2013/2/8 (Fri) at 11:05 pm

映画|6 Degrees of Hell

オバケ屋敷にほんとのオバケが出てきてびっくりするホラー映画。コリー・フェルドマンニコール・シナグリアニッキ・ベル。監督ジョー・ラッファ。2012年。

6 Degrees of Hell DVDDVD画像

ここはペンシルバニアのメトカーフていう小さな町。

この町に住むジュンさんという娘(ニコール・シナグリア)はサイキック能力を持つ。ある日、彼女は女友達(Ashley Sumner)にせがまれ、未来占いをやる。したら、その夜、その友達は発作で急死。占いなんかやるんじゃなかったと深く後悔する。

ところで、彼女の幼なじみのケレンなる男がいて(ジョー・ラッファ。この映画の監督でもある)、彼の伯父、ジャック(ブライアン・ギャラガー)はフーテンの独身男であり、古い建物を改造してつくったオバケ屋敷アトラクションを経営している。Hotel Of Horrorという。彼の商売はおおむね順調だが、いぢわる警官(ファウスト・チーチョ)に嫌がらせをされるのが悩みの種。

このオバケ屋敷を中心にお話は進んでいくんだが、ここでチョロッとコリー・フェルドマンが登場する。彼はすべての事件が終わった後にやってきた超常現象研究家という役どころであり、事件の一部始終を目撃したおまわりさん(ブライアン・アンソニー・ウィルソン)を相手に「なにがあったのか教えてくださいよ」つって、話を聞きだす。映画はおまわりさんの独白というかたちで進行します。

コリー・フェルドマンはちょくちょく出てくるが、こういう役どころなので「ほうほう」「それからどうした?」「ふむふむ」とかいってるだけです。だから彼をアテにしてこの映画を観るとがっかりするとおもいますよ。

さて、オバケ屋敷経営者のジャックは商売熱心であり、さらにアトラクションを刺激的にすべく、メアリー・ウィルキンズ(スーザン・モーゼス)なる有名なサイキック女性から、呪われた品々を譲り受けることにした。彼女が過去に関わったオカルト事件にまつわる品々(人形とか家具とか彫像とか)をまとめて買い取るという。

彼はこれらのブツが呪われているなんて信じてない。その目的は単純なお金儲けであり、オバケ屋敷のお飾りとして使いたいだけ。んで、サイキック女のジュンさんも友達つながりでメアリーさんに会う。数々のオカルト物を見せてもらっていたら、その中に自分の花瓶があってびっくりする。

ところで、ジャックにはもうひとりへんな友達がいて、こちらはエリックという超常現象研究家(カイル・パトリック・ブレナン)。彼は地元のテレビでゴーストハンターモドキの番組を持っているからローカル有名人。オバケ屋敷経営者というのはいろんな友達がいるもんです。

エリックはテレビ番組をやってるくらいだからインチキ男なのかなと思ったら、そういうことはなく、かなりまじめにオカルトを研究しているらしい。彼は実の妹(ニッキ・ベル)を殺された過去があり、いまでも妹の声が聞こえるときがある。彼はオカルト研究家として有名だから、へんな事件が起きるとよく呼ばれる。ある日、悪魔に憑依された男に出会い「おれがおまえの妹を殺してやったぜイヒヒ」といわれて我を失う。

と、まァ、オバケ屋敷つながりでいろんなひとが出てきて、この町で起きたいくつかの奇妙な変死事件がズラズラーと明かされ、その中には大昔に起きた事件もあるんだが、一見すると無関係であるように思われたこれらの事件は、じつは、悪魔が意図した壮大な計画の一部なのであったという話。

その昔、オバケ屋敷の建物はトラモン博士(Tom McCarthy)という医師が所有する病院だった。彼は元々科学者だったが、不治の病の奥さんを救うため、へんなオカルト研究に手を出してどーのこーのといった昔話が明かされる。

最後のクライマックスでは、オバケ屋敷がほんとのオバケ屋敷になっちまって、狂ったピエロだの、こわいキラーだの、血塗れブタ鼻男だの、こわくてきもちわるいオバケがウジャーと出てきて、みんなを襲う。それを目撃する観客たちは「うわー、よくできてるなー。こえーなー」とかいって、ぜんぜん助けてくれないから困ってしまう。キャー!

トレイラー動画

6 Degrees of Hell (2012) trailer

感想

最後の30分はけっこうイイんですよね。『ファイナル・デッドパーティ (2009)』『ダーク・ハウス 戦慄迷館 (2009)』みたいなかんじでさ。新味はないがおもしろかった。ところが、そこにいくまでがしんどいのです。

登場人物が多く、いろんなプロットが交錯し、時系列がちょくちょく入れ替わる。お話についていくのがたいへん。ケレンさんの義理パパがどうしたとか、ママとジャックが昔どうだったとか、ケレンは中学生娘とイチャついて警官に怒られるとか、いろんな小話が出てくる。でも、結局のところ、それらは本筋にまったく関係がなかった。なんであのような話を入れたのか、さっぱりわからなかった。

この映画は、無関係に思われたいくつかの変死事件の背後には悪魔の邪悪かつ壮大な陰謀が隠されていたんですよ、というのがキモであるから、複数のサブストーリーが同時進行するのが必然というのはわかる。それをわかりやすく見せるため、コリー・フェルドマンの役どころが用意されたのだろうと思うが、編集が悪いのか脚本が悪いのかわからないけれど、しばしば混乱するのですね。

「わかりにくい話だな!」と文句をいいつつ、ときどき巻き戻したりしつつ、どうにか最後まで見れた。私は、常日頃、「ゾンビが出てきてウギャー!」とか「オバケが出てきてウギャー!」とかさ、アホみたいな映画ばかり観ているので「理解力が幼稚園児並になってしまったのだろうか。だから私には辛く思えるのだろうか」なんて心配になり、あとからBloody Disgustingのレビューを読んだら、私とほぼ同じ感想が書かれてあったから、安心した。やっぱりそう思うよね↓

私、BDさんの好みとはズレを感じるときが多いんだが、これは珍しく完全一致した。クライマックスの出来がよかっただけに、もったいない感がある。次に期待。

ところで、この映画に限らないが、悪魔に憑依されるとめんたまが黒くなるというのは、いいかげんやめたほうがいいのではないか。あれはもう飽きた。

DVDのオマケ

オマケいろいろありますが、私は本編だけでへとへとになったので、コリー・フェルドマンのインタビューだけ見ました。彼はいいよね。

コリー・フェルドマン / Corey Feldman 画像

  • World Premiere Of 6 Degrees Of Hell
  • The Making Of 6 Degrees Of Hell
  • Behind The Scenes Corey Feldman Blooper
  • Corey Feldman Interview With Connie Roberts
  • Joe Versus The Hotel
  • Nepa Ghost Detectives Promo
  • The Hotel Of Horror Commercial
  • Photo Gallery
  • 6 Degrees Of Hell Teaser
  • 6 Degrees Of Hell Theatrical Trailer
  • 6 Degrees Of Hell Trailer B

この映画のDVDは英語字幕つき↓

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原題: 6 Degrees of Hell
別題: 6 Stepena Pakla
制作年: 2012年
制作国: アメリカ
公開日: 2012年8月24日 (アメリカ) (Stroudsburg, Pennsylvania)
imdb.com: imdb.com :: 6 Degrees of Hell
監督
脚本/原案
出演
プロデュース
音楽
シネマトグラフィ
編集
特殊効果(Special Effects)
謝辞

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