2013/1/8 (Tue) at 7:38 pm

映画|グラバーズ|Grabbers

海から吸血タコ怪獣が出てきてウギャー!UK/アイルランドの怪獣お笑いホラー映画。リチャード・コイルルース・ブラッドリーラッセル・トヴェイ。監督ジョン・ライト。2012年。

グラバーズ / Grabbers DVDDVD画像

アイルランド、エリン島。

深夜。

空から謎の物体が飛来。海に墜落。トロール漁船の船員がなにかに襲われて行方不明になった。いったいなにが起きたのでしょう。

翌朝。

この小さな島に、2週間だけの勤務予定で、美人おまわりさんがやってきた。名前はリサさん(ルース・ブラッドリー)。元々からいたおまわりさんが休暇を取るので、その穴埋め要員として彼女は出張を命じられたのであった。

きれいな自然と素朴な人々以外はなんにもないといった趣の島であるから「わざわざピンチヒッターを呼ぶほどのもんかね」と誰もが思うが、官僚仕事はかくも律儀である。

2週間のあいだ、彼女のコンビ相手を勤めるのは地元警官のオシエさん(リチャード・コイル)。こちらはのんだくれ男で、いかにも愚鈍な田舎ポリス風。都会娘のリサさんに対し「こんな女は要らんのになー。あほくせーなー」的な態度を隠そうともしない。リサさんは負けずにこういう。

Lisa Nolan: It's always the quiet places where the mad shit happens.

事件は常に静かな場所で起きるものなんですよ。

こんな台詞を大真面目にいうくらいだから、ずいぶん優等生タイプなんですな。てわけで、彼女は、赴任早々、田舎者の冷たい視線にさらされるのであるが、この先、この島を襲う悲劇を考えれば、島の住人たちは、この勇気ある女性に、さらに、この女性を派遣した警察官僚の律義さというものに、深く感謝をせねばならないだろう。

リサさんの優等生台詞を裏づけするかのごとく、事件は起きた。海から吸血タコ怪獣が出てきてウギャー!

いまのところ、この事実を知るのは、リサさんとオシエさんに加え、数人の仲間たちだけである。こんな事実を発表したら人々はパニックになってしまう。もはや地元警察の手には負えないと判断し、本土に応援を要請したが、あいにく嵐が接近しており、すぐにきてくれない。

タコ怪獣は巨大で残忍である。島の科学者(ラッセル・トヴェイ)が調べたところによれば、深海に住むコウモリダコ(Vampyroteuthis)に似た特徴を持つそうだが、こんなものは誰も見たことがない。グラバー(Grabber)てのは、第一発見者のオッサン(Lalor Roddy)が命名した名前である。オヤジのくせにネーミングがうまいではないか。

なんて感心している場合ではないのですよ。タコ怪獣はいまは洞窟に隠れているが、嵐となれば町に出てきて人々を襲うに決まっている。嵐の過ぎたあとは人間は全滅していたなんてことになりかねない。

武器を持たない彼らはどうやって闘えばいいのか。と思ったら、この怪獣はアルコールに弱いと判明する。つまり怪獣さんにとっては『アルコール = 毒』。こんな下戸怪獣がアイルランドに落ちたなんてお笑い映画みたい。

弱点がわかったのはいいが、決定的に有利とはいえない。ヨッパライを人身御供にするわけにいかないし、怪獣さんをだまくらかして酒を飲ますというのも不可能である。近くに寄っただけでズダーンと殺されちゃうんだから。

協議の末、警察署主催のタダ飲みパーティを開催することにした。「ぜんぶオゴリだからみなさんきてくださいよ」と誘ったら、ジジイもババアも大喜びでやってくる。島に一軒のパブは大盛況。飲めや歌えの大騒ぎ。

こうやってみんなを酒浸りにしておけば安心だよね。誰も死なないよね。嵐が過ぎたら、次の手を考えればいいんだよね。という次第で、嵐の夜を舞台に『死にたくなけりゃ飲み続けろ大作戦』が敢行されるのである。

DRINK OR DIE!!!!!!!!!!!

