2008/3/22 (Sat) at 6:34 pm

映画|ネクロマンティック2|Nekromantik 2

ハードコア死体性愛倒錯者の狂愛を描いた発禁映画のパート2。残虐暴力過激表現多。主演モニカ・M、マルク・リーダー。監督ユルグ・ブットゲライト。1991年。ドイツ映画。

ネクロマンティック2 / Nekromantik 2 DVDDVD画像

"I want to master life and death."
- Theodore R. Bundy

前作ラストで壮絶に自殺オナニーした死体性愛者ロブの墓を掘り起こす美女が1名。モニカという。彼女もまた死体性愛者である。新聞でロブの事件を知り、たまらなくなってその死体を盗んだ。自宅に持ち帰って屍姦プレイ。全身が青黒く変色したグロ死体に、色白美女がまたがる映像は猟奇的。彼女は途中できもちわるくなってゲロを吐いた。刺激が強すぎたみたい。彼女の変態性は発芽したばかりなのだ。この先ズブズブにイッちゃうわけですが。

こんなモニカにカレシができた。マルクという。彼はノーマル。マルクはポルノ映画の吹き替え声優という変わった仕事をしているが、いつもきまじめなスーツを着てて、シャイで優しい青年である。ポルノは仕事と割りきってるんだな。ふたりは映画館で知り合ってスムーズにくっついた。ふたりがデートを重ねて親密になっていく過程はたいへん愛らしいラブストーリィである。内気青年のマルクは新恋人ができて仕事もヤルキまんまんとなり、いつもダメ出しされてるディレクターにイッパツオッケーをもらえるっていう変わりようがほほえましい。いいなーこういうの。でもこれで終わるわけがない!

ところでこの合間にベティがちょこっと登場する。前作『ネクロマンティック』でロブをフッて出ていったあの元カノのベティもまたロブの死を知り、墓地にやってきた。そしたらそこは無惨に掘り起こされていたので、彼女は十字架をケトばして怒り狂った。ベティの悔しがりようは通常の意味での『愛』とは違うのかもしれないが、彼女もまたロブを所有したいと強く願ったのであろう。死んでからふたりの女をメロメロにさせちゃうロブって男は、まさしく『キング・オブ・死体性愛』である。

再びモニカ。優しい恋人ができたので彼女は死体を忘れようとする。自宅のバスルームに隠してあるソレをノコギリで切って処分した。だが、ナマ首とペニスだけはどうしても捨てられない。こっそり隠した。そしてマルクとの初sex。彼のセックスは愛情に満ちあふれていたが、モニカは「やっぱりだめだ」と深く落胆した。ガッカリ顔演技がうまい。

ノーマルセックスに落胆したので、カレシを『調教』してみることにした。死体とヤッてるきぶんになれるように「セックス中は動いちゃだめ」とお願いしたり、天井から彼を逆さ吊りにして、ポラ写真を撮ってみるなんてことをやってみた。マルクは愛する彼女の変態要求にとまどいつつも努力するというじつにいいやつなんだが、彼女もそんな彼を愛おしく思うんだが、それでもやっぱりイケない。くそォ。

ある日、モニカは死体性愛同好会のみなさんを家に招いてアザラシの解剖ビデオを鑑賞した。全員女性である。アザラシの死体にメスを入れ、皮を剥ぎ、内臓や頭蓋を取りだす映像は100%グロである。女たちはめしを食いながら黙ってそれを観る。そこにマルクが遊びにきた。ビデオ鑑賞会はおひらき。同好会のみなさんは黙って帰っていった。こういうことには馴れてるみたいである。

「みんなでナニを見てたの?」と聞かれたモニカはそれを見せてやった。マルクは初sexした夜に彼女の冷蔵庫にサランラップがかかったペニスを発見したし、逆さ吊りをされたりしてたので、彼女が異常性愛者であることをなんとなくは察していたのだろうが、その映像を見てウギャーと仰天した。その夜ふたりは初めてケンカした。

