2015/5/26 (Tue) at 8:22 pm

映画|German Angst

3人のドイツホラー監督によるアンソロジー。『ネクロマンティック (1987)』のユルグ・ブットゲライトMichal Kosakowskiアンドレアス・マルシャル。2015年。

このアンソロジーには、3人のドイツ人ホラー監督による映画が入っています。映画の内容について書く前に、私が買ったドイツ版Limited Mediabook Editionの内容について書きます。これ↓

German Angst (uncut) - Limited Mediabook Edition (1)

German Angst (uncut) - Limited Mediabook Edition (2)

German Angst (uncut) - Limited Mediabook Edition (3)

German Angst (uncut) - Limited Mediabook Edition (4)

German Angst (uncut) - Limited Mediabook Edition (5)

ドイツ版Limited Mediabook Editionの仕様

このセットにはBlu-Ray/DVDの他、ポスターとブックレットがついている。それは結構だが、残念ながら、字幕はドイツ語のみ。という点を承知で私は買った。ドイツ語字幕をGoogle翻訳で訳しながら見ていけば物語を把握できるだろうと考えたのである。しかし、内容を見たら、その思惑は外れた。これから買おうとしている人は参考にしてください。

この映画の主言語はドイツ語だが、英語をしゃべっている場面も多いのである。んで、ドイツ語字幕は英語の部分だけなのだ。つまり字幕がついているといっても、それは英語ができないドイツ人向けのものにすぎない。ゆえに、ドイツ語で会話している部分は私にはさっぱりわからない。誤算であった。

しかし、みっつのお話のうち、MAKE A WISHはドイツ語と英語が半々くらいで、ALRAUNEは全編英語だった。ゆえに、このふたつは物語をほぼ把握できたように思う。FINAL GIRLは全編ドイツ語で字幕ナシなので、映像から物語を想像するしかなかった。くそォ。これはいつか英語字幕でちゃんと見たいものだと思う。

という次第なので、以下の私の感想は不完全な点を含むということをご承知おきください。

トレイラー動画

German Angst (2015) teaser

German Angst (2015) official trailer #2

みっつのお話

FINAL GIRL

監督 ユルグ・ブットゲライト

見ため高校生くらいのカワイコちゃん少女が中年男を監禁/拷問している。淡々とした日常風景の合間に拷問グロがあり、独白ナレーションが挿入されるが、ぜんぶドイツ語字幕ナシなのでさっぱりわからない。チンコカットはoff-screen gore(肉体損壊を見せないヤツ)。けだるくてイヤーな雰囲気はいいが、『ネクロマンティック (1987)』『ネクロマンティック2 (1991)』『死の王 (1990)』『シュラム 死の快楽 (1993)』のユルグ・ブットゲライトの作品なんだと期待すると落胆するだろうと思うが、台詞を理解できれば印象が異なるのかもしれない。

MAKE A WISH

監督 Michal Kosakowski

聾唖の幸せカップルがネオナチモドキのわるいヤツラに襲われ、いたずらされて、ブッ殺されるかと思ったら、不思議な効力を持つペンダントのお陰で、人格入れ替わり現象が起きる。入れ替わり系のホラーはお笑いが多いが、この映画は最初から最後まで陰鬱ゲス路線。この作品はドイツ語英語チャンポンなので、完璧ではないが、物語を把握できたように思う。

ALRAUNE

監督 アンドレアス・マルシャル

写真家の男が謎のカワイコちゃんに導かれ、得体の知れない秘密クラブにいく。夢幻と悪夢が押し寄せてくるような雰囲気の陰鬱ホラー映画。body horrorといっていいだろう。このシーンは驚いた↓

つっても、マンコがモロに出てくるわけではないが、女優さんのウギャー顔でじゅうぶんイテテであった。最後にはびっくりするもんが出てくる。あれもよかった。この作品は全編英語をしゃべっていたのでだいたいわかった。みっつのお話の中でこれが一番よかった。

あとからIMDbを見てたら、アンドレアス・マルシャルという人は『ネクロマンティック (1987)』『ネクロマンティック2 (1991)』のposter artistだったと知った。あのすばらしい絵を描いた人なんですね。

