2015/2/4 (Wed) at 9:16 pm

映画|ベラ・キス・プロローグ|Bela Kiss: Prologue

20世紀初頭ハンガリーのシリアルキラー、ベラ・キスが復活する(?)ドイツのホラー映画。スラッシャー!イエーイ!クリスティーナ・クリーブルドルフ・マーティンFabian Stumm。監督Lucien Förstner。2013年。

ベラ・キス・プロローグ / Bela Kiss: Prologue DVDDVD画像

ここはハンガリー。ブダペスト郊外の森。

山道をドライブ旅行する男女グループが登場。クリスティーナ・クリーブとそのカレシ(ベン・ベラ・ベーム)、目つきの悪いアンちゃん(Fabian Stumm)に加え、イチャイチャカップル(ジャニナ・エルキン + Angus McGruther)というメンツは、いつものおきらく連中なんだな、と思ったら、ちょっと違っていた。

彼らは銀行強盗をやらかして、逃げている途中なのである。でもそのわりにはやっぱりお気楽ムードなんですが。

山道をずんずん進んで、瀟洒なホテルにたどり着いた。ベル・ホテル・ホフマンという。女主人(ジュリア・ホーヴァス)に名前を訊かれた男はふざけたことをいう。「おれはバッドウルフ。こちらのお嬢さんは赤ずきんちゃん。あっちは3匹の子ブタちゃんたちです」なんていうが、女主人はすました顔で「お待ちしておりましたわ」とかいう。ここは偽名オッケーの隠れホテルなのだ。

ホテルのロビーには不倫カップルらしき連中がいる。いわゆるラブホ的なもんだが、そんな安っぽいヤツじゃなくて、あれだ、伊豆の連れ込み高級温泉宿みたいなノリの、金持ちのオッサンが若いネーチャンを連れ込む系のヤツですね。

5人はこのホテルでほとぼりをさまして潜伏しようという話だが、なにやら奇怪な雰囲気である。ホテルのレストランには肉料理しかない。ベジタリアン娘がブーブー文句をいったら、「お肉しかないんでございます」とかいって、態度は丁寧だが、有無をいわさぬ「肉を食え」ルールを押しつけられた。

女主人の他に中年男の執事(ピア・マルティニ)がいるんだが、こちらも薄気味悪い。彼はさりげなく客を監視しているようである。いったいどんな秘密が?!

元々このホテルは、1900年代のハンガリーに実在したシリアルキラー、ベラ・キスの家だったんですよ。ベラ・キスは20人以上を殺した殺人犯だが、現在に至るまで行方知れず。たぶんどこかで死んだのだろう。といわれているが、もしかしてまだ生きているんでしょうか。ホテルの敷地内に怪しいドラム缶がある。死体が入っているらしいよ。

夜になると怪しいキラーが徘徊。ナイフでズダーン!ウギャー!

このホラー映画は展開がスローなのが難点だが、アクションスタートしたら、ぶわーんとおもしろくなる。スラッシャー描写がかっこよくて泣けた。いいですなあ。あのハゲ。

トレイラー動画

Bela Kiss: Prologue (2013) trailer

感想

よかったところ↓

  • 映像がきれいでかっこいい
  • キラーの描写がじつにいい
  • ズダーン!とくる!

悪かったところ↓

  • アクションスタートするまで長い
  • 前半だるーい
  • 余計な謎解きはいらない

上のあらすじでは割愛したが、始まってすぐにちょっとおもしろいアクションがある。ところが、その後はスローダウン。前半ダルーいので、おすすめしていいのか微妙だが、後半30分はとてもよかった。直接的な人体損壊ゴアはないが、撮り方が巧くて、キラーがおっかないの。

ベラ・キスは100年以上も昔の殺人鬼なので、普通に考えれば死んでいるはずだが、それがどうかして生きているんですね。でもキラーは別人なのです。ベラ・キスはどうやって生き延びたのか。あのキラーはナニモノであるか。という疑問の答えはフラッシュバックで明かされる。詳しくは映画を見てくださいと思うが、ひとつだけいうと、これはオバケ映画ではないです。だからオバケオチに脱力することはないんですよ。

ベラ・キス本人は最後にジャジャーンと出てくる。『Bela Kiss: Prologue』というタイトルからして、続編つくる気まんまんですね。プロローグっていうくらいだから、この映画は本式のお話が始まる前の序章、いわば長めの予告編、みたいなつもりなのかもしれない。

そして、この映画にはもうひとつ謎解き要素がある。クリスティーナさん演じる娘さんは孤児院で育った。彼女は実の父母を探していてどーのこーの。というサブ話があるんだが、あれは要らないって思った。

こういう映画はめんどうな謎解きなどはやらず、単純直球!ズダーン!うりゃー!とスラッシャー勝負してほしいよね。後半アクションのノリを全編まるまるやってほしいよね。いうほど簡単じゃないのかね。そこをお願いしますよ。

というわけで、色々と文句はあるが、とにかくキラー描写がいいので許す、という感想です。

ドイツのインディーズホラーはこけおどしジャケにだまされる率が異常に高いが、これはそこまでひどくない。ホラーファンにはおなじみのshocktillyoudropさんが配給をやっています。

DVDが去年出ましたが、私はiTunesUSで観ました。

かっこいいハゲ兄貴キラー画像集

Jörg Koslowskyさんという俳優さんが演じています
映画|ベラ・キス・プロローグ|Bela Kiss: Prologue (22) 画像

ヒジの角度にこだわりが感じられる
映画|ベラ・キス・プロローグ|Bela Kiss: Prologue (22) 画像

森の追いかけっこもよかった!
映画|ベラ・キス・プロローグ|Bela Kiss: Prologue (22) 画像

うっとりしちゃう!
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最後は片目で
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オダブツになりました
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クリスティーナさんもがんばった!
映画|ベラ・キス・プロローグ|Bela Kiss: Prologue (22) 画像

近年のクリスティーナ・クリーブの演技の中では、いちばんよかったと思う。映画の評価でなく、彼女自身のアピール度という点において、ですね。
映画|ベラ・キス・プロローグ|Bela Kiss: Prologue (22) 画像

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原題: Bela Kiss: Prologue
別題: The Kiss of a Killer
制作年: 2013年
制作国: ドイツ
公開日: 2013年1月10日 (ドイツ)
2013年12月3日 (オーストラリア)
2013年12月3日 (カナダ)
2013年12月3日 (アメリカ)
2014年3月30日 (オーストラリア) (Audi Festival of German Films)
imdb.com: imdb.com :: Bela Kiss: Prologue
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