2013/11/21 (Thu) at 8:09 am

映画|ダーク・タッチ|Dark Touch

少女虐待テーマの陰鬱オカルト超常現象ホラー映画。ミッシー・キーティングマルチェラ・プランケットポードリック・ディレーニー。監督マリナ・ドゥ・ヴァン。フランス/アイルランド/スウェーデン合作。2013年。

ダーク・タッチ / Dark Touch DVDDVD画像

どっかの田舎。

『家に襲われる』という脅迫的恐怖に悩む少女のニーヴちゃん(ミッシー・キーティング)は、奇異な行動を繰り返して周囲をハラハラさせる。

夜中にギャーと窓から飛び出て大怪我血塗れ!なんてことをやらかすものだから、両親(リチャード・ドーマー + キャサリン・ウォーカー)は大心配をし、解決を探っていたのであるが、その甲斐なく、事件は起きた。

深夜。

おそろしい超常現象が家の中で発生。家具が勝手に動きだし、電気はバチバチ点滅。両親はヒデーありさまで死亡。やがてポリスがきて、ニーヴちゃんは赤ちゃんの弟を抱いて隠れているところを救出されたが、弟は死んでいた。彼女があまりに強く抱き締めていたから、赤ちゃんは窒息死してしまったのである。あぁ、かわいそう。

てわけで、彼女の主張通り、本当に『家が人間を襲う』とわかったわけだが、これを知るのは本人と観客だけである。警察や大人たちは荒れた様子を見て首をひねり「いったいなにがあったの?」と尋ねても、彼女は「パパとママは家に殺されたんだ」というばかり。

ニーヴはひとりぼっちになったが、役所の福祉局の人(charlotte Flyvholm)がやってきて協議の末、正式な里親が決まるまで、親切な隣人夫婦(マルチェラ・プランケット + ポードリック・ディレーニー)に預かってもらえることになった。ここんちにはニーヴと同じ学校に通う年下の兄妹がおり、ニーヴとは気心が知れた仲である。夫婦は不幸な少女に深く同情を寄せ、なんとか力になってあげようとする。

彼女が経験した『家が人を襲う』現象についてであるが、お話が進むにつれ、その正体がだんだんわかってくる。これはニーヴ自身が引き起こしたものらしい。彼女が悲しい目に遭って、うわーと興奮をすると、勝手に家具がガタガタと動いて、誰かをブッ殺してしまうのである。そして、その引き金になっているのは、虐待の記憶らしい。彼女は人知れず親に虐待をされていたのだろうか。彼女のパパママはとても優しいひとたちに見えたけど、あれは嘘だったんだろうか。

ちょっと変わった雰囲気の陰鬱ムードの超常現象オカルトホラーは『キャリー』に似ているけど、違うかんじもあります。

トレイラー動画

Dark Touch (2013) trailer

感想

前半はかなりいい。ミッシー・キーティングのトラウマ少女演技は迫真であり、彼女がビクッとするシーンはこっちもビクッとした。これはもしかして『永遠のこどもたち (2007)』以来の傑作子供ホラーではないか。『エスター』ぽいかんじもある。なんてわくわくしたんだけどなあ。後半がなあ。なんでああなっちゃうのか、ぜんぜんわからない。まるで監督さんが交代したような急降下だった。

上のあらすじでは省略したが、以下のような話が明かされたんですね↓

ニーヴをひきとった隣人夫婦には子供がふたりいるんだが、じつはその上にお姉ちゃんがいた。そちらはガンで大昔になくなった。そのときにお世話になったのが、医者であるニーヴのパパだった。死んでしまったけれど、隣人夫婦はニーヴ家族に恩義を感じており、そんな理由もあって、彼女のめんどうを見ることにした。

これはかなり思わせぶりな伏線じゃん?きっとなにか過去の秘密があるんだな。なんだろ。はやく教えろ。とノリノリで見てたんだけど、結局、それはあまり関係なくて、どうでもいいような結末に落ちてしまった。虐待が主題であるというのはわかったけど、彼女と両親の間に何が起きたのか、もっと具体的に明かしてほしかったところであります。

マリナ・ドゥ・ヴァンという監督さんを私はよく知らなかったんだが、『イン・マイ・スキン 人には言えない、私が本当にしたいこと』『残酷メルヘン 親指トムの冒険』他、いくつかの映画は日本でも公開されてずいぶん評価が高いらしい。私は見たことないんだけど、過去作品はおもしろいんですか。

私はiTunesUSで見ましたが、本作のDVDは来年1月リリース予定だそうです。

Memorable Quotes

Neve: You're tired. You're hungry. But be good children. Mommy and daddy are tired, too.

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原題: Dark Touch
別題: O lado sombrio
Telekinezi
制作年: 2013年
制作国: フランス/アイルランド/スウェーデン
公開日: 2013年4月18日 (アメリカ) (Tribeca Film Festival)
2013年9月7日 (フランス) (L'Étrange Festival)
2013年9月27日 (スウェーデン) (Monsters of Film, Stockholm)
2013年9月27日 (アメリカ) (New York City, New York)
2013年10月3日 (フランス) (Absurde Seance)
2013年10月3日 (スウェーデン) (Lund Fantastisk Film Festival)
2013年10月25日 (アイルランド) (Horrorthon Festival Dublin)
2013年11月1日 (カナダ) (Slimebone City Horror Film Festival)
2014年3月19日 (フランス)
imdb.com: imdb.com :: Dark Touch
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
シネマトグラフィ
編集
キャスティング
プロダクション・デザイン
アートディレクション
セット制作
衣装デザイン
視覚効果(Visual Effects)
特殊効果(Special Effects)
Makeup

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