2014/1/3 (Fri) at 10:40 pm

映画|ヘヴィメタル・ミュージカル|Mr. Bricks: A Heavy Metal Murder Musical

トロマの新作インディーズ映画。ブレンダンのヤツに続いて、これは私のレビュー。ティム・ダックスニコラ・フィオーレヴィト・トリーゴ。監督トラヴィス・キャンベル。2011年。

ヘヴィメタル・ミュージカル / Mr. Bricks: A Heavy Metal Murder Musical DVDDVD画像

どっかの倉庫。

全身タトゥーの筋肉大男(ティム・ダックス)が傷だらけで起きあがる。なんだこいつは。と思ったら、この男はどっかの誰かにズダーンと頭を撃たれて、気絶していたらしいです。

いてて。くそったれめ。つって立ちあがり、あたりを見回し、はて、いったい何が起きたのであるか。誰がおれをこんな目に遭わせたのであるか。

混濁する記憶が渦巻いて、しばし呆然としたのち「そうだ!スカーレット!スカーレットはどこだ!スカーレットに会わなくちゃ」つって、怒り爆発ソングを歌ったあと、そこらへんのひとたちをレンガで殴り始める。

このひと、むちゃくちゃ!ひどい!

Sunday Suicide! Suicide! Suicide! Suicide!

すばらしいオープニング。

怒りのブリックスさんは敵をやっつけて、愛する女を取り戻すことができるんでしょうか。映画が進むにつれ、彼の身に何が起きたのか、スカーレットなる女は何者であるか、数々の謎が明かされていく。愛しのヒロイン、スカーレットさんを演じるのは、絶叫クイーンのニコラ・フィオーレ。ブリックスの憎き宿敵を演じるのが、ヴィト・トリーゴロイド・カウフマンの恒例カメオもあるよ。

お色気 + ヘビメタ重音炸裂 + ヴァイオレンス + モーターヘッド + お笑いミュージカル。トロマ謹製。おもしろいよ。

動画イロイロ

重音量炸裂トレイラー

主演のティム・ダックスロイド・カウフマン、プロデューサーのジャスティン・A・マーテルの紹介ビデオ

感想

この前、ブレンダンがこの映画のレビューを書いてくれたんで、私の翻訳と一緒にアプしました↓

この記事は私の感想になります。

ブリックスさんはすごいよね。女をズズガガーとレイプしといて、「おまえに惚れた!」つって、その日から「おれの女だ!」つって、邪魔する者をレンガで殴り倒すんですよ。ヒデー。こんな暴力男のくせに、おセンチな一面もあるから食えない野郎です。彼のキメ台詞がコレですから↓

Mr. Bricks: You ever been in love?

おまえは誰かを愛したことがあるのか。

なにこのひと!?

と驚いてしまうが、ブリックスさんの頭の中では、行動と目的が完全に一致している。彼は一点の曇りなく、愛の闘いをする。命短し恋せよ乙女っていうんですか。他人のために働くなんて阿呆くさい。好き勝手に生きてもいいんだよ。惚れた女にはズンドコぶつかっていけばいいんだよ。やったれやったれ。というきぶんになれるよね。この映画は。

こんな男に惚れられて追いかけ回されるスカーレットさんはとんだ災難だが、映画が進むにつれ、彼女の方にも名状しがたい『情』が生まれ、いつしか惹かれるようになる。なにかこう、理屈では言い尽くせない大人の愛欲をサラッと描いているような。安っぽいし、むちゃくちゃなお話だし、ドタバタ暴れ回って、ジャンジャカ音を鳴らして、大声で歌をうたって、ホイできた!みろみろ!みたいな調子だが、その実、繊細な側面もあるからあなどれない!

ニコラ・フィオーレとティム・ダックス

ティム・ダックスニコラ・フィオーレのコンビは、この先もいろいろやるらしい。続編もある(らしい)。ブリックスの赤ん坊がオギャーと誕生するんですかね。

彼らの新作『Slaughter Daughter』てのもあって、こちらは2月にリリース予定。

詳しくは公式サイトをどうぞ↓

ニコラ・フィオーレというひとはときどき安いホラーに出てきてギャーギャーやってて、きれいなネーチャンだと思っていたが、これもなかなかよかったです。彼女がチョロッと出ている『The Chainsaw Sally Show (2010)』もトロマ配給のお安いギャーギャー映画だけどおもしろいよ。製作ハーシェル・ゴードン・ルイス。また、ティモ・ローズ監督の『Game Over (2010)』では、デビー・ロションと共演。こっちはキンタマ潰しがびっくりのキチガイ映画です。

