2015/6/13 (Sat) at 8:50 pm

映画|喰らう家|We Are Still Here

ラブクラフト・ミーツ・熱々溶岩打撃ゴーレムオバケ!バーバラ・クランプトンアンドリュー・センセニグモンテ・マーカムラリー・フェセンデン。監督テッド・ゲオガーガン。2015年。

喰らう家 / We Are Still Here DVDDVD画像

冬。

ニューイングランドのどっかの田舎。

事故で息子をなくしたばかりの悲しみ中年夫婦(バーバラ・クランプトンアンドリュー・センセニグ)が、古い家に引っ越してくる。

夫は妻をいたわるように接し、わたしらはこの悲しみを乗り越えて生きていくのだ、という調子でひっそりと悲しくやっていたらば、奥さんは「この家にはボビーがいる!わたしはあの子を感じる!」とかいいだす。息子のオバケがいるんですかね。

やがて家の地下に設置されたボイラーの調子が悪いことに夫が気づく。地下にいくと、むせ返るように暑くてたまらない。不動産屋に文句をいったら修理人がきたんだが、これが奇怪なオバケに襲われた。じわじわーと汗ばむ怪奇な雰囲気が漂っていますね。この映画に出てくるオバケは火炎系なんですよ。という点が明らかになるのはもう少し先ですが。

夫婦がまんじりとしない思いで片付けをやってたところに、友達夫婦(リサ・マリーラリー・フェセンデン)が遊びにくる。このコンビは友達をげんきづけにやってきたっていうことだが、こいつらはチト変わり者で、スピリチュアルにカブレている方々なのであった。

つっても、彼らは、「友達の家にやってきていきなりイタコの真似事をするのは非常識である」くらいの節度をわきまえており、「悪魔払いとかすんのはやめような」とかいいつつ(つってもやるきまんまんなんだが)、長距離ドライブをしてやってきた。

4人は再会を祝してビールを飲んでまったりしつつ、ところが、近所のダイナーにいったら地元民のただならぬ異常視線にたじろぎつつ、次第にこの家の過去の秘密が暴かれていく。こんなの↓

この家が建てられたのは1859年。町の葬儀屋を営む家族が住んでいたんだが、やがて、葬儀屋は死体を売っていたらしいとわかって、人々に非難された末に、主人が自殺したんだそうな。以来、なんだか知らないが、30年おきにヒデーことが起きるらしいよ。

引っ越してきた奥さんが「ボビーがいる!」と感じたのは、ほんとは死んだ息子のオバケじゃなくて、なにかもっと邪悪なものなんじゃないのかね。

フェセンデン夫婦の息子にMichael Patrick Nicholson。そのガールフレンドにKelsea Dakota。夫婦を不安に陥れる隣人夫婦にモンテ・マーカムConnie Neer。といったみなさんが登場します。

全体的に豪華なキャスティングで、出てくる人たちは中年ばかりで、キャーキャーわめくカワイコちゃんとかあんまり出てこないし、なんかこう、暗闇からジョージ・C・スコットがジャジャーンと出てきてもおかしくない雰囲気がありますね。

と思ったら、最後にガガガーと盛り上がる!

トレイラー動画

We Are Still Here (2015) trailer

邦題『喰らう家』

後から追記。情報ありがとうございます↓

感想

喰らう家 (2015)』は今年のSXSWでプレミアされて話題だった。最近こればかり書いているが、DarkSkyFilmsはじつにノリノリである。聞くところによると、この会社は単に映画の権利を買って売るだけでなく、(すべてではないと思うが)映画の製作を積極的にやる。若い監督さんにチャンスを与えたり、脚本にあれこれいったりする。それがいいかんじに回っているようだ。

そんな野心的なDarkSkyFilmsにこのキャスティングとなれば話題作になるのは当然である。期待をして観た。

感想をひとことでいうとこうですね↓

ラブクラフト・ミーツ・熱々溶岩打撃ゴーレムオバケ!

ニューイングランド地方の寒々とした雰囲気、秘密を隠し持つ住人たち、といったあれ、ラブクラフト的怪奇がそこはかとなく漂っていて、ラブクラフトが原作としてクレジットされているわけではないが、監督さんがインタビューで答えているように、明らかにソレ系を意識しているようだ↓

そんな印象を覚えつつ、『We Are Still Here』(わたしらはまだここにいる)というタイトルを二度見すると、「そういうあんたらは誰なんですか?」と質問が頭に浮かんで、ゾゾゾーとする。後半はズダダーンとくる。

