2007/10/27 (Sat) at 1:12 am

映画|デッド・クリーチャーズ|Dead Creatures

カニバリズムにとり憑かれた女性グループの異常な日常。女性たちが死体をつまみ食いする光景が淡々と描かれる。監督アンドリュー・パーキンソン

デッド・クリーチャーズ / Dead Creatures DVDDVD画像

カニバリズム(食人嗜好)にとり憑かれた女性グループがひっそりと町の片隅で生きている。人目を極力避けて空気のように生きている彼らは一様に無気力なアキラメ顔である。世間話をしながらフフフと笑ったり、死体を見たときにひきつるような笑いを浮かべるのが精一杯の感情表現みたいだ。自分たちが呪われた種族であることに疲れちゃっているのかもしれない。

彼らは女性の病人を連れ歩いて面倒を見ている。この病人はからだじゅうが血塗れで瀕死のありさまに見えるが、それは外傷を負っているせいではなく、カニバリズムにとり憑かれた者ゆえにかかる奇病に冒されているのである。女性たちは病人を生かすために、また自分たちの食欲を満たすために定期的に殺人を犯す。そして犠牲者の肉を食べる。その異常な日常を淡々としたタッチで描きつつ、ミステリアスな孤独中年男の行動が同時に進行する。この男は単独で町を徘徊し、この種の者たちを見つけては拘束して拷問するということをやっている。最後にはその意図が明らかになる。

一般的なゾンビ映画とはかなり趣が異なる。ドラマチックにウギャーと悲鳴をあげるシーンはゼロ。団地の部屋のなかにドテーと死体が転がっていて、女性たちは世間話をしながら死体の肉を手でちぎって口に入れているのだ。死体の描写はものすごくリアルできもちわるい。惨殺シーンもまた日常風景のひとつとして描かれるのでまったく盛りあがらない。ラストまで低いテンションが続いていく。盛り下がって盛り下がって、あ、終わった。みたいな。かなり退屈な内容ではあるが、なぜかクソミソに文句をいいたくない。そういうきぶんになるときはかなりマレだと思うが、なんというかこう、きぶんによってはこういうのを見たいときもあるだろうなという気がする。監督は "I, Zombie: A Chronicle of Pain" のアンドリュー・パーキンソンである。from UK。

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原題: Dead Creatures
制作年: 2001年
制作国: イギリス
公開日: 2001年7月 (カナダ) (Fantasia International Film Festival)
2001年8月25日 (カナダ)
2001年9月25日 (アメリカ)
2001年10月7日 (スペイン) (Sitges Film Festival)
2003年8月18日 (ドイツ) (Hamburg Fantasy Filmfest)
2006年9月19日 (フランス)
imdb.com: imdb.com :: Dead Creatures
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
音楽
シネマトグラフィ
編集
アートディレクション
特殊効果(Special Effects)
謝辞

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