映画|フランケンシュタイン vs マミー|Frankenstein vs. The Mummy

ここはどっかの大学。

若い教授のヴィクターさん（Max Rhyser）は薬学の専門家。

その名前からしてわかりますね。彼は死体蘇生の実験を密かに行っている。廃墟の地下を改造した秘密のラボで、死体をつないで、イッヒッヒー、てなことをやっている。

死体を調達してくるのは、大学で働く掃除係のオッサン。彼にお金を渡して、死体泥棒をやらせていたんだが、「新鮮な脳ミソを持ってこい」といったら、頼みもしないのに殺人をやらかしやがった。こうなったら後には引けませんね。なんとしても実験を成功させなくちゃ。

ヴィクターさんは子供の頃にママが自殺したことをきっかけに、人類の役に立つと考え、死体蘇生の研究を始めたそうな。しかし、そんな理由などはどうでもいいのである。はやくはやく怪物さんをつくってくださいよ。期待しているよ。

その裏側で、別のお話が進行中。こちらはミイラ男であります。

大学の考古学の研究チームが、エジプトにいって、ウサカレ（Userkare）ていう王様のミイラを発見。大学に持ち帰ってきた。このミイラには呪いがかかっているんですよ。こわーい。

ミイラ研究チームのリーダーはハゲのおじいさん博士（ブーマー・ティッブス）。ミイラの胸をほぢくって、ブローチみたいな飾りを見つけた。「おー、大発見じゃ」と喜んだのもつかの間、ミイラから「ぶおーん」と煙が出てきて、彼は「うーん」とブッ倒れてしまいましたよ。

すると、あら、不思議。おじいさんはミイラの子分になってしまった。ミイラは彼を操り、カワイコちゃんをおびき寄せ、生き血を求める。やがてジャジャーンと復活！オーイエー！

復活したミイラは、自分にかけられた呪いを解きたくてジタバタするんだが、何を勘違いしたのか、研究チームの美人教授（アシュトン・レイ）の写真を見るなり、「コイツを連れてこい！」「おれの呪いを解け！」と命令する。彼女が身につけていたペンダントを見て、魔女と勘違いしたみたいです。3000年も寝てたんだから、これくらいのドジは許してあげよう。

んで、このヒロイン娘は、前述のヴィクター教授と恋人同士なのですね。この娘さんは本当にかわいそうです。だって、自分の恋人がキチガイ実験をやってたと知ってガピーンとおったまげた直後、怪物に襲われてエッチなことをされるわ、ミイラ男に勘違いされるわ、もう散々です。

最後は、恋するふたりの前に、ヴィクターさんのつくった怪物とミイラ男が出てくる！

ふたつの怪物は各自の思惑で好き勝手に暴れるが、お互いのことを気に食わない。鉢合わせして顔を見るなり「このバケモノ！」つって、怒って、プロレスを始めます。ははははははははははは。

トレイラー動画

Frankenstein vs. The Mummy (2015) trailer

感想

上のあらすじを読んで「おもしろそうだ！」と食いつく人にいっておかねばならないが、この映画はうだうだが多く、テンポよく進行しない。なにしろ2時間弱もある。なぜこんなに長いかというと、えらくまじめにつくっているから。ヴィクターさんが科学者らしい台詞を長々としゃべったり、メロドラマがあったり、誰かが死ぬとご丁寧に刑事がきたりする。

最近はこういうのは流行らない。いまのホラー映画は展開が早くて、ジャンジャカ人が死んでも、刑事なんかは出てこない。エイリアンが攻めてきたら、理由はすべて謎。ゾンビの発生理由は簡単な説明だけで済ませる。昨今はテンポ重視が主流だ。

それにひきかえ、この映画はたいへん古風である。フランケンシュタインとミイラ男という、懐古的な題材に合わせて、わざと懐古ノリを選択したのかもしれないが、以前に見たダミアン・レオーネ監督の『All Hallows' Eve (2013)』も懐古ノリだったので、彼は元々こういうのが好きなのだろう。

そこらへんは少々ダルいが、気合いの入ったゴアゴアがいくつかあったし、阿呆な物語を大まじめにつくっているという点が私好みだから、まぁよし、というかんじです。

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Frankenstein vs. The Mummy

Release Date: 2015-02-10
Studio: IMAGE ENTERTAINMENT
Run Time: 115 minutes
Language: English
Region: Region 1
Rated: Unrated
Number of discs: 1
Best Sellers Rank: 17,598

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画像いろいろ

もったいぶったしゃべり方をするおじいさん教授がおもしろかった↓

彼はくそまじめな研究者なのかと思ったら、PCのデスクトップに美人教授の写真を入れているんですよ。いやらしい↓

おじいさん教授のデスクトップ

これを見たミイラ男が「このネーチャン、連れてこい！」っていうところは、ドラキュラがルーシーの写真を見たときみたいだと思った。でも、よく考えたら、彼は3000年前の人なのだから、写真という概念を理解できるわけがないですね。でもわかるんですよ。上手な絵だと思ったのかな。

ミイラ男の造形は雑巾みたいな包帯がビロビロしてて、いいかんじ↓

いかにもミイラ男

ミイラ男はナデ肩の方がしっくりきますね

かっこいいいいい

この絵もいいですね

カワイコちゃんのギャーギャー演技もよかった

フランケンシュタインの造形はあんまり好きじゃない。これですが↓

ゴアゴア、イイネー！

古代エジプト流の鼻炎治療はかなり痛そう

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