映画|怪物 モンスター|The Prometheus Project

エリザベス・バーンズ（ティファニー・シェピス）は才気あふれる細胞専門の科学者。期待の星！

というのは過去の話で、いまはマイケル・マイヤーズ風マスクをかぶり、孤独な隠遁生活をやっています。

そこにFBIの捜査官コンビ（シェーン・ディーン、エスター・エルスワース）がやってきて、彼女の証言を記録する。「さあ、話してくださいよ」といわれた彼女は、重い口を開いて、自分が犯した過ちを告白する。

「わたしはウォルトン博士（エド・ローター）にスカウトされ、違法と知りつつ、極秘研究『プロメテウス・プロジェクト』のチームに入ったんですの。それが元で人生を棒に振ってしまったのですわ。とっても辛いですわ。しくしく」

映画は、悲しいエリザベスさんが語る昔話という趣で進行します。

この極秘研究の要旨は「幹細胞の謎を解き明かし、再成能力に優れた細胞をつくりたい！」っていう話で、これが成功すれば、医療分野における画期的な進歩なんだが、違法な人体実験を伴うのでやっちゃいけないのである。だから極秘なんですな。

エリザベスがチームに入ったら、研究はトントン進んで、何人かの犠牲者は出したものの、最終的には、死体を蘇らせることまでできてしまう。

やったわ！びっくり！大成功！

と喜んだら、蘇った死体はとんだモンスターになっちまって大後悔する。というお話はメアリー・シェリーの古典小説『フランケンシュタイン』をモチーフにしています。

死体から蘇る不気味男に（スコット・アンソニー・リート）。エリザベスのライバル女科学者にパティ・ティンドール。科学者チームのリーダー男にルイス・マンディロア。エリザベスの科学者同僚たちに、Jonathan Northover、Sebastian Kunnappilly、ノア・トッド。といったみなさんが登場します。

トレイラー動画

感想

この映画は、IMDbでは『The Frankenstein Syndrome』というタイトルなんだが、最近出たUK版DVDでは『The Frankenstein Experiment』と改題されました。いつかUS版が出るときにはまた違うタイトルになるのかもしれない。

さて、感想ですが、キャストがいいかんじなので期待したんだが、パッとしなかったですなあ。

死体から蘇った男（スコット・アンソニー・リート）は、セキュリティ部門を担当していたくらいなので、力持ちの大男なので、コイツが暴れだすとたいへんなんだが、それに加えて、サイキック能力を持ってしまうんですね。マインドリーディングとかイロイロある。

超能力が使えるからボリス・カーロフの怪物さんよりもずっと手強いよ、という設定はおもしろいんだが、おどろかせ手法がショボすぎるの。トランプのカードをあてるとか、水をワインに変えるとかですね、手品みたいなことをやって、それを見た科学者たちが「おれたちは神の領域に手を出してしまったのだあああ！」とかいうんだが、あれじゃ驚くことができないですよ。いくら低予算ホラーつっても、もう少しなにか考えてくださいよ。

俳優さんたちはいいのです。ティファニー・シェピスはおなじみのホラー女優で、エド・ローターも出ているし。特にスコット・アンソニー・リートてひとは、私は『Freeway Killer (2009)』で知ったんだが、いい俳優さんなんですよ。目立った活躍はいまんとこないんだが、チョコチョコとテレビドラマに出ている。

キャストも物語も悪くないんで、こんな風になっちゃうなんてもったいないかんじがしたなあ。

以下は古いユニバーサルのフランケンシュタイン・シリーズのレビューです。オールドファンには懐かしいヤツ↓

• フランケンシュタイン (1931)
• フランケンシュタインの花嫁 (1935)
• フランケンシュタインの復活 (1939)
• フランケンシュタインの幽霊 (1942)
• フランケンシュタインと狼男 (1943)

• 
• 
• 
• 
• 
• 
• Tweet