2010/8/18 (Wed) at 10:08 pm

映画|ザ・トゥーム|The Tomb

ミステリアス美女のお色気誘惑に翻弄される作家男。ホラー仕立ての恋愛映画。原作エドガー・アラン・ポー著『レジイア』。ウェス・ベントリーケイトリン・ダブルデイソフィア・スカヤ。監督Michael Staininger。2009年。

ザ・トゥーム / The Tomb DVDDVD画像

ジョナサン(ウェス・ベントリー)は売れてる作家兼大学教授で、カワイコちゃん婚約者のロウィーナ(ケイトリン・ダブルデイ)もいるから人生いうことなしなのだが、ある日、ミステリアス美女のレジイアちゃん(ソフィア・スカヤ)と出会う。彼女に「うっふん」と誘惑されたらイチコロコテンとなり、婚約者をポイ捨てし、彼女が導く官能背徳世界の虜になる。

が、このロシア訛の英語をしゃべる色白美女(ほんとに美女!)には秘密があって、彼女はウクライナ出身なのだが、代々彼女の家系の女は謎の病気にかかって早死するってことで、彼女は死期が迫っており、それは逆らえないものなんだけど、どうかして死を避けたい彼女は独自の研究を密かに行い、無実なひとたちをさらって魂を吸い取るというオカルト研究をやってるのであった。これが成功すれば、彼女は生き延びることができるのです。

レジイアは大学の研究費を得るため、大学関係者のえらいさん(ケイリー=ヒロユキ・タガワ)をだまくらかしていたんだが、内容がバレたもんでこのオッサンを襲い、そのあとにジョナサンをひっかけたということであった。オッサンは死ななかったが、病院で寝たきりになった。このひとはジョナサンの友人でもあるのだが、ジョナサンは彼女のそんな一面を知らないのである。

ジョナサンはポンと大金を出し、ウクライナにある彼女の生家を買い戻し、そこに引っ越して、ふたりだけの結婚式をする。世話係の中年男(エリック・ロバーツ)と、その姪の少女ローレライ(マッケンジー・ロスマン)が登場します。

しばらくは浮かれてハッピーだったが。。ま、あとは映画でどうぞ。後半になると、フラレたはずのロウィーナちゃんが出てきてリターンマッチ参戦し、なんだかんだあって、ホラー仕立ての恋愛映画という調子になります。マイケル・マドセンがロウィーナの父親という役なんだけど、父親に見えないです。

トレイラー動画

Ligeia Trailer (2009) (The Tomb) trailer

感想

Fangoria Frightfestから新作ホラーがまとめて8本リリース。DVDの発売は9月予定ですが、その前に、BLOCKBUSTER限定でレンタル(or ON DEMAND)開始。これはそのうちの1本です。Fangoria Frightfestに関する情報は以下からどうぞ。

いきなり最初からロウィーナという名の女が出てくるもんで、原作を知ってるひとは「な、なんすか、これ」と混乱すると思われ。ロウィーナちゃんはレジイアが死んだあとに出てくるはずなのに!原作とぜんぜんちがうなー、清々しいくらいに違うのでぜんぜん腹が立たないなー、単に『Ligeia』というタイトルを使わせてもらったということだろうか(ヴァンパイア映画にドラキュラとつけるようにですね)、それならなぜ『The Tomb』などというパッとしないタイトルにしたんだろうか、なにか権利上の問題だろうか(5月に発売されたドイツ版は『Das Grab der Ligeia』というタイトルだった)というような感想を噛み締めつつ見てたら、レジイア役のソフィア・スカヤがおそろしく美しいので、その先は思考停止しました。

いやー、きれいなひとですね。ロシア語(ぽい)訛でしゃべる美女フェチの人におすすめです。余談ですが、つい思い出したので書きますが、私がコレ系の美女っていいなーと目覚めたのはX-Filesでローリー・ホールデンを見てからです。国連かどっかに所属する謎の金髪美女で、タマーにモルダーの前に現れて助けてくれるひとです。あの人もロシアっぽい訛でしゃべっていました。私の中では『ロシア訛の女 = ミステリアス美女』という刷り込みがされてしまったようです。あー、どうでもいい話ですません。

本題に戻ります。そんな調子で始まるんだが、中盤あたりでレジイアが死亡すると、ロウィーナがロウィーナ的な役どころになるので「ああ、そういうことかー」と納得しかけたんだが、その後、またぜんぜんちがう話になり、ちがっててもおもしろければいいんだが、そういうことはなく、ラストは破綻してしまったような。

ウェス・ベントリー演じる男の行動が私には共感できない点が多かったですね。あと、いくつか、へんだなと思えるところがあった。中盤までは期待させる感があったけど、そこからつまらなくなってしまったような気がする。

同じ小説を原作にしてロジャー・コーマンが1964年に映画化しましたが↓

Michael Staininger監督の『The Tomb』は、原作が同じというだけでリメイク映画ではありません。エドガー・アラン・ポーの短編『レジイア』については、上のリンクの記事の中にあらすじなどを書いたので、興味のある方はそちらをご覧ください。

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原題: Ligeia
別題: The Tomb
Edgar Allan Poe's Das Grab der Ligeia
O tafos
制作年: 2009年
制作国: アメリカ
公開日: 2009年5月14日 (フランス) (Cannes Film Market)
2009年11月 (アメリカ) (American Film Market)
2009年11月13日 (アメリカ) (St. Louis International Film Festival)
2010年2月 (ドイツ) (European Film Market)
2010年4月29日 (スペイン) (DVD)
2010年5月28日 (ドイツ) (DVD & Blu-ray発売)
2010年8月6日 (アメリカ) (Video On Demand)
2010年9月21日 (カナダ) (DVD)
2010年9月28日 (アメリカ) (DVD)
imdb.com: imdb.com :: Ligeia
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