2012/12/1 (Sat) at 7:46 am

映画| アウトレイジ・ワールド|Rites of Spring

ネーチャン拉致監禁スラッシャー/身代金目的誘拐事件/地下から蘇る怪物さん。意外な取り合わせのホラー映画。アネッサ・ラムジーAJ・ボーウェン。監督パドレイグ・レイノルズ。2011年。

 アウトレイジ・ワールド / Rites of Spring DVDDVD画像

1984年。

ミシシッピークイーンのカワイコちゃんを含め、5人のティーンが行方不明になった。以後24年間、春になると若い娘が失踪する事件が相次いだ。死体は発見されず。

2008年3月。

レイチェルさん(アネッサ・ラムジー)とアリッサさん(ハンナ・ブライアン)は、バーを出たところで何者かにがつんと襲われ、誘拐される。

キラー(マルコ・セント・ジョン)は自分ちの納屋に彼女たちを拉致監禁。ふたりを吊るし、ナイフでぐりぐり。ふたりはギャーギャーわめく。

このキラーは、普通のホラー映画に出てくる『快楽的殺人者』とは趣が異なり、なにか目的があるらしい。その理由は徐々に明かされるが、映画の冒頭でさりげなく暗示されています。

ま、しかし、殺される方にしてみれば、理由なんかどうでもいい話である。ふたりは涙目で励まし合う。結果、アリッサさんは殺されてしまうが、レイチェルさんは、うんとがんばってファイト一発。スタコラ逃げ出す。やったー!

と思ったら、地下からへんな怪物がぐわーんと出てくるではないか。ひぃい。なんすかこれ。

怪物さんはバケモノ顔で、その体躯はレスラーのように大きく、汚い布を身にまとっている。フランケンシュタインかミイラ男みたい。そいつが巨大オノを手に持ち、ズダーンと攻撃してきやがる。でかいくせに動きが俊敏。そして凶暴。

一難去ってまた一難のレイチェルさんは逃げる逃げる。

こんな大事件が起きているあいだ、別の場所では、とある悪人団が身代金目的の誘拐を実行していた。

彼らはマスクで顔を隠し、金持ちの家に押し入った。家に現金がないのは承知。おそれおののく主人(ジェイムズ・バーツ)に「娘を連れていく。身代金を用意しろ」と言い、さんざん脅し、少女(スカイラー・バーク)を連れ去った。

誘拐が目的ならば、娘を道端でヒョイとさらえばいいではないか、そっちの方が簡単ではないか、という気もするが、映画的には、こんなバイオレンスがあった方がいいのである。

誘拐団は潜伏アジトから父親に連絡。カネの受け渡し方法を指示する。ところが、この父親ってのがキモの座った男で「悪人どものいいなりになってたまるか」つって、誘拐団のウラをかいて反撃する。金持ちパパはなかなかやるではないか。

と思ったら、意外な出来事が起きて、またまた形勢逆転。そこに、前述のレイチェルさんが「たすけてー」と逃げ込んでくる。彼女を追って、怪物さんもやってくる。

誘拐犯も、金持ちパパも、気の毒娘も、めまぐるしい展開に目をぱちくり。わーわー。オノがズダーン!

トレイラー動画

Rites of Spring (2011) trailer

邦題は『アウトレイジ・ワールド

追記。この映画は邦題『アウトレイジ・ワールド』にて、2013年5月2日、レンタル開始予定だそうです。

メールをくれたひとありがとう。

DVD発売は2013年5月24日↓

感想

  • びっくりした。
  • twistがおもしろい。
  • 伏線の張り方がうまい。
  • レイチェルさん、がんばれ!

