2011/8/13 (Sat) at 8:48 pm

映画|ステイク・ランド 戦いの旅路|Stake Land

ネズミゾンビ (2006)』の監督による最新作。ヴァンパイアと闘いながら旅するみなさんを描いたホラー映画。ニック・ダミチコナー・パオロダニエル・ハリス。監督ジム・ミックル。2010年。

ステイク・ランド 戦いの旅路 / Stake Land DVDDVD画像

ヴァンパイアがウジャウジャの近未来。世の中の秩序は崩壊し、荒涼広漠たる光景があるばかり。ガレキの合間に死体がゴロゴロ。

この世界では、ヴァンパイアばかりでなく、暴力的なキチガイカルトの連中もいて、じつにおっかない。

そこに中年男と少年のコンビが登場。彼らはヴァンパイアをうりゃうりゃと串刺しにしつつ、旅をしています。

中年男はミスターと呼ばれていて(ニック・ダミチ)、少年はマーティン(『ゴシップ・ガール』のコナー・パオロ)という。ミスターさんが少年を助けて以来、ふたりはいっしょになった。

ミスターさんは少年に闘い方を教え、少年は黙々と彼についていく。彼らの間には子弟愛のような絆がある。

ふたりはひたすら北を目指す。そこには『New Eden』ていう土地があり、ヴァンパイアがいないすばらしい場所なんだとミスターさんがいうからなんだが、確証はないのです。

旅を続けていると、ときおり、小さな町(lockdown townといってた)に出くわす。そこでは生き残った人々が砦のように安全エリアをつくり、助け合いながら暮らしている。

町にたどり着くと、貴重な休息を得られる。町の入り口でミスターさんが過去の戦利品、ヴァンパイアのキバをゾロリと見せると、みんなはホエーと驚いて、親切にしてくれる。有能なヴァンパイアハンターは尊敬の対象だから。

彼らはどこにいっても、あんたら、ここに住みなさいよ、と引き留められるんだが、ミスターさんは頑固一徹に「おれらは北に行くんだ」といって、ずんずんと旅を続ける。

やがて仲間ができる。酒場で歌をうたっていたネーチャン(ダニエル・ハリス)、信心深いオバちゃん(ケリー・マクギリス)、元兵士の黒人のアンちゃん(ショーン・ネルソン)といった連中と出会い、家族のような雰囲気になる。

彼らは目論み通り、平穏な土地にたどりつけるんでしょうか。

エンディング近くでは、アッと驚くカワイコちゃんも出てくるよ(ボニー・デニソン)。

みんなをいぢめるわるもんカルトのリーダー男は『Fringe』のオブーザーバー(ハゲですな)役でおなじみのマイケル・セルヴェリスが演じています。

トレイラー動画

Stake Land (2010) trailer

邦題『ステイク・ランド 戦いの旅路』

2011年8月5日、日本語版DVDも出ました。アマゾンのユーザーレビューでも評判がよい↓

感想

日本語版も出たのでご覧になった方が多いと思いますが、私も最近見ましたよ。ヨカッター。

ジム・ミックル監督の前作『ネズミゾンビ (2006)』は、NYのマルベリー・ストリートの貧乏アパートの住人たちがゾンビに襲われ、貧乏人たちは警察に助けてもらえず、満足な武器もなく、大ピンチになるんだが、武器がなければコイツだぜ!カツカツ低予算でもやったるぞ!とばかりに、握りこぶしのゲンコツ制裁でドカドカと闘い抜く、怒濤のインディーズ魂を感じさせる、ファイトと汗と涙の凝結力作で(ちょとクドいですね、すません)、たいへんよかったですが、『ネズミゾンビ』なんて、フザケた邦題をつけやがってこのやろうめ、と思いましたが、『ステイク・ランド 戦いの旅路 (2010)』もまた、期待を裏切らない力作でした。

ネズミゾンビ (2006)』で元ボクサーを演じたニック・ダミチが引き続き登場する。彼はやっぱり銃なんか使わない。ゲンコツとヤリとクロスボーを武器に、凶悪ヴァンパイアをやっつけます。彼は終始無言で非情ハードボイルド風に闘うんだが、善良なひとたちには優しいです。通底するテーマは『ネズミゾンビ (2006)』に似ていますよね。

コナー・パオロ演じる少年とのつながりが、父息子のかんじと似つつ、でもどこかちがう、『子弟愛』のようでした。親子の情愛とはまた違うんだが、ミスターさんはとても優しいまなざしで彼を見守っていました。あのような、ナニゲに情感的な映像は「わんぱくでもいい」の丸大ハムのコマーシャルに使ったらええよ、っておもいました。

低予算ながら、ヴァンパイアの特殊効果もよく、暗闇からグジャッとくるかんじもよかった。前作と同じく、安易に銃などを使わず、原始的な武器でガシガシと闘うのがこの監督さんの持ち味ですね。また次回作も見たいです。

ダニエル・ハリスさんはおなじみのホラークイーンで、しょっちゅうB級ホラーに出てきてしょうもないヤツも多いですが、コレは最近の彼女の出演作の中でかなりいい方でした(『ハチェット アフターデイズ (2010)』もよかったよ)。

