。男の右手というのはセックスを表しているのです。あー、この右手で伝説のチン コをオ ナニーなさっていたのですね。感激だなあ。うれしいなあ。あなたはすばらしいアーティストだ」

なんつって、手を離さないくらいの歓待ぶりなのである。ミロスさんは慎重に相手の話を聞いた。こんなの↓

「わたしには大金持ちのクライアントがいます。彼らの嗜好を満たすための芸術的なポルノグラフィを撮りたい!これは芸術活動なのです。そのためにはぜひあなたに出演してほしい!」

というような話を長々とするんだが、具体的な内容は一切教えてもらえない。じつに不気味であるが、彼は報酬に釣られて契約書にサインする。

3日後に撮影が始まる。

元孤児院らしき廃墟に連れていかれて、イヤホンを渡される。カメラマンらしくない屈強な男たちがカメラを持ち、撮影を始める。イヤホンから指令が送られてくる。廊下を歩いていく。女同士がケンカしているのを目撃する。やがてひとりの女とナニしろというかんじで、彼はとりあえずエッチをする。本日の撮影はおしまい。続きはまた明日。

毎回、こんな調子で、即興的なイメージプレイをやらされる。ミロスはおもしろくない。「これはいったいどういう意味?」と聞いてもおしえてもらえない。「あなたはチ ンコを勃たせていればいいのです」といわれるばかり。何度かいわれる通りにやったが、ある日、「子供の見ている前で、淫乱女を殴ってレイプするのだ」といわれたら、もういやになった(このシーンのゴア描写はすごい)。ミロスはチン コのプロだが、倫理に反する変態プレイはやらないのである。

こんなのむりですわ!と逃げたくなるのであったが、もう逃がしてもらえません。Vukmirはいやがる彼に狂信的な芸術論を長々としゃべり、キチガイフィルムを上映して見せた。こんなヤツ↓

「妊婦が出産する。変態男が血塗れ赤ちゃんをレイプする。赤ん坊の母親はケラケラ笑って見ている」

これを見たミロスは恐れをなして逃げだした。

ここから先は、逃げてはつかまりのスリリングな展開になるんだが、ミロスは家畜用の催淫薬(ていうのかな。強力バイアグラみたいなの)を飲まされていたそうで、また、他にもヤクを射たれてヘロヘロ。映画の時系列はグチャグチャになり、本線エログロ世界に突入する。

ヤクでブッ飛んだミロスさんがほっつき歩いて、起きた出来事を追体験していくという過程はしばしば混乱するが、覚醒剤などを使用すると時間の感覚がブッ飛ぶとかよくいうので、まさにそのような感覚世界を表現しているのであろう。ちょっとわかりにくいが、おもしろいからいいです。

数々の拷問プレイのシーンが連続する。ミロス自身が行っているもの、Vukmirの子分がやってるものもある。哀れなミロスさんはズブズブにヤク漬けにされ、女をあてがわれる。身も心もズタボロで、性欲マシンと化した彼はハードコアにレイプし、女の首をナタでブッた切る。Vukmirは「ブラボー!」と叫んで悦ぶ。絶望するミロスが自身のチ ンコをカットしようとする場面やら、逃げてる途中でミニスカ売女に欲情しジャンキー姿でオナ ニーするやら、ほかにもいっぱいある。

最後の最後には、超絶悶絶悲惨な地獄ゴアゴア体験を強制される。絶望のラストまでクライマックス一直線。キチガイ映画の本領発揮の真性キチガイ映画。マ ンコとチ  コと血と精液と肉体が凄惨乱舞します。いやほんと、まぢで。

ミロスさんの姿に感涙するキチガイプロデューサー、Vukmirのお言葉↓

Vukmir: A real happy Serbian family!

これぞセルビアのハッピー家族だ!

トレイラー動画

A Serbian Film (Srpski film) (2010) trailer

UK版『A Serbian Film』は一部カットされている

『A Serbian Film』は、昨年ロンドンで開かれたFrightfestにて、上映中止が発表され、その理由は「BBFC(British Board of Film Classification = 全英映像等級審査機構)にダメ出しされたんで、カットをするくらいならスクリーニングをヤメますわ!」という話だったですが、私はその記事を読んで以来、楽しみにしていたのですが、さいきんUK版が出たんでさっそく観てみましたよ。Frightfestの件に関して詳しくはこちら↓

んで、これはBBFCの審査が入ってるヤツなので、残念ながら一部カットされている。詳しくはこちら↓

上のスレッドで長々と議論が続いていますが、私はこのBBFCのカットはよくないとおもいます。『グロテスク (2009)』のときも思ったけど、基準がよくわからないのですね。日本の独自ルール「チ ンコやマン コは見えちゃだめ」は国際的な常識と比して奇異ですが、基準としてはわかりやすい。BBFCの物差しはじつにわかりにくい。フェリーニがこの世に生き返っておなじもんをつくったら、BBFCは同じことをするんだろうか。年齢制限があるのだから、それでいいではないか。観るべきでない人、及び、観たくない人は観なければいいし、観たい人は観ればいいではないか。カットなんかすんな!このやろうめ!