まとめて感想

German Angst (2015)』は鳴り物入りでジャジャーンと出てきた。そのトレイラーは期待感モリモリの出来だが、はっきりいって昨今のドイツのホラーはコケオドシ作品に遭遇する率が極めて高く、また、私らの期待の星であるブットさんもあれから20年も経っているという点からして、これは大ハズレを引くのではないかと逡巡しつつ、いやいやブットさんなんだから、と己に言い聞かせ、人柱になる思いで購入したが、見てみたら、そこまでヒデーもんではなかった。特にいちばん最後のヤツはよかった。だからまぁ買ってよかった。つっても、これはインディーズ映画を愛でるのが好きな人向けのもんだと思いますね。

English Review

I ordered this Blu-Ray/DVD Limited Mediabook Edition at amazon.de knowing it has German subtitles only. I don't speak German. My intention was.. pausing every scene and asking Google Translator to understand the story. That's what I was gonna do.

But turns out, the subtitles are not like I expected. The movie's main language is German but actors speak in English at some parts. And subtitles are only for English speaking scenes. Not entirely. So I have no way to understand what they are talking about when they speak in German. Aww.. So please remember that my reviews are imperfect.

Final Girl by Jörg Buttgereit is a story about a girl who captures and tortures a middle-aged guy. Dark and sick horror but I don't think it's so extreme like infamous Nekromantik 1 & 2 or Schramm. All dialogues are German. No sub. I wish I could understand it.

Make a Wish by Michal Kosakowski. Happy deaf-mute couple enjoy dating and they are being attacked by the scum gang. Mysterious thing happens. How can I say it in English... hmm... personality exchange between two people happens by the mysterious power of the talisman. I mean.. the good guy's mind moves into the bad guy's body. At the same time, the bad guy's mind moves into the good guy's body. Yeah, that kind of thing happens. There are a lot of English lines in this episode. I think I understand the story. It's not comedy. Sick and disturbing horror. Not bad. Interesting theme.

ALRAUNE by Andreas Marschall. It was fortunate that it is entirely English speaking. A photographer guy meets a mysterious girl who seems suffering from mental illness heavily. He is invited to a creepy secret night club, he experiences crazy erotic nightmare. Disturbing and shocking. The twisted ending was awesome. I love it most.

Bottom line. German Angst is not for everyone. It's not perfect. But still worth to check if you are lookng for sick fuck indie horrors.

ドイツ版Blu-Ray/DVD

私が買ったのはコレ↓

Blu-Ray単体もあります↓

DVD単体もあります↓

ネクロマンティック-死の3部作- BOX

余談ですが、最近、日本でコレが出て話題です↓

ますます余談ながら、ネズミツオさんのブログにこんなのが紹介されていた。コレクターズアイテム↓

私もダクタリ・ロレンツ作曲のあのテーマ曲が大好きです。あれは泣けるわー。アナログレコードにばっちりだと思うわー。

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原題: German Angst
別題: Alraune
Final Girl
Make a Wish
制作年: 2015年
制作国: ドイツ
公開日: 2015年3月14日 (ドイツ) (Fantasy Filmfest Nights)
2015年4月4日 (ドイツ) (Splatterday Night Fever)
2015年4月23日 (ドイツ) (filmPolska Film Festival)
2015年5月7日 (ドイツ)
2015年5月15日 (ドイツ) (DVD)
2015年6月7日 (オーストラリア) (Sydney Film Festival)
2015年7月18日 (カナダ) (Fantasia International Film Festival)
2015年7月19日 (韓国) (BiFan - Bucheon International Fantastic Film Festival)
2015年9月19日 (カナダ) (Festival de Cinema de la Ville de Quebec)
2015年9月20日 (フランス) (Strasbourg European Fantastic Film Festival)
2015年9月25日 (アメリカ) (Fantastic Fest)
2015年10月2日 (フランス) (Absurde Seance)
2015年10月2日 (イギリス) (Grimmfest)
2015年10月12日 (スペイン) (Sitges Film Festival)
2015年10月16日 (アメリカ) (Spooky Movie International Horror Film Festival)
2015年10月16日 (アメリカ) (Telluride Horror Show)
2015年10月17日 (アメリカ) (Shock Around the Clock)
2015年10月18日 (イギリス) (Mayhem Film Festival)
2015年11月2日 (スペイン) (San Sebastian Horror and Fantasy Film Festival)
imdb.com: imdb.com :: German Angst
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
シネマトグラフィ
編集
キャスティング
プロダクション・デザイン
アートディレクション
セット制作
衣装デザイン
視覚効果(Visual Effects)
Makeup
謝辞

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