2013/9/1 (Sun) at 1:59 pm

映画|バッド・マイロ!|Bad Milo!

お尻の穴から怪物が出てきてびっくりするお笑いホラー映画。ケン・マリーノジリアン・ジェイコブズパトリック・ウォーバートン。監督ジェイコブ・ヴォーン。2013年。

バッド・マイロ! / Bad Milo! DVDDVD画像

ダンカンさん(ケン・マリーノ)は平凡サラリーマン。かわいい奥さん(ジリアン・ジェイコブズ)と幸せに暮らしていたが、ある日、おなかの具合が悪くなり、医者にいったら、腸に腫瘍ができたといわれる。

診断の結果、医者(トビー・ハス)は「そう心配しなくてもいい」といい「ストレスがいちばんよくないのですよ」つって、セラピストを紹介した。ダンカンさんは「セラピストはいやいや」と逃げたがったが、奥さんにいわれて、仕方なく従うことにした。

映画を観ていくとわかるが、この男は度を超えたお人好しである。誰かにお願いされると「NO」といえない。この性格ゆえに、会社でも苦労が多い。彼は会計が専門なのに「人事課にいけ」といわれ、トイレを改造した汚いオフィスに移動させられ、へんな同僚(エリック・チャールズ・ニールセン)を押しつけられ、いったいなにをやらされるんだと思ったら『首切り仕事』であった。彼は腹黒のニタ笑い上司(パトリック・ウォーバートン)にいいようにコキ使われている。

ダンカンさんには独身のママ(メアリー・ケイ・プレイス)がいる。パパ(スティーヴン・ルート)とは大昔に別れて、いまは若いツバメ男(Kumail Nanjiani)とつきあっているんだが、このへんなカップルがやってきて、ツバメ男は「ぼくをパパと呼んでいいよ」とかいうんで困ってしまうが、そこに、不妊治療の医者(スティーヴ・ジシス)が出てきて「わたしが勃起させてあげましょう」なんていうからますます困る。ママたちはダンカンの病気は子供ができないせいだと思って、この医者を呼んだらしい。

そこに会社の同僚から緊急連絡。相手はダンカンさんのPCを勝手にいぢくって、大事な書類を消しちゃったというので気が動転する。あー。もうやってられんわ。

家に帰ってきたら、おなかがぐるぐるする。顔をしかめていると、奥さんが寄ってきて「そろそろ赤ちゃんがほしいワ」とかいう。彼はそれどころじゃないので「もうちょっと落ち着いてからにしようね」なんていうと、ますますおなかがぐるぐるし、いったいどうなっているんだか知らないが、ブォオオオオと異音が鳴り響き、この世のものとは思われない悪臭が渦巻き、奥さんは「まぁくさい!」つって逃げていく。

おなかが痛くなり、またもやトイレで悶絶。奥さんはグースカ寝ている。

こんな調子で、彼の抱えるストレスはぐんぐん上昇。仕事でも家庭でも周囲に気を遣ってばかりで、そのせいで病気になってしまったのに、彼はお人好しであることをやめない。我慢のしすぎはよくないとわかっていても、性格を変えるのは容易じゃないから。

と思ったら、えらいことが起きる。彼のお尻の穴からエイリアンのような怪物ベイビーが出てくるんですよ。うへー。

いったいこれはなんだ!とびっくりするが、回答を与えたのはセラピスト(ピーター・ストーメア)であった。彼はこんな説明をした↓

「この怪物はあなたの無意識の奥底に糊塗された欲望の権化です。怪物を傷つけたら、自分自身を傷つけることになる。もし殺してしまったら、ロボトミーかゾンビみたいになってしまう。怪物を受け入れなさい。怪物を愛し、折り合いをつけるのです。それしかあんたの生きる道はないよ」

怪物ベイビーの存在理由を一発で見抜いたセラピストの眼力は大したものだが、受け入れるといってもねえ、たいへんなんですよ。この怪物はダンカンさんの無意識に潜む怒りと連動しているんで、彼が不愉快になると外に飛び出てくる。お尻の穴から出てきて、気に食わないヤツをブッ殺す。ガオーと襲って、チンコを食いちぎったりする。