モーターヘッド他ヘビメタ楽曲多数

ヘヴィメタルミュージカルというだけあって、ソレ系の音楽がジャンジャカ流れる。モーターヘッドのアルバム『The World Is Yours (2010)』から『Outlaw』↓

Outlaw

また、映画の中でRichard Baroneが出てきて、歌をうたう。エンドロールで流れる楽曲リストを書き出してみた。

"What's Victim"
- Performed by Anthony Benevento

"Forgive"
- Performed by Travis Campbell

"Alive"
- Performed by Travis Campbell

"Brick by Brick"
- Performed by Richard Barone

"Torn"
Perfomed by Nicola Fiore

"Hello Hell"
- Performed by Anthony Benevento

"Betray"
- Performed by Travis Campbell

"Crime Scene"
- Performed by Kristina Wilson

"Bathed in Blood"
- Performed by Nicola Fiore, Kristina Wilson

"My Only Love"
- Performed by Scott Higgins

"Not Me"
- Performed by Mendition of the Quary

"Bleak House"
- Performed by Travis Campbell

"Outlaw"
- Performed by Motorhead

昔の映画でよくあった!

私はこれを見ていて思い出したんだが、80-90年代のMTV全盛の時代には、ロックバンドのプロモを兼ねたホラー映画ってよくあったよね。こういうの↓

上のビデオは『エイリアン・コレクター (1992)』です。私、これのお色気ナースが好きで好きで。昔はこういうのがよくあった。映画の途中でジャジャーンと曲が始まって、バンドの人たちが出てきて歌をうたうんだが、曲の場面になると戦闘は一時中断し、モンスターも悪人もいっしょに踊ったりするんだよね。曲が終わるとまた闘い始めるの。ああいうの、楽しかった。またやればいいのに。

日本版DVDのオマケ

すばらしいポスター。

セル版DVDのオマケ↓

  • カンヌ占領大作戦 2013 Part.1
  • カンヌ占領大作戦 2013 Part.2
  • トリビュート・トゥ・レミー(レミー・キルミスターが出てくる)
  • トロマ代表 ロイド・カウフマン&カブキマン コメント
  • プロデューサー ジャスティン・マーテル&カブキマン コメント
  • ミスター・ブリックス役 ティム・ダックス&ロイド・カウフマン コメント
  • ヘヴィメタル・ミュージカル 予告編A
  • ヘヴィメタル・ミュージカル 予告編B
  • ヘヴィメタル・ミュージカル 予告編C
  • ヘヴィメタル・ミュージカル 予告編D
  • ミュージックビデオ「Brick By Brick」
  • ヘヴィメタル・ミュージカル2 特報

もうすぐレンタルも出るが、そっちはオマケがないそうです。レンタルで見て気に入ったらセルを買うという風でもいいかも。日本版DVDの最新情報はこちらから↓

こちらは日本の公式twitter↓

セル版がただいま発売中↓

こちらはUS版↓

ところでReturn To Nuke 'Em High Vol. 1

ところで『Return To Nuke 'Em High Vol. 1』についてもちょっと書きます。『ヘヴィメタル・ミュージカル (2011)』のプロデューサージャスティン・A・マーテルと、監督のトラヴィス・キャンベルは、同作品のクルーでもある。

早く見たいのはいうまでもない。twitterでトロマのみなさんが盛りあがっているのを見ると、じつに悩ましい。「おれもみた!」と早くいいたい。日本だけガラパゴス化しているようで悲しいが、つっても、まァ、アメリカという国は広いので、あちこちでスクリーニングをやっているといっても、見れるのは都市部の住人だけだから、大半のアメリカ人は私らと変わらないのである。と自分を慰めているのです。

トロマのカワイコちゃんコンビを見よ!
Look! Troma's princess duo! They're Beautiful!

上に引用したJorgeさんのふたりのインタビューはたいへんおもしろいからみんなも読むといいよ。Jorgeさんは親切な人なのでフォローするといいよ。

ロイドさんとカワイコちゃんたちのお言葉を聞くのだ。

上の話はかんたんにいうと「Return To Nuke 'Em Highは大きなスクリーンで見るべきものだから、トロマのファンは行動を起こしてください」と述べているのであります。

Asta Paredes: Troma films are meant to be seen on a big screen! We have wonderful practical effects which you don't really get to see very often in these days in age. We have goos, we have gore, we have great sex scenes, I mean, why would you see that where it is meant to be seen? In the movie theatre!

