2008/11/23 (Sun) at 7:49 pm

映画|リターン・トゥー・スリープアウェイ・キャンプ|Return to Sleepaway Camp

アンジェラ・リターンズ!?楽しいキャンプ場にシリアルキラーがやってくる『サマーキャンプ・ インフェルノ (1983) 』のシリーズ第5弾最新作。マイケル・ギブニージョナサン・ティアーステイン。監督ロバート・ヒルツィック。2008年。

リターン・トゥー・スリープアウェイ・キャンプ / Return to Sleepaway Camp DVDDVD画像

第1作オリジナルと同じくロバート・ヒルツィックが監督するシリーズ最新作。過去の連作についてはこちらをどぞ↓

※パート4は制作途中で終了。未完の大作になった。BEST BUYのボックスセットを買うと30分程度のビデオが見れるが、それは制作途中のフィルムの寄せ集めで映画と呼べるもんじゃないそうです。私は見てない。てわけなので、この最新作をパート5と呼んでいいのかどうなのよ!と思ったんだけど、imdbによれば5作目ってことなんだそうです。

Camp Manabeていうキャンプ場が舞台になる。デブのアランはダダッコ体質で乱暴者というクソガキなので、キャンプいちばんの嫌われ者。女の子たちからは「キモーい!」と罵られ、ワルガキたちにいぢめられる日々である。20年前のオリジナル『サマーキャンプ・ インフェルノ (1983) 』のアンジェラの場合は、無口だからいぢめれるというかわいそうな少女だったが、アランの場合はかなりちがう。彼の場合、いぢめるほうもやりすぎの感があるが、元はといえば本人が悪い。女の子の髪を引っ張ったり、料理がまずいと文句をいったりとか、王様気分で振る舞う。んで、いぢめられる。

ギャハハと笑いネタにされる度にスタコラ逃げ出すんだけど、黙って去らない。常に悪態をつく。真っ赤な顔で「覚えていやがれくそったれえええ」と怒鳴って逃げていくという場面がお家芸のように繰り返される。その反応がおもしろいからますますいぢくられるんだろう。いぢめられっこというより、いぢられキャラというほうが近いかも。こんな彼だが、ゲーコゲーコと鳴くカエルたちを異常にかわいがるという優しい一面もある。それがまたネタにされちゃうわけだが。

嫌われデブのアランくんのドタバタ日常を描きつつ、後半はこのシリーズの伝統作法ともいえる流れに突入。アランをいぢめたひとたちがいろんなやり方で殺されていく。観客は最後までキラーの顔を見せてもらえないが、深くフードを被って暗躍する殺人者は明らかにデブのアランとは違う体型なので、彼じゃないってことだけはわかる。だれが殺してるんでしょうか。まさか、アンジェラが復活してるのか?!

ひさしぶりのアンジェラ・リターンズ!(かどうかは見てのお楽しみですが)となるこの本作では、オリジナル『サマーキャンプ・ インフェルノ (1983) 』から懐かしいみなさんが出演した。ジョナサン・ティアーステインはアンジェラの兄、リッキーくんである。彼は立派な大人になった。彼は一歩引いた部外者として加わる。またキャンプ場経営者の第一の子分としてみなさんを引率するリーダー役のロニーを演じるのはとポール・ディアンジェロ。彼は、20年前の『Camp Arawak』の惨劇からの生き残りで、アンジェラ復活説をわーわー述べて、みんなを怖がらせる。あと、俳優さんは別人なんだけど、TCという名前のアンちゃんが登場するんだけど、シリーズパート2『レディ・ジェイソン 地獄のキャンプ』でも同名のヤツがいたんだけど、彼は殺されたはずなんで同名キャラってことか(あるいは息子?よくわかんない)。

Return to Sleepaway Camp trailer

※感想

私はじつはドタバタ系のお笑いが好きじゃないので(台詞や間(ま)で笑わせるほうがすきなの)、ポイント低めになってしまうが、こんな私でもまぁおもしろかったんで、ドタバタ好きなひとはきっと気に入るだろうと思われる。このシリーズの伝統である『いろんな趣向で殺される』という点が今回も引き継がれており、過去の雰囲気にならっている。殺し方は残虐なんだけど、それをギャグにしちゃっているという点で、リアルな描写を売り物にした『ソウ』などとは根本的に異なる。いかにもつくりもんくさいスプラッター手法だが、ワザとそういう質感を出してるんだろうと思われる。ウギャー!ギャハハ!と笑って見てられるのがこのシリーズのモットーなのだ。

この最新作を見ていろいろと疑問がわいたのですが、それはこの下のネタバレのほうに書きます。

SPOILER ALERT!!!!!
ネタバレ!

