2010/1/28 (Thu) at 4:11 pm

映画|ポンティプール|Pontypool

英語の音声を通じて伝染拡散するゾンビウィルス。スティーヴン・マクハティ、リサ・ホウル。監督ブルース・マクドナルド。2008年。

映画|ポンティプール|PontypoolDVD画像

スティーヴン・マクハティ演じるグラントはカナダのPontyoolていう田舎町のローカルラジオのDJで、"Hey folks!" と魅力たっぷりのセクシーボイスで今日もごきげん。かるーく毒舌ネタをキメてヨッシャと思ったら、女プロデューサーにガミガミ怒られる。「あんたは天気予報を読みあげていればいいのだ。そんなのだれも聞きたくないっちゅうの!」といわれてトホホである。まぁ、ローカルラジオのDJブースの日常的光景といえよう。

つまらん一日の始まりであるねと思ったら、事件が発生して緊張感が高まる。現場で取材するいつものアンちゃんから思わぬ緊急リポートが入る。「暴動が起きているヨ!えらいこっちゃ!」という声はただならぬ雰囲気。スタジオには、グラント、女プロデューサー、女アシスタントの3人がいるんだが、彼らは状況がわからないのでいらいらする。断片的な情報によれば、とつぜん人々が狂って手当り次第に襲っているらしいです。

どうしたもんだかと思ってたら、こんな田舎放送局に世界のBBCから生中継取材がくるんでおったまげる。日頃はデカい口を叩くグラントも、相手がBBCのキャスターとなると「あー、ごくろうさまです。こちらもね、なにがどうなってるのかわからないのです。はいごめんなさい」なんて調子が狂っちゃう。どうやらほんとにやばいみたい。どうしよう。外ではゾンビがウヨウヨ。

映画は小さな建物の中だけで進行します。しまいにゾンビどもがガオーと押し寄せてみなさんはピンチになる。英語音声を媒介して伝染拡散するゾンビウィルスという、異色『linguisticな』ホラー映画の原作は、Tony Burgessの『Pontypool Changes Everything』。脚本もTony Burgessが書いています。

Pontypool trailer
Pontypool trailer #2

感想

チョイネタバレ含む。

「英語音声で感染するウィルス」てのがこの映画の主題で、それに気づいたみなさんはフランス語でしゃべってみたり、言葉遊びをしてみたり(英語的ダジャレみたいな)しつつ、その駆逐法を探るという話ですが、じつに批評家ウケはいいみたいですが、私にはどうもぴんときませんでした。残念。ラストも投げやり気味だし。結局、ウィルスの拡散は防げなかったということでしょう?冒頭で出てきた迷いネコのハニーちゃんがきっとなにかカギになるのであろうと思ってみてたのだけれど、とくになにも説明されなかったよね(でしょ?)。

いくつかのラインはおもしろかったし、スティーヴン・マクハティのセクシーボイス演技もなかなかだったと思いましたけど、この内容ならポッドキャストのラジオドラマでよかったんじゃないかと。英語というのは耳で聞いて愛でる言語ですよね。みための字面に美観を見いだす日本語と根本的にちがってて、それゆえに、有名な詩人の朗読会とか人気ありますし、そういう文化圏なので、ポッドキャストのサイトもたくさんあるじゃないですか(Pseudopodとか)。音声だけでこの映画を楽しんだら、きっとすごくおもしろいんじゃないですかね。だから、つまり、映像には不向きなネタなのではないかと思われたのですよ。という感想を書いてる私はにぶいの?

冒頭のラインはよかったです。ウィットに富んでおり、言葉遊びがこの映画のキモだということを盛り込んで、なめらかに映画の世界を凝縮していました。ハニーちゃんはどうしちゃったのでしょうか。チト長いですが引用↓

Mrs. French's cat is missing. The signs are posted all over town. "Have you seen Honey?" We've all seen the posters, but nobody has seen Honey the cat. Nobody, until last Thursday morning, when Miss Colette Piscine swerved her car to miss Honey the cat as she drove across a bridge. Well this bridge, now slightly damaged, is a bit of a local treasure and even has its own fancy name; Pont de Flaque. Now Collette, that sounds like Culotte. That's Panty in French. And Piscine means Pool. Panty pool. Flaque also means pool in French, so Colete Piscine, in French Panty Pool, drives over the Pont de Flaque, the Pont de Pool if you will, to avoid hitting Mrs. French's cat that has been missing in Pontypool. Pontypool. Pontypool. Panty pool. Pont de Flaque. What does it mean? Well, Norman Mailer, he had an interesting theory that he used to explain the strange coincidences in the aftermath of the JFK assasination. In the wake of huge events, after them and before them, physical details they spasm for a moment; they sort of unlock and when they come back into focus they suddenly coincide in a weird way. Street names and birthdates and middle names, all kind of superfluous things appear related to each other. It's a ripple effect. So, what does it mean? Well... it means something's going to happen. Something big. But then, something's always about to happen.

こんなウィルスがあったら英語圏の国はかるーく全滅ですね。ナチス好みのウィルスです。

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原題: Pontypool
別題: Frecuencia macabra
Pontypool - Radio Zombie
Pontypool: Öldüren kelimeler
邦題(カタカナ): 『ポンティプール(原題)』
制作年: 2008年
公式サイト: "Pontypool" Official Site
制作国: カナダ
制作スタジオ: Ponty Up Pictures
公開日: 2009年3月14日 (アメリカ) (South by Southwest Film Festival)
2009年5月29日 (アメリカ) (New York City, New York)
2009年6月26日 (イギリス) (Edinburgh Film Festival)
2009年10月10日 (アメリカ) (Indie Memphis Film Festival)
2009年10月16日 (イギリス)
2010年1月26日 (アメリカ) (DVD発売)
imdb.com: imdb.com :: Pontypool
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
音楽
シネマトグラフィ
編集
プロダクション・デザイン
アートディレクション
衣装デザイン
視覚効果(Visual Effects)

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