2010/8/13 (Fri) at 11:27 am

映画|デモニック・トイズ 2: パーソナル・デーモンズ|Demonic Toys 2: Personal Demons

オープシー・デイジー、リターンズ!『Demonic Toys / ドールズ2 (1992)』の続編。フルムーンの新作ホラー映画。アリ・キンゼルセレーン・ルナMichael Citrinitiエリザベス・ベルウィリアム・マーカートブライアン・ポーセン。監督ウィリアム・バトラー。製作チャールズ・バンド。2010年。

デモニック・トイズ 2: パーソナル・デーモンズ / Demonic Toys 2: Personal Demons DVDDVD画像

イタリアのどっかの古城に、へんなもの好きなみなさんが集合。そのうちのひとりは『ホムンクルス/新種誕生 / Hideous! (1997)』にて、奇形ミュータントをつかまえそこなってオダブツになったはずのDr.ロルカ(Michael Citriniti)である。彼は間一髪で生き延びたそうで、顔に大きなヤケド傷がある。

Dr.ロルカは待ち合わせの時刻にやや遅れて登場した。お色気むんむんの愛人Lauraline(エリザベス・ベル)、義理の息子ディヴィッド(レイン・コンプトン)、友人であるサイキック女(セレーン・ルナ)、お抱え運転手(ウィリアム・マーカート)という同行者たちを家来のように従え「いやー、遅くなりましたな。フォフォフォフォ」とやってくるところは相変わらずイヤミな金持ち風情である。ぜんぜん懲りてない。

サイキック女てのは、リリスという名前の魔法使いみたいな雰囲気のオバちゃんである(小人です)。あと、ついでにいっとくと、お抱え運転手のアンちゃんとDr.ロルカの愛人女はじつはデキていて、彼らはDr.ロルカのコレクションを盗むためにくっついてきたという秘密がある。

Dr.ロルカはクルマを降りると、運転手に命じてなにかの積み荷を城に運ばせる。「だいじに扱え」と念を押すんだが、運転手はドジをやって落としてしまう。チラと見えたのは、なんとOopsy DaisyとJack Attackであった。へんなもの好きのロルカはこれらをどっかで手に入れてきたらしい。彼の性格からして、見せびらかしたくてわざわざ持ってきたのかなという気もしますが。

ロルカたちを待っていたのは、ケイトリンていうカワイコちゃん(アリ・キンゼル)と、アンティークトイ専門家のバタフィールド(ブライアン・ポーセン)ていうオッサンである。ケイトリンちゃんは案内嬢兼世話係なのかなと思ったら、じつは古代ローマの専門家で、8カ国語ペラペラというインテリ女だそうな。元々の話、彼女がみんなをこの城に呼び寄せたのである。

城に入ったみなさんは「ホエー」とあたりを見回す。いかにも古いいわくありげなセット風景である。ダイニングルームに案内されて「よっこらしょう」と落ち着いたところで、ケイトリンちゃんのブリーフィングが始まる。まずはこの城の由来から。

「昔、この城には黒魔術を操る女王様が住んでててどーのこーの」というような歴史話を聞かされたあと、話は本題に移る。彼女はこの城の地下から『動く人形』を発見したのである。それはすごいもんなので、この連中を呼び寄せたというわけです。

彼女が「さあ、ご覧あれ」と見せたのは、悪魔的な外観の人形であった。たしかにそれは動いた。一同は「おおおおおおぉ!」感嘆した。が、『動く』といっても、それは機械的な動きである。みんなはそれを精巧なからくり人形だと思ったらしいが、これがほんとは超自然的に動くオカルト人形だったのですね。

動く人形はDivolettoという。夜になったらDivolettoはガサゴソ動き回って、いたずら開始。たまたまそこにいたOopsy Daisyたちを蘇らせてしまう。

蘇ったOopsy Daisyは「やったぜ、ありがとよ!おまえには感謝するが、これからはおれがボスだぜ。いっちょういくぜ、ウッヒョー!」てな調子で大喜び。こいつらは他のフルムーン映画のキャラたちとは違って、100%邪悪なマインドを持つ真性のワルである。ガガガーと人間たちを襲うのです。

オープシー・デイジー、リターンズ!ジャック・アタックがウケケケケケケケケケケ!きゃー!