この件に関して、監督さんのインタビューがあった↓

感想

てわけで、腹が立つわけですが、描写が薄められている点がわかるとイラッとするんですが、それでもじゅうぶんスゴかったですよ。『マーターズ (2008)』『屋敷女 (2007)』の系譜を受け継ぐ問題作!といっていいかなと。ゴア描写はすごくよくできているし、物語もスリリングでおもしろい。

ミロスを悪夢世界にひっぱり込んだVukmirの目的は「絶倫だが良心のある男を、ヤク漬けにして、精神をブッ壊して、レイピストに変貌させ、その瞬間をフィルムに捉えたかった」ということなんでしょうか。カネのためにやっているというよりも、自分の美学のためにやっているというかんじ。ここでひとつ疑問が生じるのですが、そういう美意識のある変態クリエイターがいたとして、どうしてそいつは自分で演らないの?という点が不思議です。ひとにやらせるのが楽しいのかなあ。『マーターズ (2008)』を観たときも同じことを思いましたが、金持ちってなんでもひとにやらせたがるよね。自分でやれっちゅうの!

ギャング映画などでよくある脅し文句↓

「おまえのめんたまをえぐって、そこにチンポを突っ込んでやるぜ」

なんてことをいうけれど、あれをほんとうにやってるのを初めて見た!直立勃起した大チ ンコをめんたまに突っ込んでうりゃうりゃつって、ブッ殺すんですよ。他にもいろいろゴアゴア残虐シーンが満載です。

残虐的変態的な表現の苛烈さに目が奪われますが、ドラマとしてもよくできているなあとおもいました。うだうだがなく、俳優さんの演技がよく、スリリングな(なおかつゲスな)展開にハラハラします。

キャラの立ちがいい。ミロスさんの妻(イェレナ・ガヴリロヴィッチ)はイロっぽい美人妻で、夫のよき理解者です。彼女は善良な女性なんだが、タマーに蠱惑的な台詞をしゃべって男をドッキリさせる。幼い息子は天真爛漫でかわいらしい。彼はパパの昔のビデオを興味津々で観ている。

そして、ミロスさんの兄(Slobodan Bestic)というのが重要な役柄です。この兄は警官です。AV男優の兄貴が警官というのもへんですが、この兄弟は仲がいい。でも、兄は弟と違って孤独です。彼は自分の孤独さを隠しているんだが、本音は寂しいのです。んで、この兄は弟の美人妻に欲情します。ムラムラしちゃって「いかんいかん」つって、トイレでオナニーするの。ここらへん、昔の日活ロマンポルノみたいよ。濡れた情感がある。リンゴのシーンはよかったなあ(観たひとはわかる)。

エンディングは悲惨です。後半になると、やや難解に思えるところもあるんで(キチガイが狂信的な芸術論をわーわーしゃべったり、時系列がわけわかんなくなったりするので)、これは『マーターズ (2008)』のような不条理ラストになるのかなーと思ったら、意外にも、わかりやすい結末でした。「うぉおおおおお!なんてかわいそうなんだ!」という明確なおしまいだからよかったです。

セルビアといえば『ゾーン・オブ・ザ・デッド (2009)』というB級ゾンビ映画が昨年リリースされて話題だったですが、これまた輪をかけてイッちゃってますなあ。

英語オッケーなひとはUK版のDVD(or Blu-ray)を買おう。

でも、前述したようにUK版は一部カットされているので、そのうちUS版Unratedが出るのかなという気がするんで、それまで待ちたいというひともいるかもしれない。でも出るかどうかわからない。悩んでください。

※下の画像の、そのまた下にネタバレ結末を書きました。

あとから追記。ナマニクさんのこの映画のレビューはおもしろいですよ。びっくりする画もあるよ↓

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原題: Srpski film
別題: A Serbian Film
A Serbian Film - Terror sem Limites
Serbskiy film
邦題(カタカナ): 『セルビアン・フィルム』
制作年: 2010年
制作国: セルビア
公開日: 2010年3月15日 (アメリカ) (South by Southwest Film Festival)
2010年6月16日 (セルビア) (Novi Sad)
2010年7月8日 (アメリカ) (Another Hole in the Head Genre Film Festival)
2010年7月16日 (カナダ) (Fantasia Film Festival)
2010年7月16日 (韓国) (Puchon International Fantastic Film Festival)
2010年9月10日 (フランス) (L'Étrange Festival)
2010年10月14日 (スペイン) (Sitges Film Festival)
2010年10月16日 (アメリカ) (Philadelphia International Film Festival)
2010年12月10日 (イギリス) (limited)
2011年5月13日 (アメリカ) (limited)
2011年10月7日 (フランス) (Absurde Seance)
2011年10月25日 (アメリカ) (DVD & Blu-ray発売)
2012年1月19日 (フランス)
2012年1月21日 (日本)
imdb.com: imdb.com :: Srpski film
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脚本/原案
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プロデュース
音楽
シネマトグラフィ
編集
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