2013/3/22 (Fri) at 3:14 pm

映画|1800cc|The Bleeding House

悩める家族 + ひきこもり娘 + 放火ママ + 人間の血液を収集するシリアルキラー。謎めいた雰囲気のホラー映画。アレクサンドラ・チャンドーパトリック・ブリーンリチャード・ベキンス。監督フィリップ・ゲラット。2011年。

1800cc / The Bleeding House DVDDVD画像

どっかの森の家。

父母と子供x2の4人家族は、なにやらワケアリで、悲しげである。父(リチャード・ベキンス)は仕事を干され、母(ベッツィ・アイデム)は気持ちを落ち着かせるために絵を描き、息子(チャーリー・ヒューソン)はガールフレンド(ニーナ・リサンドレロ)に「ふたりでこの町からオサラバしよう」といわれて迷っている。

そして物語の中心になるのが、娘のグロリアさん(アレクサンドラ・チャンドー)。年の頃は高校生の引きこもり娘は、たまに外に出てくると、鳥を捕まえたりしている。両親が名前を呼んでも無表情だが、「blackbird」と呼ぶと、返答をする。自分のことを鳥だと思っているのだろうか。母は料理に使ったナイフを引き出しに入れて鍵をかける。娘に刃物を触らせないように配慮しているらしい。

その昔、母は放火をした。弁護士である夫は妻のために尽力し、刑務所入りは免れたものの、家族は町の住人から総スカン。以来、家族の受難はえんえんと続き、娘は頭がおかしくなった。という話だが、なぜ母が放火をすると娘がひきこもりになるのか、そもそもの話、なぜ母は放火をしたのか、細かい事情はわからない。人生に疲れた家族は、別の土地に移り、やり直すべきかどうか迷っている。

そんな不幸せ家族の家に闖入者が到来。ニックという男(パトリック・ブリーン)が「車が壊れたから泊めてください」といって、夜更けにやってきた。夫婦は迷った末、見知らぬ男を招き入れる。彼は自称外科医。おしゃべり男。

ニックは家族といっしょにめしを食い、会話をするうち、この家を覆う陰鬱さに気づくが、嫌な顔ひとつせず、親切スマイルでペラペラとしゃべる。悩みを持つ者にとって、赤の他人に詮索されるのは嫌なものだが、この男は『よきサマリア人』的な快適さを備えていたので、夫婦は次第に心を許す。が、じつは、彼はキチガイのシリアルキラーなのでした。この殺人者は人間の血液を集める趣味があるのです。

トレイラー動画

The Bleeding House (2011) trailer

邦題『1800cc』

この映画は『1800cc』にて、2013年11月2日、レンタル開始だそうです。

感想

ナイストライだったとは思うが、いまいちだった。残念賞。謎めいた雰囲気はいいが、ちょっと引っ張りすぎではないか。後半になり「あー、そうだったんですか」と明かされるtwistがあるが、どうもグッとこない。それにわかりにくい。お話自体は悪くないので、やりようによっては傑作になった感がある。あとさ、キラー男がしゃべり過ぎ。ペラペラペラペラペラペラペラペラとうるさくてしょうがない。

こんな例えはへんだが、同じお話を元に、『パニック・ゲーム (2006)』『The Violent Kind (2010)』のブッチャー・ブラザーズが脚本と監督をやったら、かなりおもしろかったように思える。『悩める家族とおしゃべりシリアルキラー』という設定。猟奇的で、破滅的で、陰鬱で、それでも『愛』を感じる物語。こんな話はブッチャー・ブラザーズの得意分野ではないか。うるさいペラペラ男もジョー・イゲンダーが演じていたらすごくよかったんじゃないか。こんな想像を呼ぶくらいなので、題材はおもしろいのです。だから残念賞。

という感想になってしまったが、この映画を褒めているひともけっこういるんで、気になる方は、私の感想などは気にせず、ご覧になってみてください。

グロリアさんを演じたアレクサンドラ・チャンドーは、ABC Familyの『The Lying Game』でカリスマ・カーペンターと共演して人気です。私はこのドラマを見てないんだが、おもしろいらしいです。現在シーズン2がオンエア中だが、私の回りにもハマってるひとが何人かいます。

DVDのオマケ

DVDのオマケはこれだけ↓

  • Commentary with Philip Gelatt and Will Battersby
  • Alternative Ending Presented by American Express
  • Deleted Scene: Benediction
  • Deleted Scene: Nick Ties Up Lynne

この映画のDVDはCCつきです↓

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原題: The Bleeding
別題: The Bleeding
The Bleeding House
Matomeno spiti
County Road K
邦題(カタカナ): 『1800cc』
制作年: 2011年
制作国: アメリカ
公開日: 2011年4月20日 (アメリカ)
2013年11月2日 (日本) (DVD)
2014年3月6日 (ドイツ) (DVD)
imdb.com: imdb.com :: The Bleeding
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
シネマトグラフィ
プロダクション・デザイン
アートディレクション
セット制作
衣装デザイン
視覚効果(Visual Effects)
特殊効果(Special Effects)
Makeup
謝辞

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