モニカのほうから電話した。「ちゃんと説明するからもういちど会って」といったらマルクは喜んでやってきた。寂しかったんだな。

ラスト。

モニカはセックス中にマルクを惨殺。隠しておいた大包丁で首をザックリ切った。血飛沫。ついに歓喜の絶頂。ガガーと腰の動きが速くなる。容赦なくグリグリと包丁を動かして首を胴体から切り離す。見てる私らには地獄の光景だが、モニカにとっては天国。マルクは絶命したが、そのペニスはそそり立っている。根元をゴムで縛った。勃起を持続させるためと思われる。胴体の上にロブのナマ首を置いた。死体のペニスを自ら挿入。これがやりたかったのよおおおおおお。あー。絶頂。

どっかの病院。医師に妊娠したことを知らされた。おしまい〜。

感想

前作よりもずっと映画らしいかんじがする。物語性があり、映画の中に出てくる小道具類にいろんなメタファーが隠されていたりする。この映画は残虐性ばかりが話題になるが、でも私は恋愛物語だと思うんだが、理解する者は少ないだろう。表現がイッちゃってるからな。

ベルリンの壁崩壊が1989年。この映画の製作年が1991年。前作『ネクロマンティック』は1987年なので東西ドイツにわかれていた時代である。ヨーロッパの歴史の大変動のさなかだったゆえに大不運。発禁処分になってわーわー批判されたが、だからこそこの映画を伝説のカルトホラーとして地位を押し上げたという点もあるのではないだろうか。日本語版DVDではラストのおちんちん映像にモザイクかかってるそうだが、メイキングのほうはどうなってるんだろう。特撮スタッフが笑ってつくりもんのおちんちんを手に持っていたけれど、そこにもモザイクがかかってるんだろうか。

ユルグ・ブットゲライトの映画は『シネマ・イン・シネマ』の手法が多い。この映画ではモニカとマルクが知り合うきっかけとなった映画が出てきた。全裸の男女がテラスで食事中。男は絶滅した鳥のことをしゃべっている。女はふんふんと聞いている。テーブルの上には大量のタマゴがあって、ふたりはそれを黙々と食いまくる。というシュールな映画だった。この映画館のシーンで、ユルグ・ブットゲライト本人が出演する。モニカたちの前列の向かって左にいたイケメンアニキが彼である。余談だが、"Hot Love" のビデオがチラリと出てくるところもあった。この監督はいろいろお遊びを入れるのがすきなんだな。

モニカを演じたモニカ・Mは黒ストッキングが似合うけだるい美女である。相手役のマルクを演じたマルク・リーダーもよかった。彼はポルノ映画の声優っていう自由業の仕事をしてるくせに、デートのときもネクタイ着用してるっていう生真面目ドイツ人青年である。コメンタリの中で役づくりのことをわーわーしゃべっていた。sex中に靴下だけを履いてるっていうのとか、その靴下にガーターがついてるっていうのを監督やモニカがゲラゲラ笑っていた。

コメンタリとメイキングの中で、ユルグ・ブットゲライトはなにかっちゅうと「これはボクのコレクションのひとつです。ほんとのホネなんだよ!」と述べ、みんながひぃいいいとおののくと「じょうだんじょうだん」とゲラゲラ笑っていた。そういうギャグがお好きみたいである。ドイツ当局とのことも話していた。ドイツ語なまりの英語がよく聞き取れなかったのが残念なんだが、創作意欲が旺盛であることはじゅうぶんわかった。「カネがあったらパート3もつくりたい」なんていうので大したもんである。ホラー界のソルジェニツィン?

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原題: Nekromantik 2
別題: Nekromantik 2
Nekromantik 2: Die Rückkehr der liebenden Toten
邦題(カタカナ): 『ネクロマンティック2[完全版]』
制作年: 1991年
制作国: ドイツ
imdb.com: imdb.com :: Nekromantik 2
監督
脚本/原案
出演
音楽
シネマトグラフィ
編集
Makeup

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