トレイラー動画

Grabbers (2012) trailer

感想

話題の怪獣映画であります。評判通りの出来。お笑いもよかったし、タコ怪獣もよかった。CGはすごくリアル。ほんとにそこにいるみたい。巨大なんだが、赤ちゃんチビ怪獣も出てきた。キーキー鳴いて出てくるところがかわいかった。

VFXが先端的であることを除けば、昔ながらの手法/展開の映画だったなあ。新奇なものを期待すると「あれれ」と思うかもしれないが、これはこれでよかったのではないか。

お笑いネタがたくさんあるが、ファミリー層を意識してか、過激なギャグはぜんぜんない。お父さんもママも子供もおじいちゃんもおばあちゃんも誰もが安心して楽しめる。

優等生カワイコちゃんのリサさんはヨッパライオヤジとコンビを組まされて最初は辟易するんだが、どうにかこうにかやってるうち、ふたりは仲良くなっていく。というあたりはSyfy Originalみたいだった。

「Syfy Originalみたい」という例えはよくない意味で使われる場合が多いが、そうではなくてですね、Syfyの映画ってたまにいいのがあるじゃないですか。CGがショボいのはいつも通りだが今夜のヤツはよかった的なヤツがタマーにあるじゃん。そんな「いいときのSyfy Original」を大予算にしたらこうなったみたいな映画。なんだか回りくどい例えになっちまった。

ルース・ブラッドリーってどっかで聞いたなと思ったら、『IN HER SKIN/イン・ハー・スキン (2009)』でブスデブ少女のキャロラインを演じた女優さんだった。ほえー。あの演技はすごかったよね。こちらのルースさんはルースさん通りのカワイコちゃんです。きれいなひとだよね。

UK版Blu-Rayのオマケ

ジョン・ライト監督ジョン・ライト / Jon Wright 画像

私は先月発売されたUK版Blu-Rayを買いました。オマケはこれだけ↓

  • Filmmaker's Commentary
  • Feature Score
  • Trailer
  • Interview With Director Jon Wright
  • Behind The Scenes
  • Outtake
  • Photo Gallery

Outtakeてのはギャグリールみたいなヤツ。監督インタビューの聞き手はFrightfestのAlan Jonesさんです。UK版Blu-Rayは映画本編のみ英語字幕つき↓

Memorable Quotes

Lisa Nolan: It's always the quiet places where the mad shit happens.

Lisa Nolan: You there, what''s your name?
A Guy: Tmislaw Wlodzimierz Wojciechowsi.
Lisa Nolan: Carry on.

Cooney: Put that cigarette out. Or I'll go down and use the top your knob as an ashtray.

Lisa Nolan: I hope you're not driving.
O'Shea: I'm taking Johnny's horse. Yah!
Lisa Nolan: You're gonna ride a horse while intoxicated?
O'Shea: Yeah, so. The horse is sober.

Paddy: Could you put it on the eBay, do you think?

O'Shea: She?
Dr. Adam Smith: Yeah, it's a female, from what I can tell.
Paddy: How can you tell?
Dr. Adam Smith: How can I tell? Well, it's got no testicles.

Dr. Adam Smith: Mother Nature's a mysterious woman, isn't she? Incredibly beautiful. Are you related?

Lisa Nolan: You get hunches now?
O'Shea: Well, I watch a lot of Columbo.

O'Shea: What?
Lisa Nolan: I didn't say anything.
O'Shea: You game that look.
Lisa Nolan: What look?
O'Shea: The "I feel sorry for you" look.
Lisa Nolan: No, I didn't.
O'Shea: Yeah, you did.
Lisa Nolan: No, I gave you the "I feel embarrassed for you" look. Big difference.
O'Shea: So that's worse. Listen. I know I'm no dandy fop PhD Smith type.
Lisa Nolan: What's Smith got to do with your raging alcoholism?
O'Shea: I'm not a raging alcoho... You're some character, you know that? A real character. I'm a social drinker.
Lisa Nolan: Mm-hm, I'm sure you are.

