映画|リンカーン/秘密の書|Abraham Lincoln: Vampire Hunter

奴隷解放の父であり、第16代アメリカ合衆国大統領、アブラハム・リンカーンは、じつはヴァンパイアハンターだったんですよ。

1818年。インディアナ州、ピジョンクリーク。

少年リンカーンは愛する母をヴァンパイア（マートン・チョーカシュ）にブッ殺された。貧乏だった父は息子の安全を考え、復讐を禁じた。涙をこらえる父息子。悔しいよ、パパ。

年月経過。

青年リンカーン（ベンジャミン・ウォーカー）が登場。彼は大人になるまで父との約束を守ってきたけれども、父が他界した今、天涯孤独な身の上である。こうなったら誰も彼を止められない。復讐一直線である。

積年の恨みを晴らすべく、憎き相手を待ち伏せてブッ殺してやろうと思ったが、悲しいかな、相手は魔物である。まったく歯が立たない。論外の強さにたじたじとなり、絶体絶命ピンチ。もうだめ。と思ったら、ヴァンパイアハンターのヘンリー（ドミニク・クーパー）に救われ、彼の弟子になる。闘い方を教わり、ヴァンパイアについて知識を得る。武器を選べといわれたリンカーンは、銃でなくオノを選ぶ。ズダーンとブッ殺す方が性に合っているようです。

このままウィンチェスター兄弟みたいなコンビになるのかなと思ったら、そういうことはなく、ふたりは適当に距離を置いてつきあっています。いっしょにいると危険だからかな。

1837年。

リンカーンはイリノイ州、スプリングフィールドに引っ越す。親切店主のスピード（ジミ・シンプソン）と出会い、彼のお店に住み込みで働きながら法律家を志すが、ひそかにヘンリーと連絡を取り合っている。夜になるとオノを手に持ち、ヴァンパイアをブッ殺す日々。

ヴァンパイアハンターたるもの、孤高の男でなければならぬ。家族や友人などは持たず、常にひとりぼっちで活動するのが掟。死して屍拾うものなし。

のはずであったが、チャッカリ、カワイコちゃん（メアリー・エリザベス・ウィンステッド）と出会って恋に落ちる。これが後のリンカーン夫人、メアリーさんである。法律家を志す青年はいつしか政治に目覚め、そしてついに第16代アメリカ合衆国大統領になる。

奴隷制の是非を巡って南北戦争勃発。南軍はヴァンパイアの加勢を得て、ブイブイいわす。リンカーン率いる北軍は敗色濃厚。というピンチにおいて、リンカーンは一発大逆転のヴァンパイア撲滅大作戦を計画。少人数の仲間と共に危険なミッションを実行する。リンカーンはアメリカの未来のため、炎の機関車に乗り、戦場を目指す。ゲティスバーグの闘いに突入。

リンカーンの幼なじみの親友男にアンソニー・マッキー。リンカーンをいじめる強敵ヴァンパイア親玉にルーファス・シーウェル（仲代達矢似ですな）。

トレイラー動画

リンカーン/秘密の書

邦題『リンカーン/秘密の書』にて、2012年11月1日より劇場公開予定。詳しくはこちら↓

• 映画「リンカーン / 秘密の書」オフィシャルサイト

感想

豪華なアクション満載の娯楽映画でした。歴史話をものすごい単純化して、正義の味方リンカーンがオノでばっさばっさと魔物をブッ殺すのであります。そんだけ。

アクションをポケーと観てるぶんにはおもしろいけれど、期待したほどではなかったなあ。キャラが弱いとおもう。典型的な善玉悪玉だけでぜんぜん印象に残らない。「リンカーンがヴァンパイアハンター！」ていうバカ設定ながら、なにかこう、歴史を揶揄するブラック感があるのかなと思ってたんだが、そんなのぜんぜんなかったです。そこが残念。

でもエンディングはよかった。リンカーンって、南北戦争が終わって、ふぅと安心したところで暗殺されたんですよね。子供の頃に伝記を読んで印象的だったのをよく覚えている。あの暗殺をどう描くのかなという点に私は興味津々で、だってさ、ヴァンパイア連中は全滅したんだから、いったい誰が殺したことにするのかなーと不思議に思っていたらば、なかなかおもしろいエンディングでした。

DVDのオマケ

オマケはメイキングと原作者／脚本家のセス・グレアム=スミスさんのコメンタリ。

• The Making Of Abraham Lincoln: Vampire Hunter Dark Secrets: Book To Screen
• Audio Commentary With Writer Seth Grahame-Smith

英語字幕つき↓

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