2011/6/6 (Mon) at 11:45 pm

映画|レッドファクション 地球防衛軍 VS 火星反乱軍|Red Faction: Origins

火星コロニーを舞台にした近未来SF。同名ビデオゲームの映画化。Syfyのテレビムービー。ロバート・パトリックブライアン・J・スミスタムジン・マーチャントケイト・ヴァーノン。監督マイケル・ナンキン。2011年。

レッドファクション 地球防衛軍 VS 火星反乱軍 / Red Faction: Origins DVDDVD画像

ここは火星。近未来のSF話。

飲んだくれが集まる酒場。酒場のテレビの映像で、この映画の世界観が説明されます。こんなの↓

大昔、人類は火星を鉱山コロニーとして支配したのであるが、支配体制が200年も続いたら、火星生まれの人間たちは、ドレイ扱いされることに不満を持つようになった。

アレック・メイソン(ロバート・パトリック)なる英雄的な指導者が現れ、反乱軍組織『レッド・ファクション(Red Faction)』を率いて、支配層に対抗した。

人々は一丸となり、EDF(Earth Defence Force)を相手に闘ったが、レッド・ファクションの力だけでは勝てないと考えたメイソンは、他の組織『マラウダーズ(Marauders)』と同盟を結ぶという政治的な選択をした。ふたつの軍が力を合わせたら、見事に勝利。EDFは火星から完全駆逐された。

ところが、勝利の直後、マラウダーズは一方的に同盟を破棄。アレック・メイソンの妻と娘をブッ殺した。以来、25年に渡り、2大勢力は争いを続けている。

という設定のお話なんだなとわかったら、酒場でケンカ騒ぎが起きる。ヨッパライのオヤジが殴り合っていたらば、軍服の男たちがやってきてオヤジを取り押さえ連行したのであるが、この汚いヨッパライが、テレビの映像で出てきた、かつて指導者だったアレック・メイソンの変わり果てた姿なのであった。

彼は妻と娘を殺されたのち、どういう事情か知らないが、おちぶれてしまったらしい。そして、彼を連行する軍服姿の男はジェイク(『SGU Stargate Universe』に出ていたブライアン・J・スミス)というんだが、彼はメイソンの息子なのであった。こちらは若くてハンサムな軍人さん。

息子は、しょうがねえなあ、という顔つきで、汚い風体の父親を助け起こして連行し、職務に則って、留置場にブチ込んだ。

息子ジェイクは、少年時代、母(サラ・ブラウン)と妹が殺される場面を目撃した。彼は妹を助けることができなかったという点において深く後悔している。その悲劇的な事件が、父息子の関係に暗い影を落としているようです。

ジェイクは任務を命じられる。戦争時代に撃沈されたEDFの巨大戦艦が宇宙のゴミとして火星軌道を漂っていたんだが、それがもうすぐ地上に落ちてくるから行って調べてこいという話なんだが、その墜落予想地点は、敵対するマラウダーズの支配地との境界ゾーン内である。だから危険地帯。

敵の先手を打って現場に到達し、有益な情報をゲットせよ、という任務であった。墜落物を調べれば有用なハイテク技術を得られるかもヨという話で、いわばサルベージュ目的なんですな。

ジェイクは部下数名を率い、ハイテク技術者のネーチャンのテス(ダニエル・ニコレット)も連れて、任務に出た。

墜落した戦艦を発見。中に入って調査をしていたらば、白い服を着た武装集団と出会い、交戦状態になる。敵はすぐに去ったが、その中に女がいて、ジェイクはそれが死んだと思われた自分の妹ライラ(タムジン・マーチャント)の成長した姿であると直感した。

妹が生きていた!というのは驚きだが、それに加え、彼女が属しているらしい謎の武装集団の身なりに、ジェイクは見覚えがあった。それは、少年時代に自分の母と妹をブッ殺したヤツラではないか。あの連中はナニモノであろうか。