Asta Paredes「トロマの映画は大きなスクリーンで見てほしい!すごいエフェクトがたくさんあるよ。ゴアゴアグチャグチャもあるし、お色気シーンもたくさんある。これは劇場で見るべき」

Catherine Corcoran: You can help us make that happen by going to all your local theatres and letting them know that you wanna see Return To Nuke 'Em High Vol.1 on the big screen where it's supposed to be seen! Troma movies really are made excellent detail especially in the background that you can only get on the big screen. Go to your local theatres especially independent theatre houses, petition, write letters, or just tell them. Return To Nuke 'Em High Vol.1 is my favorite film. I wanna see it on the big screen.

Catherine Corcoran「みんなが動いてくれたらそれを実現できます。あなたの近所の劇場に行って、Return To Nuke 'Em High Vol.1を劇場で見たいんだ!そうじゃないと困るんだ!と訴えてください。トロマの映画は細かい背景も見どころです。そのへんは大きなスクリーンじゃないと見えない。だから映画館に訴えよう。独立系の劇場のほうがよい。嘆願をするなり、手紙を書くなり、直にしゃべってお願いするなり、手段はいろいろある。Return To Nuke 'Em High Vol.1はわたしのお気に入りです。わたしはこの映画を映画館で観たい!」

Lloyd Kaufman: You can go to your local bar, in your dog pound at your school, your university, any place where good group of people get together and enjoy good art.

Lloyd Kaufman「訴えるのにふさわしい場所はたくさんあります。バー、学校、大学、等々、よい人々が集まり、よい芸術を楽しんでいる場所ならどこでもいいですね」

という話を聞いて「めんどくせえ」「だりー」などと思ってはいけない。ロイドさんはインディーズ映画を守るため、日夜、危険を犯して闘っているのである↓

劇場は経営が苦しいですか。それなら『ホラー・シネマ・パラダイス (2010)』のナターシャさんに助けてもらうといいですよ。「アメリカじゅうの」といっているが、頼めば日本でもやってくれるんじゃないですかねhopefully↓

ナターシャ・リオン / Natasha Lyonne 画像

Natasha Lyonne: We're going to save the film industry in all the old theaters in every town in the USA, one at a time!

「私らがアメリカじゅうのぜんぶの映画館をかたっぱしから救うのだ」

最後にPeaches Christさんのみなぎる劇場愛にあふれたお言葉も聞くのだ↓

Peaches Christ: Movie theaters are our churches. You know, for many of us, that's where we go to worship what we love. And so we have to value a movie theater, save a movie theater. And in this movie really... is an attempt to just describe what we should go to in order to save a single screen neighborhood movie theater.

「映画館は私たちにとっての教会です。愛する映画を崇拝するために行く場所です。ゆえに、私たちは映画館をだいじにしなければいけない。映画館を守らなくちゃいけない。『ホラー・シネマ・パラダイス (2010)』では、どこにでもある小さな映画館を守るため、私たちがなにをすべきか、という点について描かれています」

Yes! We're gonna make that happen!

今年はトロマ40周年。盛り上がらなくてどうするんだ。今年もよろしく。I love you guys all! :D

追記。

Jorgeさんに「tweetを引用しましたよ」と教えたら、心温まるお返事をくれました↓

So sweet of you!

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原題: Mr. Bricks: A Heavy Metal Murder Musical
邦題(カタカナ): 『ヘヴィメタル・ミュージカル』
制作年: 2011年
制作国: アメリカ
公開日: 2011年10月10日 (スペイン) (Sitges - Festival Internacional De Cinema Fantastic De Catalunya)
2011年10月15日 (アメリカ) (Spooky Movie International Horror Film Festival)
2012年1月18日 (アメリカ) (Alamo Drafthouse Spotlight Film Series)
2012年3月2日 (アメリカ) (Queens World Film Festival)
2012年6月9日 (アメリカ) (TromaDance New Mexico Film Festival)
2012年7月14日 (アメリカ) (San Diego Comic-Con)
2013年7月2日 (日本) (DVD)
imdb.com: imdb.com :: Mr. Bricks: A Heavy Metal Murder Musical
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
シネマトグラフィ
編集
特殊効果(Special Effects)
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