さらに困ったことに、殺しを終えてスッキリすると、ダンカンさんのところに帰ってくるのです。そして、お尻の穴に戻る。カンガルーの赤ちゃんみたいにさ。

ダンカンさんはその度に『産みの苦しみ + アナルレイプされる苦しみ』を受け入れなければならない。謎の残虐殺人事件はテレビニュースでジャンジャカ話題。警察はアライグマが人を襲ったと考えているらしい。ダンカンさんにとって、自分のせいでひとが死ぬというのは、これまたストレスの種になる。

彼は度重なる辛酸痛苦に身も心もズタボロになってしまうが、涙ぐましい努力をし、セラピストの助言を守り、怪物を「マイロ」と呼んで、友達になろうとする。マイロっていうのは奥さんが好きな名前らしいです。

でもこの怪物は我慢ということを知らないから、ギャーギャーわめくし、キャットフードを食えといっても、いやいやする。お人好しダンカンとは大違いの身勝手野郎だが、でもこれはダンカンさんの心の一部でもある。どうすりゃいいの。

本当に困った怪物さんだが、ダンカンはだんだん愛おしく思えてくる。いたずらっこの大きなおめめで見つめられると、「しょうがねえな」つって、お尻をつきだし「おはいり」と招き入れてあげるのです。こんな厄介な連れ子(?)を抱えたお人好し男に、安息の日は訪れるのでしょうか。

はははははははははははは。

トレイラー動画

Bad Milo! (2013) trailer

感想

おもしろーい。

フランク・ヘネンロッターの『バスケット・ケース (1982)』は、元はシャム双生児で結合していた奇形の兄をカゴに入れて持ち歩く青年の悲しいお話だったですが、あの奇形兄ベリアルが、カゴの中じゃなくてお尻の穴に入っていたら驚くよね、というような映画であった。

ダンカンとマイロは一心同体で、ジキルとハイドみたいなもんで、どちらも相手に依存する運命を背負わされているという点が『バスケット・ケース (1982)』に似ているんじゃないかな。単純にブッ殺しておしまいというわけにはいかないから困ってしまう。そこがおもしろいところ。

ダンカンさんはイエス様みたいに優しい男で、あんなものをお尻の穴に入れてあげるなんてすごいと思った。「Door is open.」とかいって、お尻突き出して、びっくりするわ。

キャストのひとたちはみんなおもしろかった。あの腹黒上司!アイツがいちばん悪魔的だったなあ。

普通、映画に出てくるセラピストって役立たずだけど、ピーター・ストーメア演じたセラピストはおそろしく有能だった。いうことがビシビシ当たるの。ストーメアさんも楽しそう。

少し残念に思えたのは、お尻を出入りするところが映ってないという点です。セラピストは「君のアナルには伸縮性があるのではないか。マンコから赤ちゃんが出てくるみたいに」とかいってたが、マイロが水道管に入っていく場面があったので、マイロが伸縮自在なのだろうと思われるが、そこらへんは映像で説明されない。そこがいい加減なんだけど、まぁ、でも、これのほうがよかったのかなって気もします。

バッド・マイロ! (2013)』はたいへんおすすめです。エンドロールの最後にギャグリールがあってすごくおもしろいから、忘れずに観るといいですよ。この前見た『Hell Baby (2013)』と似ていて、あれもよかったが、こっちの方が上かもしれない。みんなも観よう!

かわいい奥さんを演じたジリアン・ジェイコブズに話しかけたらウンチなへんじをくれました。このひと、きれいでおもしろいよね↓

私はiTunesUSで観ました。DVD/Blu-Rayの発売は未定だが、そのうち出ると思います。

US版は2014年1月にリリース予定

追記。US版は2014年1月21日にリリース予定です。

ポスターもらった!

Memorable Quotes

Bobby: You can call me dad. Or Daddy.

Sarah: That is the worst smell I have ever smelled in my life!

Oliver Highsmith: The myth of our anus.