トレイラー動画

Demonic Toys: Personal Demons (2010) trailer

感想

すでにたくさんのひとがレビューを書いてますが、どれもこれも「パッとしませんなー」という感想ばかりですが「じっさいに見ればそうヒデーもんじゃなかったヨ」といいたかったんだけど、やっぱパッとしないなあとおもいました。うー。

人形の動きが少し雑すぎませんかね。フルムーンのキャラは安っぽいのも魅力のうちというか、安っぽいなりにおもしろいという点があるじゃないですか。たとえばパペットマスターでは、ブレイドがヒョイとジャンプして軽快に走ってナイフを振ってポーズを決めるところなんか、かっこよかったでしょ。また、過去のDemonic Toysのシリーズでは、ジャックアタックの脊髄がぐにょーと出てきてきもちわりーなんていう演出なんかかなりよかったと思うんですが、そこらへん比べるとパッとしないような。

オープシー・デイジーの憎まれ口がやや湿り気を帯びていたような気がします。フルムーン全盛の時代から10年以上経ってるのだから、もう少し高度なもんをやってくれてもよさそうなもんなのになあ。Bad Robotの1000分の1くらいのワザでいいんだけどなあ。

ところで、この映画のDVDのタイトルは『Demonic Toys 2: Personal Demons』となってますが、『Demonic Toys 4』と表記されたりもします。この世界に初めて突入する方にはかなりわかりづらいと思うんで、その意味を書きます。Demonic Toysシリーズの映画は過去に次の3本があります。

なので、順当に数えるならこの最新作はPART 4になるわけですが、映画の内容的に、2番目、3番目を無視スルーして、1番目のヤツの次のお話という設定になってるもんで「2と3はなかったことにする」ということで、パート2となるわけです。いいかげんかつわかりにくいですが。さらにわかりにくいことに、『Demonic Toys (1992)』は邦題が『ドールズ2』となっているんだけど、『ドールズ / Dolls (1987)』の続編ではないのです。製作する人間がいいかげんなら、配給する方もいいかげんです。上に挙げたうちのみっつめの『Puppet Master vs Demonic Toys (2004)』は邦題『パペットマスターと悪魔のオモチャ工場』にて日本でもDVDが出ましたが、こちらはフルムーン製作ではなくSyfy(当時はScifi)が権利を買ってつくった番外編的なヤツなので、これは無視してもいいかなと思うのですが、『Dollman vs. Demonic Toys (1993)』は正しい続編としてカウントしてもいいのではないかと私は思うのですが。。。

この新作では、Grizzly Teddy(テディベアみたいなヤツ)とMr. Static(光線ロボ)は出てきませんでしたが、Grizzly Teddyはチラと最後のほうで出てきたような気もする。けむくじゃらのヤツがわーと襲ってたのがチラと映ったんだけどアレかなあ。ちがうかも。Grizzly Teddyはパッケージに入ってるのでどっかにいたはずなんだが、よくわかりませんでした。

レプリカ売ってます

本作品のOopsy Daisyのレプリカがfullmoondirectで180ドルで売ってます。ちょっと欲しかったりする。

Demonic Toys - Oopsy Daisy

Limited Edition Replica: BABY OOPSIE DAISY

画像

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原題: Demonic Toys: Personal Demons
別題: Demonic Toys 2
Demonic Toys 2: Personal Demons
Demonic Toys 4
制作年: 2010年
制作国: アメリカ
公開日: 2010年1月26日 (アメリカ)
imdb.com: imdb.com :: Demonic Toys: Personal Demons
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
音楽
シネマトグラフィ
編集
キャスティング
プロダクション・デザイン
視覚効果(Visual Effects)
特殊効果(Special Effects)
Makeup

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