映画|Pro9 治験|The Facility

どっかの製薬会社のラボ。

Pro9ていう新薬テストのため、7名の治験者たちがやってくる。彼らは報酬と引き換えに、この場所で2週間を過ごし、薬物を投与される。

外出禁止。過激な運動は禁止。アルコールも禁止。インターネットも禁止。「とにかくおとなしくしていてください」と医師（クリス・ラーキン）から説明される。

てわけで、彼らはビリヤードをやったり、うだうだとおしゃべりをするしかやることがないのである。でもこれでお金がたくさんもらえるなら悪くないよね。

こんなみなさん↓

• 繊細な大学院生アンちゃん（アイノリン・バーナードは『シタデル CITADEL (2012)』のあの方）
• 無職のオッサン（スティーヴ・エヴェッツ）
• 年増OL（アレックス・リード）
• ガサツ筋肉男（オリヴァー・コールマン）
• ジャーナリスト女（ニア・ロバーツ）
• キャピキャピ女子大生（スカイ・ルーリー）
• 神経質っぽいアラブ系アンちゃん（アミット・シャー）

ところが、じつはこの薬を射たれるとヒデーことになっちゃう。皮膚が炎症を起こして、赤くなって、痛い痛い痛い痛い痛い痛いとわめく。しまいに血塗れになり、ガオーと狂う。残された人たちは建物に閉じ込められ、次に狂うのは自分なのかと怯えてジタバタするのであります。こわーい。

トレイラー動画

The Facility (2012) trailer

感想

ナイストライだったが、ちょっと地味すぎました。

よかった点↓

「7人の治験者の中にはプラシーボなひとが混ざっている」という点はおもしろい。つまり、本人たちは同じ薬を射たれていると信じているんだが、じつは、何人かは射たれてないのです。薬がもたらす結果をよりよく知るため、そういう措置がとられている。これが運命の分かれ道になるってわけです。

『シタデル CITADEL (2012)』ですばらしい冷や汗ダラダラ演技を披露したアイノリン・バーナードが、この映画でもこわがり演技をたくさんやっています。やはり彼はいいですな。世の中、絶叫クイーンは多いが、こわがりボーイというのはあまりいないので、彼はホラー界の貴重な人材です。

スティーヴ・エヴェッツが演じた無職オヤジがおもしろかった。ホームレスみたいなんだが、やたらと医療の専門用語を口にするのです。なんだこいつは、と思ったら、彼は何度も治験をやってるので聞きかじりで覚えたんですね。日本でも病院馴れしている長期入院者で、こんな調子のヤツがよくいますね。おなかの管のことを「ドレーンがさー」とかいうの。

わるかった点↓

最後にはどどーんとくるが、全体的に地味すぎスローすぎ。上に挙げたプラシーボの話はドラマをおもしろくする良いネタだったが、それが活かしきれていないように思われました。

イアン・クラーク監督は『Pro9 治験 (2012)』が長編監督デビューだそうです。いいところもあったので、今後に期待。

Finished UK horror, "The Facility." Aneurin Barnard's acting is worth to watch but the movie is mediocre. It could be more entertaining

— tinker (@horrorshox) May 17, 2013

UK版DVDのオマケ

イアン・クラーク監督

オマケはメイキングとトレイラー↓

• The Making of the Facility
• Trailer
• Teaser Trailer

英語字幕つき↓

• amazon.co.uk - The Facility [DVD]

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