2012/10/24 (Wed) at 10:35 pm

映画|クライモリ デッド・パーティ|Wrong Turn 5

キチガイ奇形がみんなを襲う『クライモリ』シリーズ第5作。ダグ・ブラッドレイカミラ・アーフウェドソンサイモン・ギンティ。監督デクラン・オブライエン。2012年。

クライモリ デッド・パーティ / Wrong Turn 5 DVDDVD画像

ウェストヴァージニアの小さな町、フェアレイクでは、ご当地の名物イベント、年に一度のロックフェスティバル『Mountain Man』が開催中。

普段は静かな町であるが、このときばかりは観光客が押し寄せ、町じゅうがお祭り騒ぎである。『HATCHET/ハチェット (2006)』や『ピラニア (2010)』の冒頭と似た雰囲気です。このフェスティバルは回を重ねる毎に人気を増し、いまじゃロラパルーザやコーチェラに迫る勢いなんだそうな。

じつは、この町には恐ろしい言い伝えがある。こんなの↓

フェアレイクは1814年に設立されたが、先住民との争いが絶えなかった。1817年、先住民は町の住人を襲って皆殺しにした。先住民は死体を森に運んで、丸焼きにして、食っちまったらしいよ。おーこわいこわい。

そんないわくの場所に5人のおきらく大学生(サイモン・ギンティロクサーヌ・マッキーPaul Luebkeオリヴァー・ホーアエイミー・レノックス)がやってくる。奇形トリオが出てきてウギャー。いつもの展開に。

本作『クライモリ デッド・パーティ (2012)』では、スリーフィンガー以下おなじみの奇形3兄弟に加え、わるもん1名(ダグ・ブラッドレイ)が新たに登場する。こいつはメイナードという名のお尋ね者で、どういう経緯かは謎であるが、奇形トリオを手なずけ、子分にしちゃった悪の親分である。

奇形トリオを子分にするなんて、ガラガラヘビをペットにするようなものではないか。よくやるなあ。と呆れてしまうが、これがなかなかの親分ぶりであり、奇形がドジをやらかすと「なにやってんだコラ」つって、ポカスカ殴ったりしているから大したものである。

冒頭場面がなかなかおもしろい。

親分がジョギング娘をブッ殺したところに奇形3兄弟がやってくる。親分は死体を運ぶために「ちょっと手を貸してくれ」と頼む。すると、奇形は、これですか、という調子で、チョン切られた娘さんの手を拾って渡すの。親分は「アホだな、おまえは」つって怒る。漫才コンビのようになじんでいますね。

その親分がヒョンなことから美人シェリフ(カミラ・アーフウェドソン)につかまり、警察署に留置される。これを知った奇形トリオは親分救出大作戦を敢行。電話線並びに発電所を破壊工作し、町を孤立化させ、闇にまぎれて警察署を襲う手口は一級のテロリストチームのようであります。

留置場にたてこもるみなさんはキチガイ奇形の残虐性あふれるクリエイティブな攻撃になすすべなく、恐怖に怯える。彼らは死を待つしかないのであるか。夜空にスリーフィンガーのケタケタ笑いがこだまする。ウギャー!

トレイラー動画

Wrong Turn 5 (2012) trailer

邦題『クライモリ デッド・パーティ』

Wrong Turn 5』は、邦題『クライモリ デッド・パーティ』にて、2012年12月5日、日本版が発売予定だそうです↓

感想

スリーフィンガーって内田裕也に似ているなあと気づいたら、さらにロックフェスティバルなんていうもんだからびっくりしたけれど、やはり内田裕也は出てきませんでした。

町中がお祭り騒ぎをやってるから、変な仮装で道を歩いている人が多いので、奇形が堂々と歩いていても誰も驚かないというのがおもしろかったです。スリーフィンガーさんも町を散歩して楽しそうだったですね。

それはいいけれど、映画のほとんどは、みんながお祭りにいっちゃったあとの無人の町で進行するってのは拍子抜けでした。私は奇形トリオがステージに上がって大暴れするのかと期待していましたから。

あとさ、奇形をアゴで使う親分のオッサンが死ななかったというのが気に食わないです。奇形トリオがあんな男にヘーコラしているのはイメージに合いません。あのオッサンは最後の最後でズダーンとブッ殺されるべきです。

それにしても、元祖『クライモリ』の持つ、悪趣味でおぞましい雰囲気からはずいぶんかけ離れてしまったなあ。そこが寂しいです。連作が続くとこうなっちまいますね。

DVDに入っていたメイキングを見ました。あのインタビューを聞く限り、デクラン・オブライエン監督は「ゴアゴアでびっくりさせる」ということしか考えてないみたい。ものすごく悪趣味で、みんなが眉をひそめるような、これはヤバいでしょ、みたいなのをやっちまおう、なんて考えは全然ないんですね。

ぶちぶちと文句を書きましたが、お約束の残虐ゴアはいろいろあるし、お笑いネタもまぁまぁなので、ポップコーン映画としてはオッケーでした。

Cheetah Whores

ところで、この『Mountain Man』なるロックフェスティバルには『Cheetah Whores』が出るよという台詞がありましたが、それは台詞だけでした。でもエンドロールで彼らの曲が流れました。Formaldehydeていう曲↓

『Cheetah Whores』てのは『シャークトパス (2010)』のテーマ曲、あのチャラチャラしたおきらくテーマソングをうたっていたバンドです。彼らも映画に出たらよかったのに。

そういえば、昔のホラー映画って、音楽バンドがカメオ的に出てきて、フルコーラス歌うなんていうのがよくありましたよね。MTV全盛の時代だったからかな。最近はあまりないですね。なんかありましたっけか。

DVDのオマケ

メイキングなどいろいろあるよ。

  • A Day In The Death
  • Hillbilly Kills
  • Director's Die-Aries
  • Audio Commentary By Declan O'Brien

クライモリ デッド・パーティ 画像1

クライモリ デッド・パーティ 画像2

クライモリ デッド・パーティ 画像3

こちらのDVDは英語字幕つき↓

Memorable Quotes

映画冒頭の漫才シーン。

Maynard: Hey, give me a hand, will you? No, fucking idiot! The body!

プロポーズされたネーチャンが「ちょ、ウェストヴァージニアの安ホテルでプロポーズするなんてやめて!」つって笑うところ。この女はウェストヴァージニアをバカにしてやがる。ヒデーなあと思いつつ、笑った笑った。

Gus: Lita, I love you. And I don't want to lose you. Marry me.
Lita: What? Oh, my God. You're proposing to me in some fleabag motel... in the middle of West Virginia? Gus, Come on!

画像

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邦題(カタカナ): 『クライモリ デッド・パーティ』
制作年: 2012年
制作国: アメリカ
公開日: 2012年10月18日 (アメリカ) (Screamfest Horror Film Festival)
2012年10月23日 (アメリカ) (DVD & Blu-ray発売)
2012年12月5日 (スペイン) (DVD)
2012年12月5日 (日本) (DVD)
2013年1月11日 (イタリア) (DVD)
2013年1月13日 (イギリス) (DVD & Blu-ray発売)
2013年5月8日 (ドイツ) (DVD & Blu-ray発売)
2013年10月2日 (フランス)
imdb.com: imdb.com :: Wrong Turn 5: Bloodlines
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
シネマトグラフィ
編集
キャスティング
プロダクション・デザイン
視覚効果(Visual Effects)
Makeup

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