2011/6/22 (Wed) at 4:00 pm

怪談 牡丹燈籠 - 鬼火の巻(日本怪談劇場)

1970年に製作オンエアされたテレビ東京の怪談ドラマ『日本怪談劇場』の第2話。田村亮金井由美戸浦六宏長谷川待子。監督 中川信夫

怪談 牡丹燈籠 - 鬼火の巻(日本怪談劇場) DVDDVD画像

貧乏長屋に暮らす傘ハリ浪人の新三郎さん(田村亮)は、旗本の一人娘カワイコちゃんのお露さん(金井由美)と恋に落ちる。

お露は、夜毎、下女のお米(宮内順子)を従え、牡丹模様の燈籠を手に持ち、夜道を歩いてやってくるのであるが、身分の違うふたりには明るい未来などはなく、狂おしい時間を過ごして悶々とするうち、やがて、お露はぽっくり死亡する。

女の悲哀をしこたま溜め込んで死んだお露さんは、オバケとしてこの世に復活ジャジャーン。下女のオバケを従えて、夜な夜な新三郎の長屋に現れる。ひぃ。

新三郎は女オバケにとり憑かれ、祟り殺され、黄泉の国へと連れ去られてしまうのであろうか。

貧乏長屋に住む小悪党の伴蔵に、戸浦六宏。その仲間の医者の志丈に、名古屋章。伴蔵の古女房のおみねに、阿部寿美子。お露をいぢめる継母のお国に、長谷川待子。お国の愛人イケメン男の源次郎に、大塚国夫。お露の父平左衛門に、近藤準。新三郎の身を案じる親切なお坊さんの良石に、内田朝雄。無言で徘徊する不気味な乞食ババアのゴゼに、加藤欣子。貧乏長屋の住人脇役の勇斉に、大友純。といったみなさんが登場します。

感想

本エピソード『怪談 牡丹燈籠 - 鬼火の巻』は『怪談 牡丹燈籠 - 螢火の巻』と合わせてひとつのお話になっているから、前後編で、ちょうど映画一本分と同じ頃合いです。

まず、冒頭で目を引くのが長屋のセットです。これがすばらしい。時代劇によく貧乏長屋が出てきて、破れた障子だの、センベイ布団だので貧乏臭さを表現していることが多いですが、このドラマのセットは、他の追随を許さない貧乏ナンバーワンです↓

怪談 牡丹燈籠 〜鬼火の巻〜 セット画像

手前に沼があります。ボウフラが湧いて、ヤブ蚊がぶんぶん飛び回っていそうですね。ここらへんには猫の死骸がよく捨てられて、カラスがついばんでいるの。きもちわりー。そこらじゅうがじめじめねちょねちょしてて、オンボロで、瘴気が充満しているよう。いくら貧乏だからといって、こんな場所に住まなくてもいいのにね。

セットの全景ショットで、長屋の端から端まで見渡せるようになってて、演劇の舞台装置みたい。細かい点までつくり込んである。すごい。上の画像では背景の空が毒々しい赤色になっていますが、シーンによってライティングが変わります。

てわけで、オバケが出てくる舞台としてはばつぐんです。でも、このドラマのオバケはお岩さん的なこわさはありません。恨みを晴らすというよりも、悲しみ強調系のオバケなの。

ひとりであの世にいくのはさみしいですわ、わたし、しんざぶろうさんといっしょじゃなくっちゃいやいやいや。かなしいですわ。しくしく。

という調子の、悲しい女心の幽霊さんなので、お岩さんみたいにグロ顔で出てきて、うりゃうりゃと攻めてくるようなことはやりません。ふっとそこにいる。だけのオバケです。つっても、やっぱりこわいですが。

金井由美が演じたお露さんという女は、見るからに幸薄い女で、病弱で、生きてるうちからオバケみたいだったです。死んでオバケになったら「わたし、晴れてオバケになりました!」というかんじがして「オバケ的に生き生きしている」という言い方もへんですが、もうね、コイツはオバケになるために産まれてきたみたいな女だなっておもいました。

若杉嘉津子のような迫力/派手さはありませんが、これはまた違ったオバケ道としていいんじゃないでしょうか。

このお話は半分区切りで終わって、残りは第3話『怪談 牡丹燈籠 - 螢火の巻』に続きます。

日本怪談劇場

日本怪談劇場』は、1970年、テレビ東京(当時は東京12チャンネル)にて制作オンエアされた怪談ドラマです。

全13話のエピソードリスト

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原題:
邦題(カタカナ): 『怪談 牡丹燈籠 〜鬼火の巻〜(日本怪談劇場)』
制作年: 1970年
制作国: 日本

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