2014/1/19 (Sun) at 5:29 pm

映画|オオカミは嘘をつく|Big Bad Wolves

ペド変態殺人の容疑者男をとっつかまえて拷問するホラー映画。昨年のFrightfestで話題騒然。リオル・アシュケナージロテム・ケイナンツァヒ・グラッド。監督ナヴォット・パプシャドアハロン・ケシャレス。2013年。

オオカミは嘘をつく / Big Bad Wolves DVDDVD画像

どっかの倉庫。

複数の男たちが誰かを拉致監禁。派手にぶん殴って「女の子の居場所はどこだ?」と尋問している。

尋問されているのは、30歳前後の学者風のメガネ男(ロテム・ケイナン)で、彼は「知りませんよ。かんべんしてください」とかいう。

尋問する側の中にひとりだけまともなヤツ(メナシュ・ノイ)がいて「まずいよ。もうやめたほうがいいよ」というんだが、尋問推進派の暴力男は耳を貸さず「おれが吐かせてやるから心配すんな」とかいう。手下ふたりは「おれたちは他人を痛めつけるのが大得意なのさ」つって、うれしげである。メガネ男はヒーと泣き顔になる。

やがて男たちの親分から電話がかかってきて「ナヌー!尋問してるだと?さっさと解放してやれ。ド阿呆め」といわれて、彼らは渋々ながらいう通りにした。メガネ男は命拾いをしたという顔で、家に帰してもらえた。

このひとたちはギャングなんだな。と思ったら、じつは刑事だった。なかなかおもしろい。

少女をレイプするペド殺人者を捕まえたい警察は、かねてより容疑者を内偵していたが、メガネ男がその容疑者なんだが、暴力刑事(リオル・アシュケナージ)が上司の命令を無視し、手荒い尋問をやってしまったのであった。尋問を行った刑事は署長(ドゥヴィール・ベネデック)に大目玉を食らい、担当から外された。刑事ドラマによくある展開ですね。

その後、ひどいことが起きた。

行方不明になった少女の首なし死体が森で発見され、さらに、刑事たちが倉庫で尋問しているようすが動画サイトにアップされた。警察は世間から非難を浴びてヒーヒーだが、さらにかわいそうなのはメガネ男である。

彼は学校の先生をやってるんだが、その顔がドバーと知れ渡ったせいで、仕事を続けられなくなってしまう。生徒たちから「変態教師!」と罵られる始末で、植草一秀状態。

彼は本当に犯人なんだろうか。警察に目をつけられるくらいだから、疑われる理由はあるんだろうが、みためは優しげで、まじめそうな人物である。つっても、見かけによらないひとがじつは犯人だったていうのはよくありますからね。どっちなんですかね。

暴力刑事は署長の説教なんか屁とも思わず、ますます鼻息荒く、メガネ男を単独で尾行開始。なぜ彼がそこまでしつこく疑うのか。映画を観ている私らには判然としない。なんだか見当ハズレのような気がしますが。

刑事はさらに暴走。メガネ男を再びとっつかまえ、尋問しようとする。うへー。

彼はメガネを男を思い通りに捕まえたが、ここで、予想外の人物(ツァヒ・グラッド)が横から乱入してくる。このオヤジは刑事とメガネ男をまとめてとっつかまえた。彼はこの日のために地下室を備えた森の一軒家を手に入れ、周到な準備を行った上で、誘拐を実行したのである。

突然現れたこの人物は、殺された少女の父親である。ははーん。警察がアテにならないから、自分で復讐に及んだというわけです。復讐オヤジは刑事に自分の身元と目的を明かし、コンビになることを推奨する。刑事にしてみれば、異存のない話である。彼は元々からメガネ男を疑っていましたからね。

復讐オヤジは元はレバノン警察に勤めていたそうで、ゆえに、尋問は大得意。ふたりはわーわーいって、メガネ男を縛りつけて、痛いことをさんざんやって、「おれの娘の首はどこにある?正直にいえばらくに殺してやる。うそをつくなら、もっと痛い目に遭わせてやる」てなことをいう。

後半になると、復讐オヤジの父、すなわち、殺された少女のおじいちゃん(Doval'e Glickman)も出てきて、拷問に積極参加。こちらは軍の経験があるそうで、バーナー拷問が大得意。文字通りにますますヒートアップします。ところが、この期に及んで尚、メガネ男は「ぼくは犯人じゃないんですよ。やめてください。キャー」という。

