2007/10/17 (Wed) at 12:05 am

映画|ノスフェラトゥ|Nosferatu: Phantom der Nacht

クラウス・キンスキーの妖怪演技があまりに有名な夢幻ドラキュラ映画。耽美な美人妻はイザベル・アジャーニ。監督ヴェルナー・ヘルツォーク。1979年製作。

ノスフェラトゥ / Nosferatu: Phantom der Nacht DVDDVD画像

物語

ブレーメンに住む妻思いの男、ジョナサンは高額な報酬に釣られてある仕事を引き受けた。トランシルヴァニアの人里離れた古城に住むドラキュラ伯爵に不動産取引の契約書類を届けるだけだという。なんだそれだけか。と思ったら大間違い。移動は馬か徒歩という時代である。ブレーメンとトランシルヴァニアがどれだけ離れているかを私はぜんぜん知らないが、後に本人が語ったところによれば、4週間かかった(途中から徒歩)というくらいなのでとんでもない長旅である。長いだけでなくて、山の中をひとりで進んでいかなければならないからものすごく危険な旅なのだ。

途中で出会ったジプシーに「ドラキュラは人間じゃない。魔物がいるからヤメロ」と止められるが、それでも彼はなんとかたどり着いた。相手は気味の悪いツメを伸ばしたヴァンパイアだが、スグには襲ったりしない。じわじわと恐怖を味わわされたりしつつ長い夜をともに過ごす。ドラキュラは偶然にジョナサンの美しい妻、ルーシーの写真を見てひとめ惚れをする。

ドラキュラは「このオンナに惚れた!」と決めたら即行動開始である。ジョナサンを城に幽閉して自分はサッサと出ていった。彼はおひさまきらいなので移動は棺桶コンテナである。棺桶のまま船に乗ってブレーメンを目指す。棺桶は彼が寝るためのものがひとつと、他にもたくさんある。書類上は植物学に必要な学術目的の土壌ということになっているが、中に入ってるのは死の病原菌キャリアのネズミである。船員たちは海上でひとりづつ死に絶えていく。

幽閉されたジョナサンはカミカミされちゃったので熱が出て具合が悪そうだが、愛する妻のために必死で城から自力脱出。妻を守るためにはドラキュラよりも早くブレーメンに戻らなくちゃいけない!やっとこさ瀕死の状態で辿り着いたときには時すでに遅く、町はドラキュラが持ち込んだ死の病原菌で壊滅。町中にネズミと棺桶があふれて黒い死に覆われていた。それでも妻は愛する夫が生きて戻ったので大喜びだったが、ジョナサンは脳炎(?)に冒されており、妻を見てもそれがだれだかわからないのであった。ルーシーは廃人となった夫を見て深く悲しんだが、ジョナサンが持ち帰った日記を読み、ドラキュラの求愛を受けてこれが諸悪の根源であると知った。愛が勝つか、邪が勝つか。悲しみのクライマックスに突入〜。

感想

もういっぺん観たくなってDVDを買いました。やっぱイイですねー。ヴァンパイア映画ですがホラーなシーンはぜんぜんありません。気高い文学作品らしい格調の高さです。美しい。ご存知の通り、これはリメイク版で、オリジナルは戦前のドイツ映画のサイレント映画だったわけですが、私はそちらをさいしょ観たときにはなんだかコミカルで、ドラキュラが棺桶を抱えて町をウロウロしてるシーンなんかでゲラゲラ笑っちゃったりしたのですが、このヘルツォーク版を観て「おぉこういうお話だったのか!」と深く感動した記憶があります。

ペストにヤラレて人々が死んでいく中、ネズミと棺桶に溢れかえる町の中で人々がダンスするシーン、豪華な食事をするシーンが好きです。あの美しいシーンは晩年のクロサワのようでもある。独特のメイキャップで怪しさ満点のドラキュラ(クラウス・キンスキー)は醜怪で孤独なモンスター。愛に生きる美人妻のルーシー(イザベル・アジャーニ)はムージルの小説に出てきそうな夢幻的な美しさ。いかれぽんちイヒヒ笑いの気狂い男のレンフィールド(ローラン・トポール)が世紀末感を盛り上げます。ドラキュラ映画になくてはならないヴァン・ヘルシング教授(ワルター・ラーデンガスト)は最後にひとつガンバリますがほとんど役立たず。原作ではこういうキャラだったのですね。

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原題: Nosferatu: Phantom der Nacht
別題: Nosferatu, el vampiro
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Носферату: Призрак ночи
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Nosferatu: Phantom of the Night
邦題(カタカナ): 『ノスフェラトゥ』
制作年: 1979年
制作国: 西ドイツ/フランス
公開日: 1979年1月17日 (フランス)
1979年2月 (西ドイツ) (Berlin International Film Festival)
1979年2月15日 (イタリア)
1979年4月12日 (西ドイツ) (Wiesbaden)
1979年4月14日 (スペイン)
1979年10月1日 (アメリカ) (New York Film Festival)
1979年10月5日 (アメリカ) (New York City, New York)
1983年5月13日 (イタリア) (再リリース)
1985年12月14日 (日本)
2003年2月 (ドイツ) (Berlin International Film Festival)
2012年11月24日 (日本) (Osaka European Film Festival)
2013年10月25日 (アメリカ) (New York City, New York re-release)
2013年11月1日 (イギリス) (再リリース)
imdb.com: imdb.com :: Nosferatu: Phantom der Nacht
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
シネマトグラフィ
編集
プロダクション・デザイン
衣装デザイン
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