2009/1/23 (Fri) at 9:12 pm

映画|アルファベット・キラー|The Alphabet Killer

幼女レイプ殺人事件が発生。ひとりの女刑事が執念を燃やして犯人を追うが、次第に狂っていく。実話ベースのサスペンス映画。エリザ・ドゥシュクティモシー・ハットンビル・モーズリイ他。監督ロブ・シュミット。2008年。

アルファベット・キラー / The Alphabet Killer DVDDVD画像

題名の『The Alphabet Killer』ていうのは、犠牲者の名前と死体発見現場の地名のパターンからきている。犠牲者のファーストネームとファミリーネームのイニシャルがいつも同じ、そして、死体発見現場の地名のイニシャルとも合致する。たとえば、一番最初の犠牲者の名前はCarla Castilloで、彼女の死体が発見されたのはChurchville。名前も地名も "C" がつく。ていうパターンが続くってわけです。

凶悪シリアルキラーを追う警察は犯人の手がかりさえ得られず、3ヶ月が経過。迷宮入りだとなったんだけど、エリザ・ドゥシュク演じるメガン刑事だけは諦めない。彼女は執念メラメラの女刑事で、寝ても覚めてもシリアルキラーで頭がいっぱいという毎日をやってたらば、だんだん狂ってくる。幻視幻聴に悩まされ、病人顔でボソボソひとりごとをいったりするので回りの人間は変調に気がつく。彼女はこの時点で「イニシャルにはパターンがある!」といって独自の仮説を主張していたんだけど、この頃はまだ被害者はひとりだけだったので、彼女に同意する者はいなかった。

冒頭のシーンでは、彼女は "lieutenant" と呼ばれている。この若さで "lieutenant" ていうのは相当のエリートだが、優秀であると同時に、ドのつくのめりこみタイプなので変わりモン扱いされてるんだなっていうのがなんとなくわかる。幻視幻聴は日増しにヒドくなり、ある日、ドッカーンと自殺未遂事件を起こす。こうなっちゃったらもう隠せない。精神病院送りとなり、エリートの経歴はパーになった。

2年後。

薬物治療で病みアガリ。キャリアの道は断たれたが、警察署内で窓際の仕事をやらせてもらえることになった。彼女の元恋人は同僚刑事で、いまは警部に出世してるんで温情措置がとられたのだろう。せっせと窓際仕事をこなしつつ、匿名サークルにいって自分の転落人生を告白してポカーンとしているというフヌケのようになった。匿名サークルでは、ティモシー・ハットン演じる車イスのオッサンに出会い、同病相憐れむという調子で悩みを聞いてもらったりする。これはこれで幸せかもしれない。チト寂しそうだが。

と思ったら、またまた少女の死体が発見される。名前はWendy Walsh、さらにまたひとり。こんどはMelissa Maestro。やっぱり彼女の説が正しかったのだ!てわけで、ヒラの窓際警官の彼女は元恋人に直談判。「チーム入りさせろ」と迫った。彼は自分の元妻の直訴にタジタジする。優秀だけどなにをしでかすかわからない爆弾女に辟易しつつ、捜査に加わることを許可した。

やった!いまこそ犯人逮捕して自分のトラウマにケリをつけるのだ!とがんばるんだけど、何人か怪しいヤツは出てくるんだけど、やっぱり捕まらない。くそォ。治ったはずの幻視がまたぶり返す。殺された少女のオバケが出てきて、呪詛を吐く。ハァハァ。彼女は犯人を捕まえることができるんでしょうか。

The Alphabet Killer trailer #1

※感想

ロブ・シュミット&エリザ・ドゥシュクといえば『クライモリ』を思いだすわけですが、お下劣ウッヒャーなシーンは一切ゼロ。ホラーというより正しいサスペンス映画。ママも安心。感想がいくつかあるわけですが、そっちはネタバレのほうに書きます。ところでimdbを見てたら、ロブ・シュミットの次の監督予定『Bad Meat』てのがヨサゲです。エリザベス・ハーノイスちゃんが出るよ!楽しみに待とう↓

imdb.com :: Bad Meat

SPOILER ALERT!!!!!
ネタバレ!

ビル・モーズリイ演じる小学校の先生とか、怪しい容疑者が出てくるんだけど、結局、彼はシロ。犯人わからず。やがて警察は市民の非難をかわすために、スケープゴートを捏造した。家族ケンカの末に人質事件を起こしたバカ男を現場で射殺し、コイツが少女誘拐事件の犯人だってことにして、チャンチャンという強引な結論を発表。

メガンはコレを不服として、単独調査を続行。この頃には幻視幻聴がウガーと出てきて、冷や汗ダラダラのイッちゃってる顔つきで強制入院させられてたんだけど、護衛を実力行使で排除して犯人を捜す。完全に犯罪者。

なんだかんだといろいろあって、あの牧師が怪しいとかいろいろあるんだけど、最後には、メガンが匿名サークルで出会った優しいおじさん(ティモシー・ハットン)が真犯人でしたというオチで、彼女だけがそれを知り得たんだけど、格闘の末に敵は川に転落した。死んだか逃げたかわからない。

狂って銃をばんばん射ってたメガンは逮捕され、精神病院のベッドにくくりつけられてアウト。ヤクで朦朧とする彼女の回りには殺された少女たちのオバケがうろつき、メガンは天井を睨んで「いつか見つけてやる!」と誓う。

おしまい〜。

※感想

ティモシー・ハットンのおじさんが犯人だったちゅうのはまぁいいですけど、彼がイヒヒ顔で少女をレイプするシーンとか一切ないんですよね。そこらへんがじつに不満でした。ティモシー・ハットンていう俳優がそんなゲスな演技をするわけないか。不完全燃焼 .... 。

最後のエリザ・ドゥシュクのシーン、ベッドに拘束されているところはジョシュ・ウェドンの新ドラマ『Dollhouse』とイメージがダブりますね。こちらはかなり楽しみです。

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原題: The Alphabet Killer
別題: Ábécé-gyilkos
Alphabet Killer
邦題(カタカナ): 『アルファベット・キラー』
制作年: 2008年
制作国: アメリカ
公開日: 2008年2月7日 (ドイツ) (European Film Market)
2008年10月18日 (アメリカ) (Screamfest Film Festival)
2008年10月24日 (アメリカ) (International Horror & Sci-Fi Film Festival)
2008年10月28日 (イタリア) (Ravenna Nightmare Film Festival)
2008年10月31日 (スペイン) (San Sebastián Horror and Fantasy Film Festival)
2008年11月6日 (アメリカ) (Rochester, New York)
2008年11月7日 (アメリカ) (limited)
2009年1月6日 (アメリカ) (DVD)
2009年5月8日 (ドイツ) (DVD)
2009年10月28日 (イタリア) (DVD)
2010年7月14日 (オーストラリア) (TV初オンエア)
imdb.com: imdb.com :: The Alphabet Killer
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
音楽
シネマトグラフィ
編集
キャスティング
プロダクション・デザイン
アートディレクション
セット制作
衣装デザイン
視覚効果(Visual Effects)
特殊効果(Special Effects)
Makeup
謝辞

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