2011/5/29 (Sun) at 7:48 pm

映画|ザ・プロジェクト|Seconds Apart

不気味な双子キラーが超能力でみんなをブッ殺すホラー映画。オーランド・ジョーンズエドマンド・エンティンゲイリー・エンティン。監督アントニオ・ネグレ。制作After Dark FIlms。2011年。

ザ・プロジェクト / Seconds Apart DVDDVD画像

セス(ゲイリー・エンティン)とジョナ(エドマンド・エンティン)は双子の高校生。ただの双子でなく、サイキック能力を持つ、邪悪な双子キラーである。

彼らの能力はマインド・コントロール系イリュージョニスト系に近いもので、manipulationというのだろうか、人間の脳に作用を及ぼして、見えないもの/聞こえないもの/存在しないものを、現実であるように知覚させるというワザをやる。

こんな超パワーを持つ上に、双子らしい絶妙タッグで動き回って、事故やら自殺やらに見せかけて殺人する。人が死ぬところをビデオ撮影してニタニタする。証拠ゼロの完全犯罪。巧妙かつ陰湿。

高校の悪ガキどもがパーティをやってたところ、数人の男子がロシアンルーレット遊びの末に集団自殺するという事件が発生。学校に刑事さん(オーランド・ジョーンズ)がやってきた。彼は校長先生(マーク・マコーレイ)としゃべって、生徒たちの身辺を調べ始める。

刑事は不気味な双子の存在を知り、追求を試みる。が、双子は刑事をセセラ笑い、追求をかわしつつ、大胆に殺人を続ける。

刑事には過去トラウマがあるんだが、それをネタにした悪夢やら幻なんかを見せられてヘロヘロになる。それでも彼はひとりでがんばる。

一方、双子の関係性にひび割れを生じさせるイベントが起きる。それは恋。

双子の片割れジョナは転校生カワイコちゃん(サマンサ・ドローク)に出会って、恋をする。こうなると、双子コンビの連携は次第に失われ、彼らは仲違いをするようになり、破滅に落ちていく。

双子には優しい両親(モーガナ・ショウルイス・ハーサム)がいるんだが、これがまた、おそろしく変人。

Jonah: What kind of parents are you?
Detective Lampkin: Good question.

ジョナ:あんたら、なんて親だ!
ラムキン刑事:いい質問だね。

後半になると双子の出生の秘密がダダーと明かされ、アッと驚くエンディングに落ちる。あー、そうだったんですかとびっくりするよ。

トレイラー動画

Seconds Apart (2011) trailer

感想

よかった!おもしろい!

超能力を操る双子キラーなんていうと、スキャナーズ・ツインズであるか!と期待するかもしれないですが、グログロショッカーな映画ではないんですよ。

双子の不気味さをじわじわと表現したというかんじです。ドッヒャー系のこわがらせじゃなくて、じわじわーとくる。低予算ホラーにしてはCGに気合いが入っていて、夢幻的な映像が連続する。耽美的でさえある。

凝った映像はきれいなんだが、当ブログ的には「カッコつけすぎではないか」といいたくなる部分もあるんだが、これがこの監督さんの持ち味なんだろうから、文句をいわずにこの世界に浸ってみようと言い聞かせて観ていったら、おもしろく見れた。

グログロはないけれど、いくつかのシーンはギョッとしたよ。ガラスばりばりとか、頭を机にばんばんとか。ここらへんは独創的でよかったなあ。

双子の俳優コンビをキャスティングしたという点がよい。一人二役で肩越し映像やらVFXでやるより、こっちのほうがずっといい。エンティン兄弟は、彼らにしかできない不気味空気を表現した。

オーランド・ジョーンズさんがスゲーよかった。このひとはコメディの方が有名で(『MADtv』とか)、ギョロ目の楽しいアンちゃんとしてお茶の間の人気者だが、この映画では最初から最後まで冷や汗ダラダラのシリアス演技だった。ギャグを一切いわないからびっくりした。

この映画は意味深な(と私には思える)台詞回しが多くて、しばしばポーズボタンを押して台詞の意味を考え込むという場面が多かったんだが、そうべつに深い意味はなかったのかなという気もする。

サマンサ・ドローク演じる転校生カワイコちゃんが登場するシーンもすごく意味深ぽくって、彼女はママのせいで何度も引っ越しをしたそうなんだが「セイラムからきた」なんていうものだから「こいつは魔女なのかな」とギョッとしたらば「オレゴンの方ね!」つってニタッとするの。そういわれるとなんだか深読みしちゃうじゃん?

「この女はかわいい顔をしているが、なにか意図があるんだな。最後はサイキック双子と魔女が闘うんだな。ヤレヤレ」なんて期待してたら、ぜんぜんちがってた!ただのネーチャンだった!考えすぎだったか。

ところで、私はいつもおもうんですよ。他人をmanipulateしてありえないものを知覚させる超能力てのがもしあったとしたらですね、他人をどーこーするんじゃなくて、自分を自分でmanipulateすればいいではないか。

究極の話、自ら植物人間になり、自分が好む完全世界を構築する。そこに永遠に棲み続けるってことです。他人をオモチャにして遊び尽くしたら、そこにいきつくんじゃないかな。と想像するんだが、映画や小説ではそのようにならないことが多いですね。

この映画に出てくる双子の片割れのセスは、すべての他者を冷笑する孤独男だったですが、そんな彼でも完全に孤独という選択はなかった。彼は兄弟ジョナとの関係性を維持することに最後まで腐心していましたから。人間ていうのはややこしくできていますなあ。

DVDのオマケ

DVDのオマケはコメンタリだけ↓

  • Audio Commentary With Director Antonio Negret and Actors Gary & Edmund Entin

オーランド・ジョーンズのギャグリールくらい入っているかと期待したのに、Lionsgateさんはしょっぱいですなあ。コメンタリにもジョーンズさんがいないじゃないか。あー。残念。

この映画のDVDは英語字幕つきです。

Memorable Quotes

drag store guy: Fuck 'em all but nine.

Seth: Maybe it's your blood sugar. I'll make you a sandwich.
Jonah: I'm not hungry.

Jonah: What kind of parents are you?
Detective Lampkin: Good question.

Owen: Do you know how much I love you?
Rita: This much.
Owen: Not even close.

Can you feel it?
Yeah. Finally. It's beautiful. I'm scared.
Me, too.

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原題: Seconds Apart
別題: Seconds Apart
Sentimentos Mortais
Seconds Apart - Blood Brothers
邦題(カタカナ): 『ザ・プロジェクト』
制作年: 2011年
制作国: アメリカ
公開日: 2011年1月28日 (アメリカ) (limited)
2011年5月24日 (アメリカ) (DVD)
2011年7月7日 (ロシア)
2011年10月14日 (ドイツ) (DVD)
2011年11月3日 (韓国)
imdb.com: imdb.com :: Seconds Apart
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
シネマトグラフィ
編集
キャスティング
プロダクション・デザイン
セット制作
衣装デザイン
視覚効果(Visual Effects)
特殊効果(Special Effects)
Makeup
謝辞

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