基地に帰還後、大興奮で上司に見たままを報告したが、信じてもらえない。あきらめきれないジェイクは妹ライラを探す冒険に出る。ひとりで行こうと思ったら、技術者女のテスもいっしょにくっついてくる。彼女の方は妹探しよりも墜落戦艦から得られる技術情報に興味があるらしい。

ふたりは敵マラウダーズが支配する危険地帯に潜入し、ジタバタをしつつ、親切オヤジのコーヴァリス(ゴードン・ケネディ)と、その甥レオ(デヴォン・グレイ)と出会い、彼らに助けてもらいつつ、怪しい武器商人を相手に渡り合いつつ、ついに妹ライラを見つける。

25年前に起きた出来事の真相、そしてさらに、この戦争で闘うべき真なる敵の正体を知るのであります。

かつて英雄、いまはおちぶれオヤジのロバート・パトリックさんは、最後にどどーんとカッコイイことをやって、父の威厳を取り戻す。

敵対組織マラウダーズを率いる女指導者役に『BSG』のエレン・タイ役のケイト・ヴァーノンが出てくるよ。『Torchwood』のレギュラー、ギャレス・デヴィッド=ロイドも。彼はわるもん。ちょと悲しいわるもんだったですな。

トレイラー動画

Red Faction: Origins (2011) trailer

感想

この映画の元ネタは『Red Faction』ていうビデオゲームで、Rad Faction: GuerillaRed Faction: Armageddonの間を埋めるお話だそうなんだが↓

私はゲームの方はぜんぜん知らないので、映画だけの感想になります。

まぁまぁおもしろかったよ、と思ったんだが、IMDbのユーザーレビュー並びにいくつかの感想を読ませてもらったら、やたら評判が悪いです。ゲームと世界観がぜんぜんちがうよ、という嘆きの声が並んでいる眺めは、まるでウーヴェ・ボルのゲームネタ映画のレビューを見ているようです。

そうかあ。そこらへんはわからないなあ。

特殊効果はSyfyでやってるSFドラマ並のかんじでした。私、ゲームと比べてどうかはわかりませんけれど、中盤で台詞の場面が多いのが、少々ダルかったなあ。死んだはずの妹がどうしたとか、いなくなったはずのEDFがじつは潜伏していたよの陰謀話とか、会話シーンが多いの。テレビドラマみたい。

テレビだとこういうのは気にならないんですね。テレビは尺が短いし、毎週見ているとキャラに愛着がわいて、人間ドラマ的なトコも楽しめるようになる。でも、90分の映画をあのノリでやるとダルダル感があるなあ。

でも最後はどどーんと盛り上がったし、キャストのみなさんもよかった。エレン・タイのケイト・ヴァーノンが見れてよかった。私的にはオッケー。

ジェイクにくっついてくる技術女のテスさんの小ネタがおもしろかった。この女はジェイクと同じ軍に属する仲間なんだが、地球生まれであることから劣等感があり、自分の忠誠心が疑われているという妄想(?)を抱いているようで、だから手柄を立てたいんですな。彼女のハッカー技術がジェイクを助けてくれるようになります。

レオくん(デヴォン・グレイ)という若いアンチャンは最初は頼りナサゲなんだが、後半になるとガガーと存在感が増してきて、エンディングでは、彼のびっくりする素性が明かされる。デヴォン・グレイという人はShowtimeの『Dexter』でフラッシュバックのデクスター少年を演じた俳優さんです。

ロバート・パトリックさんもよかった。彼はパリッとした軍服姿で出てくることが多いから、この映画みたいに崩れた風体のオヤジをやってるのは意外でおもしろかったです。

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原題: Red Faction: Origins
別題: Red Faction: A Origem
邦題(カタカナ): 『レッドファクション 地球防衛軍 VS 火星反乱軍』
制作年: 2011年
制作国: アメリカ
公開日: 2011年6月4日 (アメリカ)
2012年6月1日 (ドイツ)
imdb.com: imdb.com :: Red Faction: Origins
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
シネマトグラフィ
編集
キャスティング
プロダクション・デザイン
アートディレクション
視覚効果(Visual Effects)
Makeup

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