うーん。彼らは大間違いをやらかしたのか。それとも...。

なかなかおもしろいスリラー映画ですよ。

トレイラー動画

Big Bad Wolves (2013) trailer

邦題『オオカミは嘘をつく』

この映画は邦題邦題『オオカミは嘘をつく』で、2014年11月に劇場公開予定だそうです↓

感想

オオカミは嘘をつく (2013)』は去年のFrightfestのおそらく一番の話題作だった。UKの友達から「ぜったいみなさいよ」といわれていたので、楽しみにしていたが、なるほど、と思った。展開がおもしろいところなので、ホラー映画というよりスリラー映画といったほうがしっくりくるかんじ。ゴアゴアは少しだけだが、その部分はよくできているし、痛がり演技が迫真でギョッとします。

前作『ザ・マッドネス 狂乱の森 (2010)』もそうだったが、この監督コンビは緊迫ドラマを描くのが巧く、独特のユーモアがある。前作を覆っていたあの感覚「ちょっとした手違いで運命が狂ってしまう。冗談ぢみたあのかんじ」がこの映画においても描かれている。また、メガネ男が本当に犯人なのかという点を明らかにするいくつかの伏線が張られているが、その中に、意図的に観客をミスリードする工夫がこしらえてある。あれはうまかった。

ナヴォット・パプシャドアハロン・ケシャレスの監督コンビは『ザ・マッドネス 狂乱の森 (2010)』で急に注目されて、これがまだ2作目なんだが、そこらへんの駆け出しのインディーズ監督とはひとまわり違うプロっぽさがある。彼らは以下の話題作にもpick upされています↓

私はこの映画をiTunesUSで観ました。

追記。

監督さんに「レビューしましたよ」といったら、返事くれました。「日本のファンにもイスラエルの映画をジャンジャカみてほしい!」だそうです。

もうひとつ追記。このエントリを書いた後、新しいポスターが出た!

Memorable Quotes

Zvika: You're not a cop anymore. You're a civilian. Civilians can do whatever they want... as long as they don't get caught.

Gidi: Maniacs are afraid of maniacs.

Miki: Sould we discuss strategy?
Gidi: Strategy?
Miki: You know, good cop, bad cop?
Gidi: There's no room for good cops.
Miki: No problem. Bad cop, bad cop.

Gidi: You have two options: To die like the scum that you are... or to die after you redeem yourself.

Man on horse: Why do you Jews always think that we all want to kill you?

ネタバレです

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原題: Big Bad Wolves
別題: Big bad wolves
Big Bad Wolves: Στο στόμα των λύκων
Ëýêå, ëýêå, åßóáé åäþ;
Csúnya, gonosz bácsik
Mi mefahed mezeev hara
Duze zle wilki
Очень плохие парни
Büyük Kötü Kurtlar
邦題(カタカナ): 『オオカミは嘘をつく』
制作年: 2013年
制作国: イスラエル
公開日: 2013年4月21日 (アメリカ) (Tribeca Film Festival)
2013年5月4日 (アメリカ) (Stanley Film Festival)
2013年7月26日 (カナダ) (Fantasia International Film Festival)
2013年8月15日 (イスラエル)
2013年8月26日 (イギリス) (Film4 FrightFest)
2013年8月27日 (ドイツ) (Fantasy Filmfest)
2013年9月5日 (フランス) (L'Étrange Festival)
2013年9月22日 (アメリカ) (Austin Fantastic Fest)
2013年9月26日 (カナダ) (Dark Bridges Film Festival)
2013年10月5日 (カナダ) (Vancouver International Film Festival)
2013年10月11日 (アメリカ) (Chicago International Film Festival)
2013年10月25日 (カナダ) (Toronto After Dark Film Festival)
2013年11月8日 (アメリカ) (AFI Fest)
2013年11月23日 (イタリア) (Torino Film Festival)
2013年12月6日 (イギリス) (London)
2014年1月17日 (カナダ) (limited)
2014年1月17日 (アメリカ) (limited)
2014年4月4日 (フランス) (Beaune Film Festival)
2014年4月8日 (フランス) (Israel Film Festival in Paris)
2014年5月21日 (スペイン) (limited)
2014年7月2日 (フランス)
2014年11月22日 (日本)
2014年11月27日 (ドイツ) (Blu-ray & DVD premiere)
2015年2月25日 (イタリア) (DVD)
imdb.com: imdb.com :: Big Bad Wolves
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
シネマトグラフィ
編集
キャスティング
プロダクション・デザイン
衣装デザイン
視覚効果(Visual Effects)
Makeup
  • オオカミは嘘をつく/よーしパパ拷問しちゃうぞー - 映画感想 * FRAGILE

    オオカミは嘘をつくBig Bad Wolves/監督:アハロン・ケシャレス、ナボット・パプシャド/2013年/イスラエル どんよりスリラー映画かと思ったら、トンチキ拷問映画でした。 ヒューマントラストシネマ有楽町シアター1、F-11で鑑賞。タイトルが今さら吉野家コピペで自分でもどうかと思いますが、本当にそういう話なので ...

    2014/12/1, 11:53 AM

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