映画|モンスター・マウンテン|Behemoth

どっかの山の田舎町。

ここらへんは火山があって元々地震が多いのだが、最近は特にひどい。弱地震が頻発し、地中温度の観測値は異常に上昇し、地面から二酸化炭素ガスがシューと吹き出すのだ。無色無臭のガスを吸引するや、バタンと倒れて、あれれどうしたの、と思ったら、すでに窒息死しているという調子なので、じつに危険である。

度重なる異常な現象を前に、ナニゴトであるか！ついに火山が噴火するのであるか！と思ったら、地下から怪獣がガオーと出現。うわああああ。大きいなあ。ほんとうに大きいからびっくりするよ。

『Eureka』その他でおなじみのエド・クインが、怪獣と闘うヒーロー男を演じる。彼は元軍人。エド・クインの相手役にパスカル・ハットン（きれー）。地質関係の科学者である彼女は異常な計測値に驚き、故郷に帰ってきた。そこでエド・クインに再会して喜び、怪獣の出現にびっくりする。彼女はゲイリー・チョーク演じるシェリフの姪でもある。

ウィリアム・B・デイヴィスはエド・クインのパパ。このおじいちゃんは怪獣の存在を信じて熱心に研究をしているんだが、みんなからオイボレ扱いされている。ちょっとかわいそう。

タイ・オルソン演じる謎の男がよそからやってくる。彼は誰かの命令で秘密の作戦をやっている模様。

ジェシカ・パーカー・ケネディも出るよ。彼女はかわいくて優しいウェイトレスさんを演じます。チラ出演だけかなと思ったら、最後のほうでもたくさん出てきたからよかった。

シンディ・バズビーは、エド・クインの妹。こちらはキャピキャピ娘なので、お兄ちゃんのいうことなんか聞きません。勝手に山にいって、ピンチになって、助けてー。

Syfyらしいなごやかムードのキャスティングですなあ。

トレイラー動画

感想

トレイラーがよくできていますなあ。これを見て「なぬぅう！」とダマされちゃうひとが多いかも。Syfy Originalなので期待して見るほどのもんではないですが、パッと見、『パニック・スカイ (2010)』のタコ怪獣と似たようなもんに見えるので、テレビ映画としてはいい方なんじゃないかな。

Syfyのテレビ映画の最近の傾向として、最初からモンスターをどどーんと見せるのが主流ですが、これは昔風のジラシ手法で、怪獣の全貌が見れるのはだいぶあとになってからです。てか、どどーんとくるのはクライマックスだけです。

なので、怪獣だけを期待するとハズします。が、エド・クイン以下キャストのみなさんに思い入れがあるひとにとっては前半パートも楽しいでしょう。そうじゃないひとは、ま、うだうだひまを潰してください。

ウィリアム・B・デイヴィスが「怪獣はいるんだ！」つって、みんなに説明するんだが、だれにも信じてもらえないの。かわいそう！

息子エド・クインに「薬、飲んだか？」とオイボレ扱いされ、カワイコちゃんウェイトレスのジェシカ・パーカー・ケネディだけはすごく優しいので、彼女は親身に話を聞いてくれるのかなと思ったら「くるっていらっしゃるの？」とあきれられる。実の娘シンディ・バズビーには涙目で絶句され、シェリフのゲイリー・チョークには「家族をだいじにしろ」と説教される。

彼は泣き顔になってとぼとぼ歩きになってしまう。ひぃ。ウィリアム・B・デイヴィスさんは、かつては合衆国政府の陰謀の黒幕で、フォックス・モルダーをヒィヒィいわせた冷血男だったというのに、この町のひとたちはそんなのだれも覚えていないみたいだ。

でも最後には、彼はヒーローになって威厳を取り戻します。よかったですね。ほかのみなさんもよくがんばったからえらかったですね。

• 
• 
• 
• 
• 
• 
• Tweet