Dr. Adam Smith: You really are Irish.

O'Shea: You'll be the best drunken guard this country's ever seen. You'll probably get promoted.

bar master: You bring potcheen into my bar?
Paddy: A bird never flew on one wing.

Gleeson: It must be a teetotaller.

Una: You're throwing a party?
Lisa Nolan: Yeah.
Una: Why?
O'Shea: Who needs a reason to have a laugh?
Lisa Nolan: It's a welcome party for me.
Una: Welcome party? But you're leaving in a fortnight.
Lisa Nolan: It's a goodbye party. Whatever.
Una: You only just got here.
Lisa Nolan: What's her problem?
O'Shea: Erm... What we mean to say is that...
Lisa Nolan: Hey, bucko, where are you going? This party's for your benefit. And all you are gonna be there, too. It's the law. And I swear to God, I'll arrest anyone here who isn't. You, sit down.
O'Shea: What Garda Nolan means is that... we'd love your company. There's no point going home to a cold, empty house, when there'll be music and company and the craic! And a free bar.
a old woman: A free bar?

Brian: CPS 4100 pump-action twin-jet Super Soaker. Shoots 20 feets. The nephew's.

O'Shea: What are you doing? You can't arrest a grabber!

O'Shea: Don't climb on the table. Get off the table, Lisa.

Paddy: I say we feed it Father Potts. Unless it eats shit, it'll choke to death.
Father: I beg your pardon?

Lisa Nolan: Get away from him, you cunt!

O'Shea: He couldn't handle his drink.

Lisa Nolan: Ah, shut your hole!

この映画はそのうち続編ができるかもなってかんじなので、簡単に結末だけ書いときます。

ネタバレです

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原題: Grabbers
別題: Exogiino hangover
Csáposok
Trzezwe potwory
Grabljivci
Грэбберсы
Гребберси
邦題(カタカナ): 『グラバーズ』
制作年: 2012年
制作国: イギリス/アイルランド
公開日: 2012年1月23日 (アメリカ) (Sundance Film Festival)
2012年6月22日 (イギリス) (Edinburgh International Film Festival)
2012年7月10日 (アイルランド) (Galway Film Fleadh)
2012年8月10日 (アイルランド)
2012年8月22日 (ドイツ) (Berlin Fantasy Filmfest)
2012年8月23日 (イギリス) (Film4 FrightFest)
2012年9月13日 (ロシア)
2012年9月15日 (カナダ) (Atlantic Film Festival)
2012年9月16日 (フランス) (L'Étrange Festival)
2012年9月20日 (フランス) (Festival Européen du Film Fantastique de Strasbourg)
2012年10月5日 (フランス) (Absurde Seance)
2012年10月10日 (スペイン) (Sitges Film Festival)
2012年10月18日 (カナダ) (Toronto After Dark Film Festival)
2012年10月31日 (フランス) (Samain du Cinema Fantastique)
2012年11月1日 (オーストラリア) (Monster Fest)
2012年12月4日 (ドイツ) (DVD)
2012年12月26日 (イギリス)
2013年1月25日 (日本) (DVD)
2013年1月31日 (フランス) (Gerardmer Fantasy Film Festival)
2013年4月18日 (オーストラリア) (DVD)
2013年7月19日 (アメリカ) (limited)
2014年12月13日 (フランス) (Les Arcs International Film Festival)
imdb.com: imdb.com :: Grabbers
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
シネマトグラフィ
編集
キャスティング
プロダクション・デザイン
アートディレクション
セット制作
衣装デザイン
視覚効果(Visual Effects)
特殊効果(Special Effects)
Makeup
謝辞

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