『ゾーン・オブ・ザ・デッド』の監督さんから日本のみなさんへメッセージ
セルビアのゾンビ映画『ゾーン・オブ・ザ・デッド (2009)』のミラン・トドロヴィッチNAME/nm2238286/両監督から、このたびの震災に関してメッセージを頂戴しましたんで掲載します。
Dear friends from Japan,
In these dark days for your country our thoughts and the thoughts of the entire Serbia is with you.
Our Government is doing what they can to help you to ease your tragedy.
It is a real tragedy what happened to your country. An unimaginable disaster.
Our prayers are with you. We strongly believe that your people will rise from the tragedy stronger than before.
Stay brave and strong! You have proven through history that your heroic nation will overcome all the troubles.
And to quote a line from movie THE CROW - "Can't rain all the time!" After the darkest hour the bright day will come.
Don't give up! Be strong!
Our thoughts are with you.
Sincerely your friends,
Milan Todorovic & Milan Konjevic
the directors of "Zone of the Dead"
日本の友達へ
辛い日々において、私たちを含めセルビアの人々すべての心はあなたたちと共にあります。
私たちの政府はあなた方の痛みを少しでも軽減できるよう援助を行っています。
あなたの国で起きたことは本当に悲劇です。想像を超える大惨事です。
あなたたちのために祈っています。あなたたちが立ち直る日がくることを強く信じています。
勇気を持ち、強くあってください。あなたの国はその歴史においてかつて様々な困難を乗り越えてきたではありませんか。
映画『クロウ/飛翔伝説 (1994)』から引用します。「雨はいつかやむよ」。いつか暗い時期は過ぎて、おてんきになります。
あきらめないで。強くあってください。
私達の思いは日本の皆さんと共にあります。
あなたの友達より
ミラン・トドロヴィッチ & ミラン・コニェヴィッチ
『ゾーン・オブ・ザ・デッド』監督
私は上の訳を書くのが少々照れくさかったなあ。あんまりこういうガラじゃないもんで。いちおう訳したけど、英語はそんなにむずかしくないですから、中学生以上の方は原文を読んでくださいね。
蛇足ながら、中で引用されている『クロウ/飛翔伝説 (1994)』の "Can't rain all the time!" について少々。この映画を観てない方のために。
『クロウ/飛翔伝説 (1994)』は、世紀末ムードの架空都市を舞台にしたSFホラーファンタジーというような映画です。ブランドン・リーの遺作。
「恋人をレイプされてブッ殺され、自分も殺された男が墓から蘇って、にっくきギャングどもをブッ殺す」という復讐テーマの物語ですが、この映画で驚かされるのは『明日につながる復讐』を描いているという点なんですね。
普通、この手のお話だと、理不尽にヒデー目に遭った人が怨念の塊になって、なかば狂っちまって、復讐のオニに転じるというような陰湿さがありますが、この映画の場合は、ダークな世界観でありながら、とても感動的なラブストーリーになってるんですよ。
そして、両監督が引用した台詞「雨はいつかやむよ」は、墓から蘇ったエリックさんが、我が子のようにかわいがっていたサラちゃんという少女の前に現れて口にした台詞です。
サラちゃんはスケボー少女で、毎日雨降りなのが気に食わないので「これじゃスケボーじゃなくてサーフィンやってるみたいだ。雨降りはいやだなあ」と文句をいう。んで、エリックさんが「雨はいつかやむよ」と答えて、そこで初めてサラちゃんは「エリックなの!?」とびっくりするという、かわいそうで切ないシーンです。
んで、この映画の最後に流れるナレーションがコレなのですね↓
"If the people we love are stolen from us, the way to have them live on is to never stop loving them. Buildings burn, people die, but real love is forever."
愛する人を奪われたとき、どうやって生きていけばいいのかといえば、ずっとその人のことを愛し続けるといいよ。ビルが焼け、人が死んでも、愛は永遠。
監督さんはエリックさんの台詞を引用することで、これをいいたかったのかなとおもいますよ。
うまいこというじゃないか。いつもこうやって映画好きな女を口説いているのであるか。というのは冗談です。とても優しいお言葉ですね。
引用台詞について能書きをぐだぐだ書くのは無粋ではありますが、映画を見てない人にはわかんないかなと思っていちおう書きました。
おふたりはこんなひと↓
向かって左がミラン・トドロヴィッチさん、右がミラン・コニェヴィッチさんです。真ん中は『REC/レック (2007)』のジャウマ・バラゲロ監督です。バラゲロさんはこの記事には関係ないですが、2人そろって写ってる写真がこれしかなかったもんで。
ミランミランの次回作は『The Maddening』という映画で、これはずいぶん前から話が出てて、進行がすごく遅いんですが、いつか完成するとおもいます。聞くところによると、低予算ホラーってのは遅々として進まない日が多く、んで、うだうだしててもしょうがないんで、こんなもんをつくって遊んでいるらしいです↓
To Milan and Milan,
Thank you very much for your words. Much appreciated. Seems like Serbian black birds are watching our back with much love. Just like our gurdian angels. How sweet of you guys. Thanks a lot!
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