映画|パラサイト・クイーン|Growth

20年前。

カティハンク・アイランド（Cuttyhunk Island）ていう小さな島で、バイオ技術で真珠をつくるっていうのをやってたら、その研究は意外な進展を見せ、真珠どころか人類に画期的な進化をもたらすスゲーもんができちゃったよと大騒ぎで、世界の科学者たちから大注目になったんだが、結局、失敗に終わった。これのせいで、たくさんの人が死んで研究打ち切りになった。

現在。

マーセア・モンロー演じるジェイミーちゃんは20年前の惨劇の生存者で、ママをなくしたという経験を持つ。彼女は恋人、仲間たちといっしょにこの島にやってくる。その目的は自分名義の家を売却するためだが、悲しい過去に決別するという意味もあるのであろう。サッサと家を売ってトットと帰ろうと思ってたらば、ぐにゅぐにゅ寄生虫に襲われる！これが体内に入ると、ミュータントっちゅうかバケモノになっちゃうのです。きもちわりぃ。

感想

これはなかなかでした。低予算ですが特殊効果は見れるレベルだし、随所に工夫が感じられました。寄生虫は『スリザー / Slither』に似たヒルみたいなやつで、グニューと人体に侵入します。水中を泳ぐシーンもありました。水中ではビローンと体がひろがってぱたぱたと泳ぎます。きもちわるいです。

これに冒されると超人的なバカちからと鋭敏な感覚を持つようになる。ハルクみたいになれるんだけど、副作用があるようでとても危険。自我が失われてガオーと人を襲うようになる。そのジワジワ感がよく表現されていました。

キャラのみなさんもよかったです。主人公ヒロインのジェイミーちゃん（マーセア・モンロー）は優等生タイプのカワイコちゃんで、これまぁ普通ですが、その恋人ブライアン・クラウズ（ネッシー狩りもやってた）は不器用なタフガイアニキ。口の減らない不思議キャラのクリステンちゃん（ノラ・カークパトリック）はかなりバカぽいんだけど、愛嬌があってかわいかったです。彼女が「なんみょうほうれんげーきょー」なんていうシーンがありました。クリステンちゃんの相手役のジャスティンくんはクリストファー・シャンドで、こちらは女の子にコバカにされるいぢられキャラの純情ボーイなんだけど、寄生虫にやられたら顔つきがぎらりとかわります。なかなか名演技。リチャード・リールおじいちゃんは、60過ぎのわりにはどたんばたんと動き回ってげんきそうでした。このひとはみためデブのおっさんに見えますが、たくさんの映画に出てけっこう動き回るんで、体調を整えて体を鍛えているのでしょうね。えらいです。おもしろいおもしろい。

この映画は『パラサイト・クイーン』という邦題で3月に日本でDVDが出るようです。日本でDVDが出るやつって（有名監督 or 有名俳優の映画は別として）うんこ映画が多いと思うんですが、これはかなりいいんじゃないですかね。

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