殺人手法をざっと紹介する。調理場のフライポテト用の煮えたぎる油に顔から突っ込まれて死亡(第一作の熱湯ウギャー殺法のオマージュか)。またあるいは、ペットのオウムの鳥カゴに顔を入れられて、その中にネズミを放つ。ウギャーと顔を食い荒らされて死亡。またあるいは、太い木にくくられてチンコをナイロン糸で結ばれ、それがクルマに引っ張られるシカケになっており、ウギャーと悶絶してウィンナーがひっこ抜かれて死亡。またあるいは、床に開いた穴を覗き込んだら、ズガーンとクイが出てきて顔面杭打ち殺法。またあるいは、2段ベッドに仕掛けられたヤリ攻撃で全身血塗れ串刺し殺法。またあるいは、全身カワハギ殺法。

といった調子で、いろんな趣向で死人が続出するなか、だれがキラーなのかわからない。人工ボイスでしゃべるグラサンシェリフか?あるいは、いつもアランを助けるあの優しいおねいさんがじつはアンジェラなのか?あるいは、ナニゲに現れたリッキーがやってるんじゃないか?あるいは、森のどこかにアンジェラが隠れているんだろうか?という憶測を投げつつ、じつはグラサンシェリフがアンジェラの化けた姿だったのでしたというオチで終了。ラストでキラーであることを明かし、ガオーとキラーの咆哮を聞かせるアンジェラの狂人顔がアーップ!リッキーが「アンジェラ!」とおののく!

おしまい〜。

※シェリフじつはアンジェラを演じたのは『サマーキャンプ・ インフェルノ (1983) 』で元祖アンジェラ・ベイカーを演じたフェリッサ・ローズ。パート2、3のパメラ・スプリングスティーンもよかったですが、やっぱり元祖のほうがいいわと思うものの、急に顔が変わるのもへんだと思ったり。

※というオチだったわけですが第一作が公開されたとき「リッキーがじつはアンジェラをアシストしているんじゃないか」という疑問があったと思うんですが、今回も「リッキーにはなにか秘密がありそうだ」という風に感じられました。具体的にそういう描写があったわけでなく、私の感想ですが。シェリフ(じつはアンジェラ)とリッキーが初対面するシーンはどう解釈すればいいんでしょうか。「きみがアンジェラのアニキか?妹が殺してるのか?」「アンジェラは20年も精神病院に閉じこめられてて、ぼくは数週間おきに会いにいっている。彼女のワケがない!」「病院で性転換手術をしたの?」「ナニいってんだバカ」みたいな会話があったんですよね。リッキーがどこまでアンジェラのことを知っていたのか、秘密が隠されているような気がするんですが。

と思ったら、今回のパート5に続くさらなる連作『Sleepaway Camp Reunion』てのが、制作予定になっているそうです。ここではリッキーの実母であり、アンジェラの叔母である変人マーサが登場し、複雑怪奇なファミリーの謎が明かされるっていうんで楽しみです。こちらは2010年公開予定。予定通りいってほしいもんです。

そして、エンドロールのあとには小ネタがひとつ。アンジェラがクルマがパンクして道で立ち往生しているところに警官が通りがかる。親切警官は殺された。

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原題: Return to Sleepaway Camp
別題: Blood Camp
Nightmare Vacation V
Sleepaway Camp V: The Return
制作年: 2008年
制作国: アメリカ
公開日: 2008年11月4日 (アメリカ) (DVD)
2010年10月10日 (カナダ)
2011年 (フランス)
2011年10月31日 (オーストラリア)
imdb.com: imdb.com :: Return to Sleepaway Camp
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
音楽
シネマトグラフィ
編集
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