映画|フェーズ6|Carriers

ソレに冒されたら100%死亡する致死ウィルスのせいでアメリカ国民は少数の生き残りを除いて全死亡。町はひっそりと死に絶えたようであり、そこらへんに死体が転がっている。わずかに生き残る人々は途方にくれて彼らもまた死を待つのみである。

という設定の中、男女4名のヤングなみなさんが車で移動中。男ふたりは兄弟で、女子2名はアニキの彼女 + 弟の女友達なんだが、彼らは兄弟が子供時代に過ごしたナントカビーチにいこうと旅を続けている。といってもそこにいけばなにかがあるってわけでもなく、とりあえず行くアテはないし、そこは孤立した場所だからいってみっかという程度の話で、特に希望があるってわけでもないので、4名のムードは暗い。

アニキ役は2009年の話題作『スタートレック』でカークを演じたクリス・パイン。彼はビール飲んでヒャッホ〜みたいなノーテンキキャラで、ルー・テイラー・プッチ演じるその弟はアニキと対照的なまじめ青年というかんじで、んでもって、アニキの恋人はパイパー・ペラーボが演ってて、こっちはアホバカアニキにお似合いの気の強いおねーちゃんで、弟の友達の女子ってのはエミリー・ヴァンキャンプで、これはカワイイ顔してスーパードライな性格のおねーちゃんで、なんて、キャラの紹介をしてしまうというのは、この映画はぜんぜんホラー映画じゃないのである。

細菌パニックもののスリラーホラーを期待したらハズすであろう。物語は単調である。なんだかんだとイベントがあるが、要するに、これに感染したら死ぬしかないので、とにかくおれらは生き残るためには他人の死体を踏み越えてでも生きるのだ！とルールを決めたんだけど、やっぱり愛する人がそうなっちゃうと迷うわなあーかわいそうというテーマの、よくある系のヒューマンドラマである。

そういう系のドラマが好きな人、出てくる俳優さんに思い入れがある人が見たらそれなりにおもしろいのかもしれないが、一般ホラーファンには退屈な内容ではないかと思われました。

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