映画|ネイバー 美しき変態隣人|Neighbor

ここはどっかの郊外。閑静な住宅街。アメリカ・オリーヴォ演じる謎のおねーちゃんがふらりとよそからやってきて、善良な住人のみなさんをホイホイとブッ殺す。監禁／拷問／殺人。それだけ。That's it!

トレイラー動画

感想

チンコにガラス棒を突っ込んでうりゃうりゃ痛痛痛痛痛痛痛痛痛オシッコじゃなくて血がドバーと出てくるよ。うへー。てのはかなりギョッとしました。下品です。その他のゴアシーンもよくできてて、とても楽しいですが、この映画は物語もヘッタクレもありません。

ま、いちおう、筋書きらしきものはあります。地元の男3人組が出てきて、そいつらはいっしょにバンドをやってる仲良しで、バンドといっても「いつかBIGになるぜ」的な野望を持つなんてことはなく、地元の友達相手にライブをやるのが楽しいというくらいのほほえましい連中なんだが、そのうちのひとり（クリスチャン・キャンベル）がメインの標的となり、オリーヴォちゃんが彼を選んだ理由は特になく、だれでもよかったみたいなんだが、とにかくそいつを捕まえて、足をドリルでぐりぐりやって、足の指をひき肉にしちゃったり、ヒザのへんをぐりぐりやってニーキャップを指でひきずりだしてニタニタしたりとお楽しみをやってるところに、そいつの恋人女（ローレン・ルーニー）がやってきて、これもガガーととっつかまって、こちらは恋人の見てる前で、口をノコギリギーコギーコされて、強制口裂け女にされてしまう。アンちゃんの友達のみなさん（ピート・ポスティリオーネ、ジョー・アニスカ、エイミー・ラトリッジ）もやられちゃう。そんだけ。ヤラレる男がマッシュルームやってるらしくて、途中から夢と現実が交錯するという演出がありますが、そうたいしたオチがあるわけでなく、物語性なんてくそったれ関係ないですよ的に進行します。でもいいのですよ。ゴアゴア・オリーヴォちゃんが観れるんだから。彼女にフライパンで殴られてみたいよ。

かなり楽しかったですが、ひとつ不満だったのは、sluttyでbitchな彼女を見れると思ってたのにちょっと違ってたという点ですね。この映画の彼女は『隣の家の美人お姉さん』キャラなのです。舞台となるのがとてもきれいで閑静な住宅街で、そこを彼女がジョギングしてると「10年前からそこに住んでるおねーちゃん」みたいに見えて、背景にブレンドしてしまうのです。だからみんな油断してヤラレちゃうんですが、やっぱり彼女の魅力はsluttyなパフォーマンスだと思うんで、ぜひ続編をつくってもらって、こんどはLAに場所を変え、その次はNY、アトランタ、たまには海外ロケも（場所に合わせてキャラが変わるの）... てな調子でどんどんシリーズ化したら、どんどん有名になって、トレイシー・ウルマンに物真似されるところまでいってほしいとおもいます。

ところで、私が観たのはUnratedのセル版DVDですが、この映画をそこらへんでレンタルすると（アメリカの話。お店によってちがうかも）、rated versionを渡されてしまうそうな。ratedだとゴアゴアがぜんぜんないそうです。私はそっちを観てないのでどこがカットされているんだか知りませんが、観るならUnratedのセル版のほうがいいですよ。Extraがたくさん入ってて楽しいよ。ギャグリールもあるよ。

アメリカ・オリーヴォっていいなーと思った方は『ビッチ・スラップ 危険な天使たち (2009)』も観よう。こちらは、bitchでsluttyな彼女の魅力満載です。かっこいいよ。

あとから追記。ちょっと思いついた。

物語性なし、と書いたけど、あとからふと思ったんだが、この映画の舞台はすごく箱庭的なんですね。郊外にポツンと存在するきれいな町なのです。そこには「おれは都会に出て行くぜ」的なギラギラキャラとか、逆に「LAに行ったけどズタボロになって都落ちしちゃいました女」なんていうのは出てこないのです。出てくるのは幸福そうなひとたちばかり。高校時代の仲間といまもバンドをやってるアンちゃんたちとか、ワンコの散歩をするのが好きな女の子とかですね。だから、なんちゅうのかな、ちょっと浮いた感がある、非現実的ノーマン・ロックウェル的な舞台装置を意図的につくって、そこに、隣のきれいなお姉さん風のキチガイキラーが迷い込んだ状況を再現してみたよ。ということかなと。それはひとつの物語だなあ。そうか。そういうことか。なんておもいました。

Special Features

セル版UnratedバージョンのDVDには以下の特典が入ってます。Music Videoてのは、映画の中で出てきた3人組のバンド『Low Budget』のプロモビデオです。アホっぽいけどおもしろい。

• Behind The Scenes With interviews
• Fight Scene Featurette
• Gag Reel
• Special Effect Featurette
• Music Video
• Nieghbor Trailer
• Also From Lionsgate

コメンタリもあるよ。

• Commentary With Director Robert Angelo Masciantonio And Producer Charles St. John Smith III
• Commentary With Dr. Karen Oughton

エンディングのアレはナニ？

ネタバレ!!
SPOILER ALERT!!!!!

映画のところどころでテレビニュースが出てきて「凶悪シリアルキラーのショーン・グレイシー（Shawn Gracey）が刑務所から逃げちゃいました。みなさん気をつけて」とかいうのが入るんで、彼女がソレなんだろうか、でもショーンって男の名前だしなあ、と思わせる演出があり、そして最後には、通りがかりの女が「あのショーンなんとかっていうキラーは捕まったから、もうだいじょうぶヨ。さっきニュースで見た」「へー。そりゃよかった」という会話があって、アメリカ・オリーヴォはおきらくに逃げていくという、じつに残尿感のあるオチなんだが、単に「関係なかったよ」ということだろうか。なんか意味あるの？

テレビニュースのキャスターを演じていたのは、監督のロバート・A・マシャントニオだそうです。

Memorable Quotes

Don Carpenter: Only in my dreams.
Jenn: Stop obsessing, Debbie Gibson.

the girl: You look like a marlin.

the girl: Wait, wait, wait. 'Cut me, Mick. Cut me.' You know that one? I guess a 'Clockwork' quote might be more appropriate right now. Can you think of one?
Don Carpenter: Please, whatever you're thinking of doing...
the girl: No! That's 'Misery'!

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