2013/5/19 (Sun) at 7:30 pm

映画|MAMA

狂女ママのオバケを見よ。ギレルモ・デル・トロ製作のホラー映画。ジェシカ・チャステインニコライ・ワルドーミーガン・シャルパンティエ。監督アンドレス・ムシェッティ。2013年。

MAMA DVDDVD画像

ある朝。

経営難で絶望した男(ニコライ・ワルドー)が、会社の重役と別居中の妻を射殺。その後、ふたりの幼い娘を連れて逃走。山道をえんえんドライブし、雪山の小屋にたてこもり、どもならんくなり、娘たちを道連れに無理心中(したのだろうか)。

5年後。

無理心中した男の弟、ルーカス(ニコライ・ワルドーが一人二役)は、家族想いの男である。彼は5年前の事件で行方不明になった兄とその娘たちを、ずっと捜し続けている。ハンターを雇い、山を捜索させたところ、ついに山小屋で姉妹(ルーカスから見れば姪)を発見。おー。奇跡の生還である。

姉はヴィクトリア(ミーガン・シャルパンティエ)、妹はリリー(Isabelle Nélisse)といって、ふたりは天使のようにかわいい姉妹であるが、5年のあいだ、野ざらしで生きてきたゆえ、野生児になっていた。姉ヴィクトリアは徐々に記憶を取り戻し、言葉をしゃべるようになったが、当時、赤ちゃんだった妹リリーは深刻。四つん這いで床を歩き、手づかみで虫を食う。アマラとカマラ状態。

これでは普通の生活は無理なので、ふたりは入院。治療するのはドレイファス医師(ダニエル・カッシュ)。ルーカスの献身的な愛情に加え、彼の恋人アナベル(ジェシカ・チャステイン)のサポートもあり、徐々に姉妹はまともになってくる。

ドレイファス医師が姉妹を詳しく調べたところによれば、彼らは『Mama』なる妄想を脳内に抱いていた。孤独に耐えるため、自分たちの『母』をつくりあげて会話をしていたらしい。ふたりきりでいったいどんな生活をしていたのか、じつに謎。

そうこうするうち、「普通に生活していいよ」とお許しが出たので、ルーカスは姉妹を引き取り、恋人アナベルもいっしょに暮らしていこうとしたが、ここに母方の伯母(つまりルーカスの兄が殺した奥さんの姉)が出てきて、親権を主張。法廷争いになった。こうなるとマスコミがウジャーと出てきてうるさくてたまらないからどうしたもんだかと思ったら、医師が静かな郊外の家を見つけてきた。

その家で4人いっしょに暮らし、ときどき医師が往診に来る。うるさい伯母はたまに面会に来る。という新生活が始まった。そこにオバケがジャジャーン!

姉妹が妄想する『Mama』は妄想じゃなくてオバケだったんですね。その昔、姉妹が過ごした山小屋の近くに精神病院があり、かわいそうな狂ママがいたそうです。怨念と呪詛が凝り固まった狂った母性愛の権化、ともいうべきオバケが姉妹にとり憑いて、黄泉の世界へと誘おうとします。こわーい。

トレイラー動画

Mama (2013) trailer

感想

よくも悪くもギレルモ・デル・トロさんの映画だなあってかんじであった。

以下、結末には触れてませんが、いろいろ書いたので、未見 + 頭カラッポでご覧になりたい方は読まないほうがいいです。

詳しくは映画でどうぞと思うが、とある事情により、ルーカスは姉妹のめんどうを見れなくなる。んで、残った恋人女は困ったんだが、考えた末、医者に説得され、姉妹の面倒を見続ける。という話だが、あれは善い人過ぎるのではないか。彼女にとって姉妹は他人なんですよ。

この女はバンドが趣味のロック娘で、家庭的とはいえないキャラだが、私はべつに見ためで判断しているわけではなく、彼女がその気になったとしても、あのようなおチビさんたちを若い女ひとりで育てるなんて無理だと思うし、また、それを医者が勧めるというのもへんだと思う。

と疑問が沸き起こってくるんだが、そこは文句をいっても仕方がないなあ。映画だしなあ。まぁいいですよ。と見続けていったところ、またまた疑問がムラムラー。

姉妹は野ざらしで生きてきたゆえに社会性ゼロの野生児。特に妹は重症。ということだが、そのわりには、スタイリストがいぢくったような髪型で、きれいな格好をしている。ボタンをかけ違えていないし、歯が欠けていることもない。