彼女は、この映画ではおなかが大きいんだが、途中でわるもんをだます演技をします。「きゃー、助けて!」つって油断をさせるんだが、黒人のアンちゃんに「女優になればよかったのに!」なんていわれて、テヘッと笑う。あれはなんだか素で笑っているみたいでした。

初登場の場面では、うたを歌いながら出てくる。おー、かわいい!っておもいました。彼女もだんだん年を食ってきたもので、カワイコちゃんと呼ぶには苦しくなってきましたが、妙に雰囲気があって、いいんですよねえ。歌い終えたら「Ready, boys?」なんてイロっぽい台詞をいってましたが、あれ、よかったですよ。目の前でいわれたら、クラッとするだろうなあ。まだまだイケますヨ!

と思ったら、最後のほうでボニー・デニソンが出てきて、こちらは、うら若い、ピッチピチのカワイコちゃんで、あっさりとヒロインの座を奪われてしまったではないか。あー。でもまあいいか。ダニエル・ハリスさんはダニエル・ハリスさんなので、まだまだこれからも活躍するでしょう。

この映画はラリー・フェセンデンがプロデューサーをやっています。『ネズミゾンビ (2006)』ではチョイ役で出演していましたが、こちらでは出演ナシでした。ラリーさんが出てくるとコメディノリになってしまうからかなあ。ラリー・フェセンデンは俳優であると同時に、よくこのようなかたちでインディーズ監督のアシストもやってますね。

DVDのオマケ

私が持ってるのは一番安いヤツで、オマケはコメンタリだけなんだが↓

2枚組のSpecial EditionまたはBlu-Rayだとオマケがたくさんある。こっちにしとけばよかったなあ↓

こちらは日本版↓

Memorable Quotes

Martin: Cult spread like wildfire across the southern states. Waiting for the messiah, but he never came. Death came instead. And it came with teeth.

Martin: Live free or die trying. Fuck the cannibals.

Belle: We got one more for ya. Ready, boys?

Martin: A Scamp. That's what Mister called the kid vamps. She was just a kid. And if not for Mister, I might have become like that.

Martin: We were movin' north. Away from The Brotherhood, skirting the Adirondacks. Less towns, less people. Hadn't seen any vamps yet. Mister said it was too cold for them up here in the mountains. They were cold-blooded. Like reptiles. When we hit the lowlands, they'd be back.

Martin: We'd come far. We didin't know what was waiting for us.

Jebedia Loven: I'm a vengeful god. Eye for eye. Tooth for tooth. Son for son.
Mister: This is between me and you, you bloodsucking son-of-a-bitch.

Peggy: Oh shit. It's Walter again. I went to high school with him and I haven't been able to get a clean shot. He was such an asshole.

画像

画像をもっと見る (59枚)

twitterのご案内

当ブログをお読みくださり、ありがとうございます。twitterやってます。ホラー映画好きな方はフォローしてくださいませ。サイトの更新や新作ホラーの情報を随時流しています↓

Facebookのご案内

ホラー映画 :: 洋画』の最近のエントリ

ホラーなブログの方はどうぞ
原題: Stake Land
別題: Stake Land - Anoitecer Violento
Vampir Cehennemi
Vampire Nation
Zemlja kolčeva smrti
邦題(カタカナ): 『ステイク・ランド 戦いの旅路』
制作年: 2010年
制作国: アメリカ
公開日: 2010年9月17日 (カナダ) (Toronto International Film Festival)
2010年10月1日 (アメリカ) (Woodstock Film Festival)
2010年10月12日 (スペイン) (Sitges International Fantastic Film Festival)
2011年4月14日 (カナダ) (Calgary Underground Film Festival)
2011年4月22日 (アメリカ) (New York City, New York)
2011年4月22日 (アメリカ) (San Francisco International Film Festival)
2011年4月27日 (アメリカ) (Video On Demand)
2011年4月29日 (アメリカ) (limited)
2011年4月30日 (アメリカ) (Boston Independent Film Festival)
2011年5月7日 (イギリス) (Dead by Dawn, Scotland's International Horror Film Festival)
2011年6月17日 (イギリス) (limited)
2011年9月8日 (フランス) (L'Étrange Festival)
2011年9月12日 (フランス) (Strasbourg European Fantastic Film Festival)
2011年10月4日 (フランス) (DVD)
2012年3月9日 (スペイン) (9º Syfy Festival Madrid)
imdb.com: imdb.com :: Stake Land
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
音楽
シネマトグラフィ
編集
キャスティング
プロダクション・デザイン
アートディレクション
セット制作
衣装デザイン
視覚効果(Visual Effects)
Makeup
謝辞

ホラーSHOX [呪](『ほらーしょっくすのろい』と読む)は新作ホラー映画のレビュー中心のブログです。たまに古いのやコメディ等もとりあげます。HORROR SHOX is a Japan-based web site, which is all about horror flicks.

 

すべての投稿 (1533)

CALL GIRL COMIC by DAIJU KURABAYSHIEL GIGANTE COMIC COMIC by DAIJU KURABAYSHI
HORROR SHOX - Horror Reviews, News