2011/6/14 (Tue) at 4:48 am

映画|Dead Hooker in a Trunk

双子姉妹が車のトランクに死体を発見してびっくりするカナダのホラー映画。インディーズ低予算ゴアスラッシャーお笑いアリ。主演/監督は、双子姉妹のシルヴィア・ソスカジェン・ソスカ。2009年。

Dead Hooker in a Trunk DVDDVD画像

やることなすことバラバラの、美人双子姉妹が登場。酒とヤクの享楽生活を愛する暴力ビッチ(シルヴィア・ソスカ)と、一方は、教会好きの、くそまじめ眼鏡女(ジェン・ソスカ)である。

キャラが真逆の双子姉妹なんておもしろいですね。これだけで食いつき十分ではないか。この姉妹はこの映画の監督でもあります。

さらに双子の仲良し友達も登場。暴力ビッチの友達は、バーでわめき歌う以外は能がないといった調子のパンク娘(リッキ・ガニュ)。眼鏡女の友達は、教会で神様を讃える歌を歌う以外は能がないといった調子の役立たず男(C・J・ウォリス)。

こんなデコボコムードの4人が車に乗って出かけていったら、なにかへんな匂いがするぞと気づいて、車のトランクを開けてみたらば、売女の死体が出てくるではないか。うへー。なんだこれは!

4人は死体をどうにかしなくちゃとジタバタかけずり回り、ケンカしたり、ヒデー目に遭ったり、謎のわるもん連中に襲われたり、ドタバタ珍道中になる。ゴアゴアもあるよ。

トレイラー動画

Dead Hooker in a Trunk (2009) trailer

感想

Dead Hooker in a Trunk』ていうタイトルがいいじゃん。

デコボコ双子姉妹を演じたジェン・ソスカシルヴィア・ソスカは、Twisted Twins Productionsていうインディーズプロダクションをやってて、この映画の監督/プロデューサーでもある。美人で双子でホラー好きのインディーズ監督なんてますますいいじゃん。恋してしまいそう↓

Soska Sisters

公式サイト↓

頭文字のTTを十字架に模したようなロゴがかっこいいですな。公式サイトをよく読むと「イーライ・ロスさんに褒めてもらったよ」つって書いてある。

さて、感想ですが、この映画は全編うだうだのだるだるで、インディーズホラー特有の、まったり空気がワカメのようにまとわりついてくるのであるが、ときどき変態的におもしろい場面があって、ギョッとするよ。なんだか変な映画!

そもそもの話、筋書きはおそろしく破綻してると思うんですよね。いちおう悪魔がどうしたとか、アトヅケ的な説明があるんだが、かなりいいかげん。めちゃくちゃだし、行動理由がわからないトコが多い。でも、珍獣を観察する気持ちで見てると、かなりおもしろいですよ。

途中で眼鏡女は後頭部を殴打され、めんたまが飛び出て、片目になってしまうんだが、バンソーコー貼りつけただけでピンピンしている。パンク娘は走るトラックに片手をもぎとれてしまうんだが、こっちも縫いつけただけでピンピン。病院連れてけ!つって怒るんだが、普通に元気。

チームの中で唯一の男である教会シンガーはおそろしく役立たずで、力仕事なんにもやらないし、ちょっと血を見ただけでウエーって吐いちゃう。あははははは。おもしろーい。

お笑い映画なんだなと思ったら、一転して、ドス黒い場面もあったりして、じつに食えない映画です。「ダルダルのお笑いと残虐ゴアがまざりあった妙」というのが、ハーシェル・ゴードン・ルイスぽいかんじもします。

4人はとにかくてんでバラバラのひとたちだから、しょっちゅうケンカになって空中分解をしてしまうんだが、最後は、家族のように結束が深まるのです。エンディングはじわーんとします。なんだ、このヘンさは!

途中でワンコが出てくる。かわいいパグも加わって、4人と1匹になります。子はかすがい、といいますが、この映画では、パグはかすがい、というかんじ。ワンコ好きな私としては、この点もポイント高いです。

低予算なのですべてが安っぽく、また、おそろしくいいかげんな展開はしばしば忍耐を要するんだが、まぁ、いいじゃないですか。女が子宮でものを考えてホラー映画をつくったらきっとこうなるんですよ。とても万人向けとはいえないが、変なもの好きは気に入るんではないかなあ。

Brutal As Hellさんのこの映画のレビューはおもしろいですよ↓

この双子姉妹のことを監督デビューした頃のロブ・ゾンビに例えています。欠点だらけではあるが、これから期待できるんじゃないか、的なことが書いてある。同意。

日本のインディーズバンドの曲が使われているよ

アクションシーンでいきなり日本語の曲が流れるからびっくりした!ナンじゃこれ?!と思ったら、その曲は『チタン合金ズ (Titan Go King's)』ていう、インディーズバンドの楽曲なんだそうな。DVDのメニュー画面にも、このバンドの曲が使われている。

私はぜんぜん知らなかったけれど、インディーズといっても、2005年にはSXSWに出演し、その後、全米ツアーをやったなんて公式サイトに書いてあるから、きっとそのスジでは有名なんですな。すごいなあ。

上にリンクした公式サイトにPVの動画があるし(と思ったらリンク切れだった)、Youtubeで検索するとイロイロ出てきます。映画の中で使われた曲はなんていうヤツなのかなあ。「おひさまとともにめざめるからだー」っていう歌詞のヤツなんだが、曲名を知りたいんだがわからない。監督さんは歌詞の意味をちゃんとわかってるのかどうか知らないが、いいかんじにシーンとマッチしていました。

この映画には、他にもいろんなインディーズバンドの楽曲が使われているんだが、どれもこれも選曲がおもしろかったなあ。

DVDのオマケ

  • Directors Commentary (Featuring Jen & Sylvia Soska)
  • Production Commentary (Featuring CJ Wallis)
  • Deleted Scenes
  • Behind The Scenes Featurette
  • Discussion With Actor Carlos Gallardo
  • Theatrical Trailer
  • Preview Trailer
  • Festival Trailer

この映画のUK版DVDはオマケがたくさんあって楽しいよ。字幕はついてないので、聞き取りオッケーな方のみオススメ。

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原題: Dead Hooker in a Trunk
制作年: 2009年
制作国: カナダ
公開日: 2009年4月20日 (カナダ) (Vancouver premiere)
imdb.com: imdb.com :: Dead Hooker in a Trunk
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
音楽
シネマトグラフィ
編集
セット制作
視覚効果(Visual Effects)
特殊効果(Special Effects)
Makeup
謝辞

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