想像するに、こんな子供を家に連れてきたら一番たいへんなのはトイレではないか。しかるに、この映画では、姉妹が庭にしゃがんてウンチする場面なんて出てこない。ウンチを投げてキャハハなんてのもない。ワンコを飼っているひとなら同意してくれるかなと思うが、ウンチを食っちゃったりするんじゃないか。しかしながら、トロさん流の耽美な映像ではウンチやおしっこなどは完全カットされているのであります。

妹が四つ足で這いずり回ったり、床にしゃがんで小猿のような格好で虫を食ったりするんだが、もっと野生児的なギョギョギョがほしかったところである。子供の頃、ジャングルブックの絵本を読んで、モーグリってかわいそうだなあと思ったが、そういう気持ちにならなかったなあ。

と、まァ、文句を書いているが、最近のオバケ映画の中では抜き出ているなとは思う。「引っ越したらオバケがいた!」とか「箱を拾ったらオバケが出た!」とか、よくある系のヤツよりはずっといいです。本来美しいものであるはずの『母性愛』ってもんをこんな風におそろしく描くなんて独創的だと思う。

小綺麗にまとめやがってこのやろうという点を除けば、よかったです。

ちょっと追記。

その後、この映画について友達としゃべってて「子供たちが奇麗すぎるのではないか。野ざらし状態だったくせにきれいな歯をしているじゃないか」と文句をいったら「オバケママにいわれて、ちゃんと歯を磨いていたんだよ」といわれました。そうだったか!

Blu-Rayのオマケ

オマケいろいろあるよ↓

  • Feature Commentary with Director/Co-Writer Andy Muschietti and Producer/Co-Writer Barbara Muschietti
  • Original Short with Introduction by Guillermo Del Toro
  • Deleted Scenes
  • The Birth Of Mama
  • Matriarchal Secrets: The Visual Effects of Mama

ギレルモ・デル・トロはプロデューサー
ギレルモ・デル・トロ / Guillermo del Toro 画像

監督兼共同脚本のアンドレス・ムシェッティ
アンドレス・ムシェッティ / Andres Muschietti 画像

プロデューサー兼共同脚本のバーバラ・ムシェッティ
兄妹(or 姉弟)だそうです
バーバラ・ムシェッティ / Barbara Muschietti 画像

Matriarchal Secrets: The Visual Effects of MamaはVFXの舞台裏。Mamaオバケは実写とCGの組み合わせだそうですが、あのオバケの中に入っていたのはこんなガリガリ男でした↓

ハビエル・ボテットていうスペインの俳優さん
Javier Botet 画像1

体にメイクをして
Javier Botet 画像2

こんなマスクをつけると
Javier Botet 画像3

こうなるのでした
Javier Botet 画像4

このひとは『REC/レック (2007)』のコレもやっていた↓

Rec Javier Botet

ハビエル・ボテットさんは長身ガリガリ体型という個性を活かして、いろんな映画に出ているようです。すごいですね。

Deleted Scenesの中に「あの子はカーペットでオシッコしちゃうのよ!」という会話シーンが入っていました。オシッコなんて下品なものは台詞さえ削除対象になるのですかね。別の理由で削除したのかもしれないですが。

この映画のBlu-Rayは英語字幕つき↓

画像

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原題: Mama
別題: Mamá
Majka
Мама
Mama
Mamma
La madre
Mamã
邦題(カタカナ): 『MAMA』
制作年: 2013年
制作国: カナダ/スペイン
公開日: 2013年1月18日 (カナダ)
2013年1月18日 (アメリカ)
2013年2月2日 (フランス) (Gerardmer Fantasy Film Festival)
2013年2月8日 (スペイン)
2013年2月16日 (イギリス) (Glasgow Film Festival)
2013年2月22日 (イギリス)
2013年3月7日 (ロシア)
2013年3月14日 (オーストラリア)
2013年3月14日 (香港)
2013年3月21日 (イタリア)
2013年4月18日 (ドイツ)
2013年5月15日 (フランス)
2014年5月17日 (日本)
imdb.com: imdb.com :: Mama
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
シネマトグラフィ
編集
キャスティング
プロダクション・デザイン
アートディレクション
セット制作
衣装デザイン
視覚効果(Visual Effects)
特殊効果(Special Effects)
Makeup
謝辞
  • 〜動きが気持ち悪!!〜 - Paracelsus55の\(^ω^)/

    GuillermodelToro ギジェルモ・デル・トーロ IMDbギジェルモ・デル・トーロ(GuillermoDelToro,1964年10月9日-)メキシコ・グアダラハラ出身の映画監督・脚本家・小説家〜WikipediaMimic(監督 原案...

    2013/5/20, 12:48 AM

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