この映画に出てくるオバケはかなり変わってて、火炎打撃系です。燃える熱々オバケってかんじの野郎が、火花を散らして襲ってくる。こわーい。めずらしーい。

古いホラー映画定番のノリを踏襲しつつ、今風のゴアを積極的にやっているのが見どころなのだろう。だから、つまらないってことはないが、いや、けっこういいとは思うが、正直にいうと、期待を上回るものではなかった。

同じくDarkSkyFilmsのオカルト新作『デス・ノート (2014)』の方が私は好きだ。あっちのほうが野心的だし、独自性がある。こっちは手堅すぎる。キャストが豪華。熱々オバケが珍しい。という点を除けば、まるきりいつものヤツだから。

でもまぁいいや。バーバラ・クランプトンが出てるし、モンテ・マーカムがニタ笑いでしゃべってるだけで絵になるし。

ところで、深読み。

この映画のオバケの正体は大昔に死体を売ってた葬儀屋という話だが、ラリー・フェセンデンのファンなら、この話を聞けば、『セール・オブ・ザ・デッド (2008)』を思い出すのではないか。こちらは18世紀を舞台にした死体泥棒の話です。

ドミニク・モナハンと彼がコンビを演じていて、かなりおもしろかった。何年か前に続編構想があると聞いたが、その後、発表されていない。もしいつか続編をやるんなら、そのときには、ラリーさんはチャッカリ『喰らう家 (2015)』のスピンオフみたいなネタを仕込んでくるんじゃないかな。18世紀の死体泥棒話から、19世紀の死体売りの葬儀屋話につながり、現在に至るなんておもしろいじゃん。ぜひやってくださいよ。

また、リチャード・グリフィンがbased on a concept by(元々のアイデアを考えた人)として脚本にクレジットされているのが意外だった。グリフィンさんは私のお気に入りのインディーズ監督だが、彼の専門はお笑いである(たまにシリアスもやりますが)。彼は元々このアイデアを思いついたのに、なぜか自分ではやらなかった。

グリフィンさんがこのアイデアをやったら、高熱オバケがゴジラみたいに口から火を吹いたりするんじゃないのかね。そういうのを観たいよね。

そんなことを想像しながら観ていたところ、ひとつまた気づいた。この映画に出てくるオバケは熱々火花を散らし、焼けコゲ顔でぶわーんと襲ってくるが、あれは水をブッかければすぐに退治できるんじゃないのかね。なにせ火だから。グリフィンさんならそこを突くんじゃないのかね。彼、ベタなのが好きだから。

もしそんなことになったら、サラ・ニクリンとか出てきて、こういう絵になるんだろう↓

映画|アトミック・ブレイン・インベイジョン|Atomic Brain Invasion (32) 画像

映画|アトミック・ブレイン・インベイジョン|Atomic Brain Invasion (32) 画像

上の絵はリチャード・グリフィン監督の『Atomic Brain Invasion (2010)』という映画です。おもしろいよ。

ところで、『喰らう家 (2015)』のエフェクトをやってるのは、低予算ホラーでよく名前が出てくるOddtopsyさんです。こちらのゴアリールはノリノリですごくいいですよ↓

Oddtopsy FX Gore Reel

映画とは関係ない話になっちゃったが、これにておしまい。

画像

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原題: We Are Still Here
別題: Mi smo još tu
Ainda Estamos Aqui
We Are Still Here - Haus des Grauens
Todavía estamos aquí
We are still here
Το σπίτι της φρίκης
The Eating House
Мы всё ещё здесь
邦題(カタカナ): 『喰らう家』
制作年: 2015年
制作国: アメリカ
公開日: 2015年3月15日 (アメリカ) (South by Southwest Film Festival)
2015年3月28日 (アメリカ) (Boston Underground Film Festival)
2015年6月3日 (オーストラリア) (Sydney Film Festival)
2015年6月5日 (アメリカ) (limited)
2015年7月18日 (韓国) (BiFan - Bucheon International Fantastic Film Festival)
2015年7月19日 (カナダ) (Fantasia International Film Festival)
2015年8月28日 (イギリス) (Film4 FrightFest)
2015年10月9日 (スペイン) (Sitges Film Festival)
2015年11月7日 (イタリア) (Science+Fiction, Trieste)
2015年12月4日 (日本) (DVD)
2015年12月12日 (日本)
2015年12月17日 (ロシア)
2016年1月7日 (ドイツ)
2016年3月4日 (スペイン) (internet)
2016年3月22日 (スペイン) (Barcelona subtitled version)
2016年4月8日 (スペイン) (Blu-ray & DVD premiere)
imdb.com: imdb.com :: We Are Still Here
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
シネマトグラフィ
編集
プロダクション・デザイン
アートディレクション
衣装デザイン
視覚効果(Visual Effects)
特殊効果(Special Effects)
Makeup
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