映画|Devils in Disguise

どっかのアパート。

若いカップル（Magen Mattox、Guillaume Campanacci）が一緒に住んでいたところに、同じ年頃のカワイコちゃん（Montanna Gillis）がルームシェアで転がり込んできたらば、女同士はレズビアンカップルとなり、ぶわーと盛り上がり、やがて彼女たちは共謀し、男をブッ殺す。なぜならこの男は暴力男だからである。

邪魔な野郎がいなくなった後には、女同士はのんべんだらりとイチャイチャ倦怠の日々を送るが、やがて殺した男の亡霊（なのかね）が現れて、オタオタする。

グニャグニャ時系列で進行する、なんともいえない趣の、アートくさい映画です。全編モノクロです。と思ったら、少しだけカラーの場面もあります。

トレイラー動画

Devils in Disguise (2014) trailer

感想

時系列が頻繁に入れ替わり、ところどころの場面で意味ありげな象徴物が挿入される。ほとんどモノクロ。倦怠感が漂う箱庭的なレズビアン風景が連続する。ふだん私が見ている「ゾンビが出てきてウギャー！」とか「ヴァンパイアが出てきてガオー！」みたいなヤツとはずいぶん違う。

最後におもしろいtwistがある。それはそれでわかったが、細かいところを考え直すと「なんでわざわざ〇〇したのかね」と疑問が湧いて、わかったようなわからないような心地がして、背中がぞわぞわする。観客をそんな気持ちに陥れることが目的であるならば、その意図は成功しているといえるだろう。

どう見ても万人ウケするものとは思えないが、こういうものは、深読みをしようとせず、ボケーと身を任せるように見るのがいいんじゃないのかね。この映画は激安低予算ながら、撮影が巧い。レンズのボケ味がきれい。ああいう絵を上手にデジタルで撮ってるのは意外に少ないと思う。映像がよいことに加え、スコアもいい。ヘッドホンして大きな音で聴きながら画面を見ていると頭がぐらぐらする。

Guillaume Campanacci監督はフランス人で、黄金期のフランス映画のエッセンスを盛り込みたかったそうな。いかにもそういう雰囲気ですね。

『Devils in Disguise (2014)』はつい最近、LAの劇場でひっそりとプレミアされた。まだ一般公開はされていないが、私は監督さんにスクリーナーを見せてもらった。あまり目立って話題になっていないが、この先、じわじわーとくるかもしれない。

English Review

DEVILS IN DESGUISE is a "just watch it, just relax and go with the flow!" kind of a film. There are a lot of metaphoric scenes among beautifully shot monochrome cinematography. I am not sure if I could understand what exactly happened in this film but it doesn't matter to me. What matters to me is to feel each characters' emotion, imagine what's happening inside their mind, which made me feel uneasy and creeped out. The most favorite part of this film is the cinematography and the editing. It was just beautiful. And also, I loved the score. If you are gonna see it, I highly recommend you to stop thinking, forget everything, just make yourself relax (or empty?) and jump into the world. You'll experience something. Very little shiny something.

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