Duncan: I had a monster up my ass! This is the furthest thing from a metaphor!
Oliver Highsmith: Listen! If you kill it, it would be just like giving yourself a lobotomy. You will become a zombie. Not a good idea. This creature is a physical manifestation of your dark side.
Duncan: What?
Oliver Highsmith: You gotta accept this. Accept it. Take it to yourself. Bond with it. That's your only way to control it. But listen to me, the most important thing now, when it returns, and it will return...
Duncan: Will?
Oliver Highsmith: It will try to get back inside of you.
Duncan: What? What? What?
Oliver Highsmith: Yeah. It will try to get inside of you.
Duncan: No.
Oliver Highsmith: Of course.
Duncan: No.
Oliver Highsmith: Before it does, you have to bond with it. Ok?
Duncan: Alright. Let me get this straight.
Oliver Highsmith: Hmm.
Duncan: You want me to bond with it? And if I do, you're saying there's a very good chance that it won't hurt anybody else?
Oliver Highsmith: Hopefully.
Duncan: So now what?
Oliver Highsmith: We wait.

Oliver Highsmith: Big, fat babies come out of tiny vaginas. Maybe your anus is just like a vagina.

Duncan: Come on, Milo. Door is open.

Duncan: He's up there.
Oliver Highsmith: It was beautiful.
Duncan: Yeah. And humiliating.

Phil: Come on, D. You don't think I was stupid enough to invest here. Fuck no. I'm good. You, you got no poker face. You're a pussy. In this world of ours, pussies don't excel. If you want to survive, you gotta take a dump on your enemies. Or else, you're the one eating the shit sandwich.

Duncan: Hello, I'd like to report another reccoon attack.

Duncan: No. Don't even think about it. I'll shove you right back up my ass.
Milo: No!
Duncan: Yeah!

Beatrice: Come on out here! You just come out, you chiken!
Bobby: I don't think it's a chiken.

Sarah: Who's Milo?
Duncan: Uh, it's a thing that's living up my ass!

Sarah: How is this gonna work? I mean how, how is he gonna fit?
Duncan: Oh, it'll work, trust me. There you go. Are you like turning him?
Sarah: He's kind of turning on his own.
Duncan: Ok. It's his thing. It's just... he's probably mad.
Sarah: I just gotta get him that last half inch in there. 1, 2, and 3.
Duncan: That's it. He's up. He's up there. Ok.

Duncan: You know what we're gonna do? I want to take a moment and talk about family. You have a wife, you have a husband. And you want the best for them. You want to take a risk with that person. You're in it together. Wheather you're buying a car or a house or starting a family. We need to bring honesty. We need to bring courage. To our business relationships, and to our personal relationships. And not one of us does it alone. We draw upon our resources. Upon our friends. Upon our colleagues. We're a team. I want to know what's going on with you. What's going on inside of you. That's important to me. Because we all have difficulties, trials. Tribulations. Even demons we struggle with on a daily basis. No one should suffer alone. We're here for each other. We're like family. And that's what I want for this company. That's how I want this company to be run. Nobody knows what the future has in store. But I do know this. Whatever problems do come up, we'll get through it. Together.

最後はクリフハンガーだったので、次もやるのかなって気がするので、備忘録のためにネタバレを書いておきます。

ネタバレです

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原題: Bad Milo!
別題: Milo
Bicho malo
Calma Milo!
Майло
Bad Milo
邦題(カタカナ): 『バッド・マイロ!』
制作年: 2013年
制作国: アメリカ
公開日: 2013年3月10日 (アメリカ) (South by Southwest Film Festival)
2013年8月29日 (カナダ) (Toronto After Dark Film Festival)
2013年8月29日 (アメリカ) (internet)
2014年4月15日 (ドイツ) (Blu-ray & DVD premiere)
2014年5月7日 (スペイン) (DVD)
2014年12月20日 (日本)
imdb.com: imdb.com :: Bad Milo!
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
シネマトグラフィ
編集
キャスティング
プロダクション・デザイン
セット制作
衣装デザイン
視覚効果(Visual Effects)
特殊効果(Special Effects)
Makeup
謝辞

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