よくあるスラッシャー映画なんだなという湯加減で始まるんだが、その先はすごく意外でおもしろかった。誘拐殺人と身代金強奪が同時進行し、後半で2つのお話が合流するんだが、それは、単に、ネーチャンが逃げた先に誘拐団がいた、というだけではないのです。このtwistはよく練られている。

スラッシャー映画てのは「なにがなんでもブッ殺す!細かいことは気にすんな!」てのが多いじゃないですか。ズダーン!どかーん!ウギャー!みたいな。でも、この映画は、いつも見馴れている単細胞ホラーとはひと味ちがう。

レイチェルさんがすごくよかった。彼女は駐車場で襲われ、拉致監禁され、目の前で友達がブッ殺され、ファイト一発逃げ出したと思ったら、怪物に襲われ、ひーこら逃げたら、誘拐団にとっつかまる。逃げる逃げる。すばらしい絶叫クイーンだった。こんな娘はホラー界の財産です。

レイチェルさんは絶叫がいいだけでなく、心の優しい娘さんなんですよ。映画の冒頭。バーのシーン。彼女は同僚アリッサに悩みを打ち明けていました。

彼女は仕事上のミスを誰かになすりつけ、そのせいで誰かが首になったらしい。が、それは犯罪と呼べるようなものではなく、サラリーマン社会ではありがちな『ちょっと汚い手』的なものだったらしいが、彼女はすごく悩んでいる。首になったひとがかわいそうだから。

悩んだ末「やっぱりぜんぶ話す。わたしが首になってもいい」てなことをいう。そんな話をしていたところで誘拐されちゃったんだが、じつは、その場面の会話が、後に起きる出来事と絡んでいたなんて、私、夢にも思いませんでした。

怪物ですか。こいつはとにかくアグレッシブに襲いまくる凶悪な相手です。『素早くなったビクター・クロウリー』ってかんじですかね。でかいくせに動きが速いの。迫力ある。

ゴア描写はあまりないが、それを補うおもしろさがある。スリリングな展開にハラハラするよ。特に、最後のへんの、車の中に逃げ込んだレイチェルさんをドッカーン!と襲う場面はすごかったです。ダイナミックでうまい。みんなも観よう。

怪物さんはワームフェイス(Wormface)

Rites of Spring ワームフェイス 画像

この怪物は『ワームフェイス』というそうです(映画の中ではそのようなワードは出てこなかったけど)。クリーチャー造形はアーロン・シムズ。ワームフェイスが出現する動機は映画の中で明かされましたが、謎が多く、その由来や背景などはぜんぜんわからない。

Bloody Disgustingのインタビューによれば↓

パドレイグ・レイノルズ監督はパート2をやるきまんまん。もし次が実現したら、ワームフェイスの謎が明かされるそうな。この怪物は迫力満点だし、ポテンシャルを秘めていると思うんで、シリーズが進んだら、スリーフィンガーやビクター・クロウリーのような有名キャラに育つかもしれません。

DVDのオマケ

US版DVDのオマケはこれだけ↓

  • Commentary
  • Storyboards
  • Poster Designs
  • Worm Face Art Work
  • Sales Trailer
  • Trailer

オマケはスティルばかりでそう大したもんはないが、コメンタリがおもしろい。以下のみなさんがしゃべっています。パドレイグ・レイノルズ監督、レイチェルを演じたアネッサ・ラムジー、誘拐犯のひとりのベンを演じたAJ・ボーウェン、プロデューサーのE・トンプソン

ホラー映画ではおなじみのコーン畑を逃げ回るシーンがあるんだが、アネッサ・ラムジーがいうに「コーンの葉っぱはシャープだから、こんなところを走るのは危ないよ」だそうです。そうだったのか。他にもいろいろ教えてもらえるよ。

この映画のDVDは英語字幕つきだが、コメンタリは字幕ナシ↓

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原題: Rites of Spring
別題: Rites of Spring
Tavaszi vérszomj
Os Ritos da Primavera
邦題(カタカナ): 『アウトレイジ・ワールド』
制作年: 2011年
制作国: アメリカ
公開日: 2011年10月22日 (アメリカ) (Screamfest Film Festival)
2012年7月27日 (アメリカ) (New York City, New York)
2012年7月27日 (アメリカ) (Video On Demand)
2013年5月10日 (ドイツ) (DVD)
imdb.com: imdb.com :: Rites of Spring
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
シネマトグラフィ
編集
キャスティング
プロダクション・デザイン
衣装デザイン
視覚効果(Visual Effects)
特殊効果(Special Effects)
Makeup

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